育児休業給付金(育休手当)の金額は、育休開始前の給与をもとに計算されます。そのため、出産前につわりなどで休職した場合や、有給休暇を使う場合、傷病手当金を利用する場合に「育休手当が減ってしまわないか」と不安になる方も少なくありません。この記事では、育休手当の算定対象となる期間の考え方や、産休前の給与変動がどのように影響するのかを分かりやすく解説します。
育児休業給付金は休業開始前の給与をもとに計算される
育児休業給付金は、原則として育児休業を開始する前の一定期間の賃金を基準にして計算されます。
具体的には、育児休業開始日の直前6か月間に支払われた賃金をもとに、休業開始時賃金日額が算出され、その金額を基準として給付額が決まります。
ここで重要なのは「産前休暇に入る直前の月」ではなく、「育児休業開始日の前にある給与支払いの対象期間」が基準になるという点です。
育休手当の算定では給与の締め日が関係する
給与が25日支給、月末締めのような会社の場合、育児休業開始前6か月を見る際には、単純にカレンダー上の6か月ではなく、賃金の支払い基礎となった期間を確認します。
例えば、給与締め日が月末の場合、ある月の給与が翌月25日に支払われる場合でも、その給与計算の対象期間が算定の判断材料になります。
そのため、産前休暇開始日が1月22日であったとしても、1月1日から21日まで勤務した給与がどのように扱われるかは、育休開始日と給与計算期間によって判断されます。
つわりによる休職や欠勤は育休手当に影響する可能性がある
産前に体調不良で休職した場合、その月の給与が大きく減少すると、育児休業給付金の計算に影響する可能性があります。
ただし、育休手当の算定では、一定の要件を満たさない月は算定から除外される仕組みがあります。例えば、賃金支払基礎日数が一定日数未満の月は、計算対象から外れる場合があります。
そのため、「7月に休んだから必ず育休手当が減る」とは限りません。休職日数や給与支給額、勤務日数によって結果が変わります。
有給休暇と傷病手当金は育休手当の計算で扱いが異なる
つわりによる休職期間について、有給休暇を使うか傷病手当金を利用するかを検討する場合、それぞれ育休手当への影響を確認する必要があります。
有給休暇を取得すると、その期間について給与が支払われるため、賃金として算定対象になる可能性があります。一方、健康保険から支給される傷病手当金は給与ではないため、育児休業給付金の賃金計算には通常含まれません。
例えば、休職期間中に給与がほとんど発生しない場合でも、その月が算定対象から外れる条件を満たせば影響を受けないことがあります。しかし、給与が一部支給される場合などは判断が複雑になるため注意が必要です。
育休手当を減らしたくない場合に確認すべきこと
育休手当の金額をできるだけ正確に把握するには、まず会社の給与担当者やハローワークに確認することが大切です。
確認するポイントは、育児休業開始予定日、算定対象となる6か月間、各月の賃金支払基礎日数、休職期間中の給与支給状況です。
例えば、7月の休職を有給扱いにするか傷病手当金を申請するか迷っている場合でも、単純に「給与が出る方が得」「給与が出ない方が得」とは判断できません。育休手当だけでなく、健康保険や年次有給休暇の残日数なども含めて考える必要があります。
まとめ
育児休業給付金の算定期間は、単純に産前休暇へ入る月だけを見るのではなく、育児休業開始前の給与支払い状況をもとに決まります。
妊娠中の休職やつわりによる欠勤があっても、必ず育休手当が減額されるわけではありません。算定対象から除外される月の条件や給与の扱いによって結果が変わります。
有給取得や傷病手当金の選択は、育休手当だけでなく今後の生活全体に関わるため、会社の担当部署やハローワークに具体的な給与状況を伝えて確認することをおすすめします。


コメント