デンソーへ就職すると、福利厚生の一つとして生命保険や自動車保険などの「団体保険」を案内されることがあります。すでに個人で生命保険や自動車保険へ加入している場合、「会社の保険にも入らなければならないのか」「生命保険が3つになってしまう」と疑問に感じる人もいるでしょう。
デンソーの公式採用情報では、自動車保険・生命保険・がん保険などについて、デンソーグループのスケールメリットを生かした団体保険を利用できる福利厚生制度として紹介しています。少なくとも公開されている情報上、民間保険へ加入済みの社員にも追加加入を義務付ける制度とは案内されていません。[デンソー公式・福利厚生参照]
重要なのは「会社の保険だからとりあえず加入する」ことではなく、現在の保険と保障内容・保険料を比較することです。団体保険のほうが有利なら乗り換えや一部利用を検討し、現在の保険が適しているなら無理に保障を重複させる必要はありません。
デンソーには団体生命保険・団体自動車保険がある
株式会社デンソーの採用情報では、福利厚生として「団体保険(自動車保険/生命保険)」が紹介されています。自動車保険、生命保険、がん保険などについて、グループの規模を生かし、市場より安価で充実した保障プランを利用できることがメリットとされています。[デンソー公式参照]
デンソーのサステナビリティ情報でも「グループ保険制度」が福利厚生として掲載され、利用対象者は社員・退職者とされています。[デンソー公式・福利厚生制度参照]
したがって、健康保険や厚生年金のような法定の社会保険と、生命保険・自動車保険などの団体保険は分けて考える必要があります。会社から案内される保険がすべて強制加入というわけではありません。
健康保険・厚生年金と会社の団体保険は別物
入社時にはさまざまな「保険」の説明を受けるため混同しやすいのですが、会社員として加入する健康保険・厚生年金保険・雇用保険などと、福利厚生として用意されている民間の団体保険は性格が異なります。
一定の加入要件を満たす従業員について、健康保険や厚生年金などの社会保険は原則として加入対象になります。一方、会社の団体生命保険や団体自動車保険は、一般に従業員が必要に応じて利用する福利厚生です。
デンソーグループ企業の採用情報でも、団体保険について「加入できる」「利用できる」という形で説明されています。例えばデンソークリエイトでは、ファミリー総合保障や団体自動車保険等に「加入することができます」と明記されています。[デンソークリエイト公式参照]
生命保険にすでに2つ入っているなら3つ目が必要とは限らない
生命保険は「何社入っているか」よりも、合計でどのような保障を持っているかを見ることが大切です。2契約あるから多すぎる、3契約だから安心という判断はできません。
例えば現在の2契約が「死亡保険500万円」と「医療保険入院日額5,000円」なら、役割は異なります。一方、2契約とも高額な死亡保障で、独身で扶養家族もいないのであれば、さらに死亡保障を追加する必要性は低い可能性があります。
団体生命保険へ加入する前に、現在の保険証券や契約内容を確認し、「死亡・入院・手術・がん・就業不能」など保障項目ごとに整理すると判断しやすくなります。
むしろ団体保険への「乗り換え」を検討する価値がある
デンソーの団体保険で注目したいのは、単に3つ目の保険として追加する方法だけではありません。現在加入している保険より条件が良ければ、既存契約を整理して団体保険へ切り替えるという考え方があります。
デンソーは公式に、グループのスケールメリットによって市場より安価で充実した保障プランを利用できると説明しています。大人数を対象とする団体保険では、団体割引などによって個人契約より保険料が抑えられる場合があります。
例えば現在の生命保険料が月8,000円で、同程度の必要保障を団体制度でより低い負担で確保できるなら比較する価値があります。ただし、保障期間、更新時の保険料、退職後の扱い、告知条件などが違うため、単純に月額保険料だけで乗り換えるのは避けましょう。
既存の生命保険を先に解約するのは避ける
団体保険へ切り替えようと考えた場合でも、現在加入している生命保険を先に解約するのはおすすめできません。新しい保険には告知や加入条件があり、希望通り加入できない可能性があるためです。
また、現在の契約が若い年齢で加入した終身保険などの場合、昔の契約を解約すると同条件へ戻れないことがあります。貯蓄性のある保険なら解約返戻金なども確認する必要があります。
基本的には、新しい団体保険の保障開始を確認してから、重複して不要になった既存契約を見直すという順番が安全です。
