FP試験で経過的加算額を計算するときの「108ヶ月−14ヶ月」の意味とは?厚生年金期間の数え方を解説

社会保険

FP試験の年金分野では、経過的加算額の計算で厚生年金保険の被保険者期間をどのように数えるかが重要になります。特に「18歳から27歳まで厚生年金に加入していた期間が108ヶ月あるのに、なぜ20歳以上60歳未満の期間として108ヶ月から14ヶ月を引くのか」と疑問に感じる人は少なくありません。この記事では、経過的加算額の計算で登場する14ヶ月の意味と、期間の考え方をわかりやすく解説します。

経過的加算額とは何か

経過的加算額とは、老齢厚生年金に加算される金額の一つで、厚生年金の加入期間と老齢基礎年金の計算対象期間との違いを調整するために設けられた仕組みです。

簡単にいうと、厚生年金に加入していた期間のうち、老齢基礎年金には反映されない部分を補う役割があります。特に、昭和36年4月以降の厚生年金加入期間については、20歳以上60歳未満の期間だけが老齢基礎年金の対象期間として扱われます。

そのため、経過的加算額の計算では「厚生年金の全加入期間」ではなく、「20歳以上60歳未満の厚生年金加入期間」を確認する必要があります。

108ヶ月から14ヶ月を引く理由

今回のケースでは、18歳から27歳まで厚生年金保険の被保険者期間が108ヶ月あります。ここでポイントになるのが、18歳から20歳になるまでの期間です。

経過的加算額の計算対象になるのは、原則として1961年4月以降で20歳以上60歳未満の厚生年金保険被保険者期間です。そのため、20歳未満だった期間は計算対象から除かれます。

18歳から27歳までの108ヶ月のうち、18歳から20歳になるまでの期間が14ヶ月あるため、108ヶ月から14ヶ月を差し引きます。

つまり計算は以下のようになります。

108ヶ月(厚生年金加入期間)−14ヶ月(20歳未満の期間)=94ヶ月

この94ヶ月が、経過的加算額を計算するときに使用する「20歳以上60歳未満の厚生年金加入期間」になります。

なぜ20歳未満の厚生年金期間は除外されるのか

厚生年金は会社員などが加入する制度ですが、老齢基礎年金との関係では、国民年金の加入期間として扱われるのは原則20歳以上60歳未満の期間です。

20歳未満で厚生年金に加入していた期間は、厚生年金の受給額には反映されますが、老齢基礎年金の計算期間には含まれません。そのため、経過的加算額では調整が必要になります。

例えば、高校卒業後すぐに就職して18歳から厚生年金に加入した人の場合、厚生年金の加入月数には18歳から20歳までの期間も含まれます。しかし、経過的加算額の計算では、その期間をそのまま使うことはできません。

FP試験で間違えやすい厚生年金期間の考え方

FP試験では、「厚生年金の加入期間」と「経過的加算額の計算対象となる期間」が同じだと思い込むと間違いやすくなります。

問題文に厚生年金加入期間が示されていても、その中に20歳未満の期間や60歳以降の期間が含まれていないかを確認する必要があります。

解答するときは、まず全体の厚生年金加入月数を確認し、その後に対象外となる期間を取り除くという手順で考えると整理しやすくなります。

経過的加算額の計算問題を解くコツ

経過的加算額の問題では、年齢と加入期間の関係を図にすると理解しやすくなります。

例えば今回のケースでは、以下のように分けて考えます。

期間 扱い
18歳から20歳未満 経過的加算額の計算対象外
20歳以上27歳まで 計算対象

このように「厚生年金に加入していたか」だけではなく、「その期間が20歳以上60歳未満か」を確認することが重要です。

FP試験では数字の暗記よりも、なぜその期間を除くのかという制度の仕組みを理解しておくと、少し形を変えた問題にも対応できます。

まとめ

経過的加算額の計算で108ヶ月から14ヶ月を引く理由は、108ヶ月の中に20歳未満の厚生年金加入期間が含まれているためです。

経過的加算額では、1961年4月以降の厚生年金加入期間のうち、20歳以上60歳未満の期間を使って計算します。そのため、18歳から20歳までの14ヶ月は対象外となります。

FP試験では「厚生年金の加入期間」と「経過的加算額の対象期間」の違いを理解することが合格への重要なポイントです。年齢区分を意識して期間を整理することで、このような計算問題を正確に解けるようになります。

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