個人事業税の「社会保険診療分の収入」照会が届いたら?訪問マッサージの業務委託者が確認すべきポイント

税金

訪問マッサージや訪問鍼灸の業務委託で働いている方のもとに、都道府県税事務所などから「個人事業税の課税要否決定のため、社会保険診療分の収入または所得金額を記載してください」という書類が届くことがあります。しかし、自身が患者から直接診療報酬を受け取っているわけではなく、事業者から業務委託料を受け取っている場合、何を記載すればよいのか迷う方も少なくありません。この記事では、そのようなケースで確認すべきポイントを解説します。

個人事業税の照会書が届く理由

個人事業税は、法令で定められた事業を営む個人事業主に課税される地方税です。

一方で、医師や歯科医師、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師などが行う一定の社会保険診療等に係る収入については、個人事業税の計算上で特別な取扱いが認められる場合があります。

そのため税務当局は、確定申告書だけでは判断できない場合に、社会保険診療等に関する収入の有無や金額を確認するための照会書を送付することがあります。

業務委託で働いている場合の考え方

訪問マッサージ事業者と業務委託契約を結び、委託料として報酬を受け取っている場合は、通常、患者や保険者から直接診療報酬を受け取っているわけではありません。

例えば、訪問マッサージ会社が健康保険の請求を行い、その会社から施術者に歩合や固定報酬が支払われるケースでは、施術者本人の収入は「業務委託料」であり、「社会保険診療報酬そのもの」とは異なる場合があります。

そのため、社会保険診療分の収入として記載できる金額がない可能性もあります。

実際に記載する前に確認すべきこと

照会書に回答する前に、まず自身の契約形態を確認しましょう。

確認事項 内容
契約形態 業務委託契約か独立開業か
請求主体 保険請求を誰が行っているか
収入の性質 診療報酬か委託料か
確定申告 どの事業所得として申告したか

業務委託先が保険請求を行っている場合は、その事業者に確認するのが最も確実です。

税務当局が求めている金額と、実際に受け取っている報酬の性質が異なることもあるためです。

分からない場合は空欄で提出しない方がよい

内容が不明なまま推測で金額を記載すると、後日修正や説明を求められる可能性があります。

記載方法が分からない場合は、照会書に記載されている担当部署へ電話し、「訪問マッサージの業務委託で、保険請求は委託元が行っている」「自身は委託料として収入を受け取っている」と説明したうえで、どのように記載すべきか確認するのが安全です。

税務担当者は具体的な状況を聞いたうえで回答方法を案内してくれます。

業務委託施術者の具体例

例えば、訪問マッサージ会社から年間400万円の業務委託報酬を受け取っているケースを考えてみます。

患者への保険請求は会社名義で行われ、施術者本人は請求業務に関与していない場合、施術者自身が受け取っているのは社会保険診療報酬ではなく業務委託料として扱われることがあります。

このような場合は、税務当局へ実態を説明し、記載方法の指示を受けることが重要です。

まとめ

訪問マッサージの業務委託で働いている場合、社会保険診療分の収入に関する照会書が届いても、必ずしも受け取った委託料全額を記載するとは限りません。重要なのは、自身が保険請求の主体なのか、単に業務委託料を受け取っている立場なのかを整理することです。不明な場合は委託元事業者と税務当局の双方へ確認し、実態に沿った内容で回答するようにしましょう。

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