紙の通帳を再発行しないと困る?通帳なしで口座を使うデメリット・メリット・注意点を解説【2026年版】

貯金

銀行の紙通帳を紛失・破損したあと、あえて再発行せず、キャッシュカードや銀行アプリ・インターネットバンキングだけで口座を使い続ける人は珍しくありません。普通預金口座で、キャッシュカードやアプリが正常に使えているのであれば、紙通帳を再発行しなかっただけで口座そのものが使えなくなるとは限りません。むしろ銀行によってはWeb通帳・Eco通帳などのデジタル通帳を推奨しています。一方で、窓口手続きや過去の取引履歴の確認、相続・各種証明などで紙通帳があると分かりやすい場面もあるため、自分の利用方法に合っているかを確認しておくことが大切です。

紙通帳を再発行しなくても口座自体がなくなるわけではない

紙通帳は預金口座そのものではなく、口座の残高や入出金履歴を記録・確認するための媒体です。そのため、紙通帳を紛失して利用停止手続きをしたあと、再発行をしなかったからといって、通常は預金口座そのものが消えるわけではありません。

例えば三菱UFJ銀行では、通帳を紛失した場合、紙通帳を再発行する代わりにEco通帳へ切り替える選択肢を案内しています。Eco通帳では、スマートフォンやパソコンから明細を確認できます。[参照]

したがって、紙通帳がなくても、キャッシュカード、アプリ、インターネットバンキングなど必要な利用手段が残っていれば、日常的な入出金や振込などは問題なく利用できることが多いです。

最大のデメリットは「紙で取引履歴をすぐ確認できない」こと

紙通帳を持たない場合の分かりやすいデメリットは、ATMや窓口で通帳記帳して過去の取引履歴を一覧で確認できないことです。

代わりにアプリやWeb通帳で確認することになりますが、銀行によってオンライン上で確認できる期間は異なります。長期間保存したい取引履歴がある場合は、PDFやCSVでダウンロードしたり、必要に応じて印刷して保存したりする必要があります。

例えば三菱UFJ銀行のEco通帳では、取引推移表を申し込むことで最長10年分の明細を確認できると案内しています。[参照]一方、三井住友銀行のWeb通帳では2019年1月1日以降の明細について最大30年間確認できると案内されています。[参照]

銀行アプリを使えなくなったときに少し不便になりやすい

紙通帳を持たず、残高確認や振込をすべてスマートフォンに依存している場合、スマートフォンの故障・紛失、機種変更、アプリのログイン不能などが起きたとき、一時的に口座情報を確認しにくくなることがあります。

もちろん、キャッシュカードがあればATMを利用できますし、銀行窓口で本人確認を行えば手続きできる場合もあります。そのため「紙通帳がない=預金を引き出せない」ということではありません。

ただし、口座番号や支店番号までアプリ頼みになっている場合は、万一に備えて銀行名・支店名・口座番号などを安全な場所に控えておくと安心です。

窓口手続きでも必ず通帳が必要とは限らない

以前は銀行窓口の手続きで通帳を持参する場面が多くありましたが、現在はキャッシュカードと本人確認書類などで手続きできる銀行も増えています。

例えば三菱UFJ銀行では、紙通帳の利用を停止した口座について、店頭での払戻しや解約をする際、所定の条件のもとキャッシュカードと本人確認資料で手続きできると規定しています。[参照]

そのため、紙通帳を再発行していないからといって、窓口で何もできなくなるわけではありません。ただし銀行や手続き内容によって必要書類は異なるため、大きな金額の払戻しや口座解約などでは事前確認がおすすめです。

紙通帳がない方がむしろ便利なケースもある

紙通帳を再発行しないことにはメリットもあります。まず、通帳を紛失したり盗難されたりする心配がなくなります。

また、ATMで定期的に記帳したり、通帳がいっぱいになったときに繰越手続きをしたりする必要もありません。三菱UFJ銀行もEco通帳について「通帳記入や繰り越しも不要」と案内しています。[参照]

給与振込、クレジットカードの引き落とし、ネットショッピング、スマホ決済などを中心に使っている人であれば、紙通帳を一度も使わずに日常生活を送れることも多いでしょう。

紙通帳には手数料がかかる銀行もある

近年は銀行のデジタル化が進み、紙通帳を利用すること自体に手数料を設定する銀行もあります。

例えば三菱UFJ銀行では、一定の条件に該当する普通預金口座について紙通帳利用手数料を設定しています。[参照]また、三井住友銀行でも条件によって紙通帳利用手数料が発生する場合があります。[参照]

そのため、「何となく不安だから紙通帳を再発行する」という選択が必ずしも経済的とは限りません。銀行によっては、通帳レスの方が使いやすく、手数料面でも有利です。

紙通帳の再発行自体に手数料がかかることもある

紛失した紙通帳を再発行する場合、再発行手数料が必要になる銀行があります。

例えば三菱UFJ銀行では、紛失した通帳の再発行について、アプリ手続きでは1冊550円、電話・窓口では1冊1,100円の手数料を案内しています。[参照]

