離婚時の年金分割とは?自分の年金も分割されるのか仕組みと対象になる年金を解説

年金

離婚をするときに「自分の年金まで相手に分けられてしまうのではないか」と不安になる人は少なくありません。特に、長年働いて納めてきた年金がどう扱われるのかは、将来の生活にも関わる大切な問題です。

この記事では、年金分割の対象になる年金、どのような場合に分割されるのか、本人の年金がすべて減るわけではない理由などを分かりやすく解説します。

年金分割とはどのような制度なのか

年金分割とは、離婚した夫婦の婚姻期間中の厚生年金記録を一定の割合で分ける制度です。これは、夫婦が共同で形成した厚生年金の部分を公平に分けるための仕組みです。

重要なのは、年金分割の対象になるのは主に厚生年金の部分であり、国民年金の基礎年金部分は基本的に対象外という点です。

例えば、会社員として働いて厚生年金に加入していた期間が婚姻期間中にある場合、その期間に対応する厚生年金の記録が分割対象になる可能性があります。

自分の年金すべてが相手に渡るわけではない

年金分割と聞くと「自分が将来もらう年金が半分になる」と考える人もいますが、実際にはそのような単純な制度ではありません。

分割されるのは婚姻期間中に形成された厚生年金の報酬比例部分です。そのため、結婚前に働いていた期間の厚生年金や、離婚後に働いて得た厚生年金は基本的に分割対象にはなりません。

例えば、30年間会社員として働き、そのうち20年間が婚姻期間だった場合、対象となる可能性があるのは主にその20年間に対応する厚生年金記録です。

年金分割には2種類ある

年金分割には「合意分割」と「3号分割」の2種類があります。

合意分割は、夫婦間の話し合いや裁判所の手続きを通じて、婚姻期間中の厚生年金記録を分割する制度です。分割割合は原則として夫婦の合意によって決めますが、上限は2分の1までとなっています。

一方、3号分割は、平成20年4月以降の国民年金第3号被保険者期間について、相手の合意がなくても一定割合で分割できる制度です。

年金分割で実際に減るもの・増えるもの

年金分割を行うと、厚生年金の記録が変更され、それぞれの人が将来受け取る年金額に反映されます。

例えば、夫が会社員、妻が専業主婦だった家庭の場合、婚姻期間中の夫の厚生年金記録の一部が妻側の年金記録として反映されることがあります。

反対に、妻が会社員で夫が扶養されていたケースでは、妻側の厚生年金記録が分割対象になる場合もあります。つまり、必ず夫から妻へ渡る制度ではなく、状況によって変わります。

年金分割をするために確認しておきたいこと

年金分割は離婚しただけで自動的に完了するものではありません。必要な手続きを行うことで、将来の年金記録に反映されます。

手続きには期限があり、原則として離婚日の翌日から2年以内に請求する必要があります。そのため、離婚後に時間が経過すると手続きができなくなる可能性があります。

また、実際にどれくらい影響があるのかは、夫婦それぞれの加入期間や収入状況によって異なります。具体的な金額を知りたい場合は、日本年金機構で年金分割の情報通知書を取得して確認するとよいでしょう。

まとめ

年金分割は、自分の年金すべてが相手に渡る制度ではありません。対象になるのは主に婚姻期間中に形成された厚生年金の記録です。

また、年金分割は必ず一方だけが得をする制度ではなく、夫婦の働き方や厚生年金加入状況によって対象となる人や割合が変わります。

離婚時に年金について不安がある場合は、感情だけで判断せず、自分と相手の年金記録を確認したうえで、必要な手続きを進めることが大切です。

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