自動車保険は団体割引が大きな比較ポイント
自動車保険については、デンソーグループの団体制度を一度見積もる価値があります。デンソーグループ各社も、団体割引を受けられる自動車保険を福利厚生として案内しています。
ただし、自動車保険も「会社の団体保険だから必ず一番安い」とは限りません。現在の等級、年齢、車種、年間走行距離、運転者の範囲、車両保険の有無などによって保険料は変わります。
現在の民間自動車保険の更新時期に、同じ補償条件で団体自動車保険の見積もりを取れば比較しやすくなります。対人・対物賠償、車両保険、人身傷害、弁護士費用特約などを同条件にして年間保険料を比較するのがポイントです。
自動車保険を切り替えるなら等級の扱いも確認する
すでに個人の自動車保険へ加入している場合、無事故で積み上げてきたノンフリート等級があります。団体扱いへ変更するときは、現在の等級をどのように引き継げるかを担当窓口へ確認してください。
また「団体保険」と「団体扱い」の仕組み、契約者・記名被保険者の条件、家族の車が対象になるかなどは制度によって異なります。現在の保険証券を持参して社内の保険窓口へ相談すると比較がスムーズです。
更新日の途中で慌てて切り替える必要はありません。現在の契約の満期日と新契約の開始日を合わせ、無保険期間が発生しないように手続きすることが重要です。
生命保険は「独身か、家族がいるか」で必要額が大きく変わる
新卒などで独身・扶養家族なしの場合、大きな死亡保障が本当に必要なのかも確認してみましょう。生命保険の死亡保障は、本人が亡くなった後に経済的に困る家族を支えることが主な役割の一つです。
一方、結婚して配偶者や子どもを扶養している人、住宅ローンがある人などは必要保障額が変わります。結婚、出産、住宅購入などのタイミングで保障を増減させる考え方もあります。
そのため入社時に一度決めた生命保険を何十年もそのままにするのではなく、ライフステージの変化に合わせて見直すほうが合理的です。
会社の保険と個人保険を併用する方法もある
必ず「個人保険か団体保険か」の二択にする必要もありません。それぞれの長所を使い分ける方法があります。
例えば長期間残したい終身保障は個人契約で維持し、働いている期間に必要な死亡保障を割安な団体保険で追加するという組み合わせが考えられます。自動車保険だけ団体制度へ切り替え、生命保険は現在の契約を維持することもできます。
保険は契約数ではなく、必要な保障をいくらの保険料で確保できているかで判断することが重要です。3契約になったから悪いわけではありませんが、同じ保障が無意味に重複して保険料だけ増える状態は避けたいところです。
入社後に確認したい5つのポイント
デンソーへ入社して団体保険の案内を受けたら、まず「加入は任意か」「具体的な団体割引・保険料」「保障内容」「退職時の扱い」「既存契約から切り替える場合の手続き」を確認するとよいでしょう。
特に生命保険では、保険期間が1年更新型なのか、年齢とともに保険料がどう変化するのか、退職後も継続できるのかなどが重要です。現在加入中の生命保険と条件を並べて比較してください。
自動車保険についても、現在の保険証券を用意し、同じ補償内容で見積もりを依頼すると判断しやすくなります。入社時にその場で既存保険を解約せず、一度持ち帰って比較するくらいで問題ありません。
まとめ|デンソーの団体保険は「追加で必ず入る保険」ではなく比較対象として考える
デンソーでは福利厚生として生命保険・自動車保険などの団体保険制度が用意されており、グループのスケールメリットを生かした保険料・保障内容がメリットとして紹介されています。ただし、健康保険や厚生年金などの社会保険とは性格が異なり、公開されている公式情報では、民間保険に加入している社員が必ず追加加入しなければならない制度とは案内されていません。
すでに生命保険へ2つ加入しているなら、「3つ目に入るか」ではなく、現在の2契約とデンソーの団体保険を比較して、必要な保障だけを残すという考え方が合理的です。場合によっては既存契約を維持し、団体保険へ加入しない選択もあれば、一部を団体保険へ切り替えて保険料を抑えられる可能性もあります。
自動車保険も同様に、団体割引を含む見積もりと現在の保険を同条件で比較して判断するとよいでしょう。正式な加入条件・割引率・退職後の扱いなどは年度や所属会社によって変わる可能性があるため、入社時に配布される最新の制度資料やデンソーの担当窓口で確認したうえで契約を決めることが大切です。


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