愛知県には、名古屋銀行、あいち銀行、岡崎信用金庫など地域に強い金融機関があります。「どこが一番大きいのか」を比較するときは、預金残高、貸出金残高、店舗数など、何を基準にするかを決めることが重要です。
2026年3月末時点で公表されている各金融機関の情報を比較すると、預金・貸出金・店舗数では、3金融機関の中であいち銀行が最大です。一方、岡崎信用金庫も信用金庫として3兆円を大きく超える預金を持つ有力な地域金融機関であり、単純に順位だけで優劣を判断するものではありません。
なお、銀行と信用金庫では組織形態や役割が異なります。本記事では「金融機関としてどちらが優れているか」ではなく、主に事業規模を数字で比較します。
結論:規模では「あいち銀行」が最も大きい
2026年3月31日時点の公式公表値を基準にすると、あいち銀行の預金残高は6兆44億円、貸出金残高は4兆9,531億円です。店舗数は2026年4月1日時点で190店舗とされています。[参照:あいち銀行 会社概要]
名古屋銀行は2026年3月31日時点で、預金等が5兆4,761億円、貸出金が4兆3,304億円、国内拠点は113カ所です。[参照:名古屋銀行 プロフィール]
岡崎信用金庫は2026年3月末時点で、預金3兆6,478億円、貸出金1兆7,904億円、店舗数101店舗と公表しています。[参照:岡崎信用金庫 ANNUAL REPORT]
| 金融機関 | 預金等 | 貸出金 | 店舗・国内拠点 |
|---|---|---|---|
| あいち銀行 | 約6兆44億円 | 約4兆9,531億円 | 190店舗 |
| 名古屋銀行 | 約5兆4,761億円 | 約4兆3,304億円 | 国内113カ所 |
| 岡崎信用金庫 | 約3兆6,478億円 | 約1兆7,904億円 | 101店舗 |
したがって、預金・貸出金・店舗網という分かりやすい指標では、あいち銀行→名古屋銀行→岡崎信用金庫の順になります。
あいち銀行が大きい理由は愛知銀行と中京銀行の合併
あいち銀行は比較的新しい名称の銀行ですが、その背景には大きな再編があります。愛知銀行と中京銀行が経営統合を進め、2025年1月に両行が合併して「あいち銀行」が発足しました。
そのため、以前の愛知銀行だけをイメージしていると現在の規模を小さく見積もってしまう可能性があります。2026年3月末の預金残高は約6兆円となっており、名古屋銀行を上回っています。
店舗についても愛知県162店舗のほか、岐阜県、三重県、静岡県、大阪府、東京都に展開し、合計190店舗とされています。特に愛知県内の店舗網の厚さが特徴です。
名古屋銀行も5兆円を超える預金規模を持つ
名古屋銀行も愛知県を代表する地方銀行の一つです。2026年3月31日時点で連結総資産は6兆2,727億円、預金等は5兆4,761億円、貸出金は4兆3,304億円となっています。
国内には113カ所の拠点があり、中国には南通支店も設けています。単純な預金残高ではあいち銀行に次ぐ規模ですが、5兆円を超える預金等と4兆円を超える貸出金を持つ金融機関です。
したがって、「あいち銀行のほうが大きい=名古屋銀行が小規模」という意味ではありません。両行とも東海地方を主要基盤とする大規模な地域銀行として比較される存在です。
岡崎信用金庫は銀行ではなく「信用金庫」
岡崎信用金庫を比較するときには、名古屋銀行・あいち銀行とは金融機関としての組織形態が違うことも理解しておきたいところです。名古屋銀行とあいち銀行は株式会社である銀行ですが、岡崎信用金庫は地域の会員を基盤とする協同組織金融機関です。
岡崎信用金庫は2026年3月末時点で預金3兆6,478億円、貸出金1兆7,904億円、101店舗、常勤役職員1,652人と公表しています。銀行2行より預金・貸出金は少ないものの、地域金融機関として大きな事業基盤を持っています。
そのため、住宅ローンや事業融資、預金先などを選ぶ目的なら「規模が一番大きいところを選べばよい」とは限りません。信用金庫には地域密着型の金融機関という性格があり、営業地域などにも銀行とは異なる特徴があります。
「一番大きい」と「自分に一番合う」は別
金融機関を利用する立場では、規模だけで決める必要はありません。例えば給与振込や日常的な預金口座なら、自宅・勤務先の近くに店舗やATMがあるか、インターネットバンキングやアプリが使いやすいか、振込手数料などが自分の利用方法に合っているかのほうが重要になることがあります。
住宅ローンなら金利だけでなく、保証料、事務手数料、団体信用生命保険、繰上返済条件まで比較する必要があります。事業者であれば融資条件に加えて、担当者との関係、経営支援、事業承継や補助金などのサポートも判断材料になります。
つまり「金融機関としての規模」と「利用者にとっての使いやすさ」は別の指標です。預金規模が大きい金融機関が、すべての商品・サービスで有利とは限りません。
比較するときは数字の基準日にも注意
金融機関の預金・貸出金・総資産などは決算期ごとに変化します。また「預金」と「預金等(預金+譲渡性預金)」のように、公表資料によって項目の定義が若干異なる場合があります。
今回の比較では、できるだけ2026年3月末の各金融機関の公式公表値を使用していますが、完全に同一の会計項目ではない数字を含むため、数十億円単位まで厳密に順位を競わせる用途ではなく、おおよその事業規模を把握するための比較として見るのが適切です。
また今後の合併、店舗統廃合、預金・融資残高の増減によって順位や差は変化する可能性があります。最新情報を確認するときは各金融機関の会社概要やディスクロージャー資料を見るのが確実です。
まとめ:3金融機関なら規模はあいち銀行が最大
2026年3月末を中心とした公式公表値で名古屋銀行、あいち銀行、岡崎信用金庫を比較すると、預金残高・貸出金残高・店舗数では、あいち銀行が3金融機関の中で最も大きいと判断できます。
預金規模では、あいち銀行が約6兆円、名古屋銀行が約5.5兆円、岡崎信用金庫が約3.65兆円です。貸出金についても、あいち銀行約4.95兆円、名古屋銀行約4.33兆円、岡崎信用金庫約1.79兆円という順になります。
ただし、岡崎信用金庫はそもそも銀行とは組織形態が異なり、地域密着という信用金庫ならではの役割があります。口座開設、住宅ローン、事業融資など実際の金融機関選びでは、規模の順位だけでなく、金利・手数料・店舗網・サービス・地域での使いやすさまで比較して選ぶことが大切です。


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