ねんきん定期便を見ると、これまで納めた年金保険料に応じた将来の年金額が記載されています。しかし、60歳から受け取る場合と65歳から受け取る場合で、実際に毎月いくらになるのか、また60歳から年金を受け取ると保険料の支払いは不要になるのか疑問に感じる方も多くいます。
この記事では、ねんきん定期便に記載されている年金額の見方、繰上げ受給と通常受給の違い、60歳以降の年金保険料について分かりやすく解説します。
ねんきん定期便に書かれている年金額の意味
ねんきん定期便の「これまでの加入実績に応じた年金額」は、現在までに納付した保険料や加入期間をもとに計算された年金額です。
例えば、老齢基礎年金が545,803円、老齢厚生年金が165,982円の場合、合計711,785円は現時点までの加入実績による年間の年金額を示しています。
ただし、この金額は47歳時点で確定した将来の受給額ではありません。60歳まで加入を続けることで、国民年金や厚生年金の加入期間が増えれば、実際の受給額は増える可能性があります。
60歳から年金を受け取る繰上げ受給とは
老齢年金は原則として65歳から受給開始ですが、希望すれば60歳から64歳までの間に前倒しで受け取ることができます。これを繰上げ受給といいます。
繰上げ受給をすると、受給開始を早める代わりに年金額が減額され、その減額率は一生涯続きます。
例えば、65歳から受け取る予定の年金が年間100万円の場合、60歳から受給すると減額された金額を生涯受け取ることになります。
60歳受給と65歳受給では月額はいくら違うのか
繰上げ受給による減額率は、生年月日によって異なりますが、現在の制度では1か月早めるごとに一定割合が減額されます。
仮に65歳時点の年金額が現在のねんきん定期便の金額と同じ年間711,785円だった場合、単純計算すると月額は約59,000円です。
60歳から受給する場合は5年間前倒しになるため、減額率を考慮すると月額は65歳受給より低くなります。ただし、実際の金額は60歳までの加入期間や将来の年金改定によって変わります。
60歳から年金をもらうと保険料は払わなくてよいのか
60歳から年金を受給開始した場合でも、必ずしも年金保険料の支払いがなくなるわけではありません。
国民年金については、原則として20歳から60歳までが加入期間です。そのため、60歳以降は通常は国民年金保険料を納める必要はありません。
一方で、60歳以降も会社員として働く場合は厚生年金に加入することがあります。その場合は給与から厚生年金保険料が引き続き控除され、将来受け取る年金額にも反映されます。
47歳から考える場合は受給開始年齢だけでなく加入期間も重要
47歳時点では、まだ60歳まで約13年間あります。この期間に厚生年金へ加入して働く場合、老齢厚生年金の金額は増える可能性があります。
例えば、現在の年金額が年間約71万円でも、今後13年間会社員として厚生年金を納めれば、65歳時点の年金額は現在の表示より増える可能性があります。
そのため、現在表示されている金額だけで60歳繰上げか65歳受給かを判断するのではなく、今後の働き方や生活資金も含めて考えることが大切です。
繰上げ受給を選ぶ時に確認したいポイント
60歳から年金を受け取るメリットは、早い時期から収入を得られることです。貯蓄が少ない場合や、健康面などの理由で早く生活資金を確保したい場合には選択肢になります。
一方で、長生きした場合には減額された年金を長期間受け取ることになるため、65歳受給と比較して総受給額が少なくなる可能性があります。
例えば、60歳から少ない年金を長期間受け取るか、65歳まで待って毎月の受給額を増やすかは、寿命の見込みや資産状況によって判断が変わります。
まとめ
ねんきん定期便に記載されている年金額は、現在までの加入実績に基づいた金額であり、60歳まで加入を続けることで増える可能性があります。
60歳から受給する繰上げ受給は早く年金を受け取れる一方、減額された金額が一生続くため、65歳からの受給と比較して慎重に検討する必要があります。
また、60歳以降も働いて厚生年金に加入する場合は保険料の支払いが続くことがあります。自分の生活設計や老後資金を考えながら、最適な受給開始時期を選ぶことが大切です。

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