三井住友銀行でも、Web通帳から紙通帳へ戻す際、紙通帳を紛失している場合は再発行手数料1,100円が必要と案内しています。[参照]

紙通帳を長期間使っていないと銀行側から利用停止になる場合もある

「紙通帳を持っている方が安心」と考えていても、長期間記帳しなければ銀行側から紙通帳の利用を停止される場合があります。

例えば三菱UFJ銀行では、一定の条件に該当し、最後の記帳から2年を超えて記帳されていない普通預金口座について、紙通帳の利用を停止する取り扱いを行っています。[参照]

これは紙通帳が銀行口座利用の必須アイテムではなくなってきていることを示す一例です。

相続や家族への情報共有では紙通帳が分かりやすいこともある

一方、紙通帳のメリットが残る場面もあります。例えば本人が亡くなった場合、家族が部屋を整理して紙通帳を見つければ、その銀行に口座があることを把握しやすくなります。

通帳レス口座では、家族が銀行アプリの存在を知らないと、どこに預金口座があるのか分かりにくくなる可能性があります。

そのため紙通帳を持たない場合は、遺言書やエンディングノートなどに「○○銀行○○支店に口座あり」といった情報だけを残す方法があります。ただし暗証番号やインターネットバンキングのパスワードまで記載するのはセキュリティ上避けた方が安全です。

住宅ローンや行政手続きで通帳コピーを求められたらどうする?

住宅ローン、賃貸契約、行政手続きなどで「通帳のコピー」を求められることがあります。この場合も、紙通帳しか認められないとは限りません。

近年はインターネットバンキングの口座情報画面や、銀行名・支店名・口座番号・名義が分かる画面を印刷したものなどで代用できるケースがあります。

ただし提出先によって必要書類が異なるため、「Web通帳の画面や残高証明書で代用できますか」と確認するとよいでしょう。必要であれば銀行から残高証明書や取引明細証明書を発行してもらう方法もあります。

定期預金・定額貯金などは普通預金とは扱いが違うことがある

注意したいのは、すべての預金商品が同じ扱いではないことです。普通預金では通帳レス利用が一般的でも、定期預金や定額貯金などでは通帳・証書の再発行が必要になる場合があります。

例えばゆうちょ銀行は、定額・定期貯金の通帳または証書を紛失し、引き続き口座を利用する場合には、窓口で再発行手続きをするよう案内しています。[参照]

したがって、「紙通帳を再発行しなくてよいか」は普通預金か定期預金か、銀行が通帳レス口座に対応しているかによって変わります。

再発行しない場合に確認しておきたい4つのこと

紙通帳を再発行しないのであれば、次の点だけ確認しておくと安心です。

  • キャッシュカードが正常に使えるか
  • 銀行アプリ・インターネットバンキングへログインできるか
  • 過去の取引明細をどのくらいの期間確認できるか
  • 紛失した旧通帳が正式に利用停止されているか

特に通帳を紛失した場合は、「再発行しない」ことよりも紛失した通帳を利用停止にしてあるかの方が重要です。紛失・盗難時には銀行へ速やかに連絡し、不正利用防止の手続きを行う必要があります。

あとから紙通帳が必要になったら再発行・切替できる場合もある

今は通帳が不要でも、将来「やはり紙で管理したい」と思うこともあります。

銀行によって条件は異なりますが、Web通帳から紙通帳へ戻せるケースもあります。例えば三菱UFJ銀行では、Eco通帳から紙通帳への変更を窓口で受け付けています。[参照]

ただし再発行手数料や紙通帳利用手数料が発生する場合があるほか、過去の取引が新しい通帳にすべて印字されるとは限りません。三井住友銀行では、Web通帳から紙通帳へ切り替えた場合、新しい通帳に切替日前の入出金明細は記入されないと案内しています。[参照]

まとめ:普通預金なら紙通帳を再発行しなくても大きなデメリットは少ない

普通預金で、キャッシュカードや銀行アプリ、インターネットバンキングが問題なく使えるのであれば、紙通帳を再発行しなかったことによる大きなデメリットは通常それほどありません。実際に銀行側もWeb通帳・Eco通帳などの通帳レス利用を積極的に案内しています。

デメリットとしては、紙で入出金履歴を確認できない、スマートフォンが使えないと一時的に不便、家族が口座の存在を把握しにくい、といった点があります。一方で、通帳紛失のリスクがなく、記帳・繰越が不要で、銀行によっては紙通帳利用手数料を避けられるというメリットもあります。

特に確認したいのは、紛失した旧通帳が正式に利用停止されていること、アプリ等で明細を確認できること、必要な期間の取引履歴を保存できることです。この3点に問題がなければ、日常利用では通帳なしでも困らないケースが多いでしょう。

ただし定期預金・定額貯金など商品によっては再発行が必要な場合があります。また、利用している銀行によって通帳レスの仕組みや手数料、過去明細の確認期間が異なるため、最終的にはその銀行の公式案内を確認するのが確実です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました