育休から復職した後、久しぶりの給与明細を見て「社会保険料が高すぎる…」と驚く人は少なくありません。
特に時短勤務へ変更した場合でも、復職直後は育休前の高い標準報酬月額がそのまま適用されるため、給与に対して保険料負担が重く感じやすくなります。
「勤務時間が減ったのに厚生年金が高いまま」「いつ下がるの?」「17日未満だと改定されない?」など、制度が複雑で混乱しやすいポイントも多いです。
この記事では、厚生年金保険料の改定時期や、育休復帰後に社会保険料を早く下げられる制度について、できるだけわかりやすく解説します。
厚生年金保険料はどうやって決まる?
厚生年金や健康保険料は、「標準報酬月額」という基準で決まります。
これは毎月の給与そのものではなく、一定範囲ごとに区分された金額です。
| 実際の月給 | 標準報酬月額イメージ |
|---|---|
| 20万〜22万円 | 22万円等級 |
| 22万〜24万円 | 24万円等級 |
そして、この標準報酬月額をもとに、厚生年金保険料や健康保険料が計算されます。
そのため、実際の給与が減っても、標準報酬月額が下がるまでは保険料が高いままになることがあります。
毎年の改定は「4月・5月・6月」の給与で決まる
会社員の社会保険料は、通常「定時決定」という仕組みで毎年見直されます。
これは4月・5月・6月の給与平均をもとに、新しい標準報酬月額を決める制度です。
その結果、新しい保険料は通常9月分(10月給与控除)から反映されます。
| 対象月 | 内容 |
|---|---|
| 4〜6月給与 | 標準報酬月額を算定 |
| 9月 | 新保険料適用 |
そのため、復職後すぐには社会保険料が下がらないケースが多いです。
時短勤務へ変更しても、すぐ自動で保険料が下がるわけではありません。
17日未満勤務だとどうなる?
定時決定では、各月の「支払基礎日数」が重要になります。
一般的な月給制の場合、17日以上働いた月が算定対象です。
例えば次のようなケースです。
| 月 | 勤務日数 | 算定対象 |
|---|---|---|
| 4月 | 13日 | 対象外 |
| 5月 | 16日 | 対象外 |
| 6月 | 18日 | 対象 |
17日未満の月は算定から除外される可能性があります。
そのため、4〜6月で対象月が少ないと、標準報酬月額の改定に影響することがあります。
ただし、勤務形態や会社の給与体系によって細かい扱いが異なる場合もあります。
育休復帰後は「育児休業等終了時改定」が使える場合がある
実は、育休復帰後には通常の定時決定とは別に、「育児休業等終了時改定」という制度があります。
これは、育休復帰後に時短勤務などで給与が下がった場合、通常より早く標準報酬月額を下げられる制度です。
主な条件
- 育休終了後に復職している
- 給与が以前より下がっている
- 復帰後3か月の給与平均で2等級以上差がある
この制度を使うと、通常の9月改定を待たずに社会保険料が下がる場合があります。
例えば、復職後3か月の給与平均が大きく下がれば、その後比較的早く保険料変更される可能性があります。
ただし、会社側で申請が必要なため、総務や人事へ確認することが重要です。
なぜ給与21万円なのに手取り14万円になるのか
復職直後は、社会保険料が以前の高い標準報酬月額ベースのまま計算されることがあります。
さらに、給与が途中復帰で少なくても、保険料は1か月分満額控除されるケースがあります。
例えば次のような控除があります。
- 厚生年金保険料
- 健康保険料
- 雇用保険料
- 住民税(今回は0円)
特に厚生年金と健康保険料は負担額が大きく、数万円引かれることも珍しくありません。
そのため、「働いた日数が少ないのに引かれすぎ」と感じやすい時期です。
今後ずっと高い保険料のままなの?
結論から言うと、ずっとそのままではないケースが多いです。
時短勤務が継続し、給与水準が下がれば、定時決定や育児休業等終了時改定によって標準報酬月額が見直される可能性があります。
ただし、申請しないと自動反映されない制度もあるため注意が必要です。
特に育休復帰後は、会社側が制度を把握していないケースもあるため、自分から確認したほうが安心です。
「育休復帰後の標準報酬月額変更対象になるか」を総務へ相談するとスムーズです。
まとめ
育休復帰後に社会保険料が高く感じるのは、育休前の標準報酬月額がそのまま適用されているケースが多いためです。
通常の厚生年金保険料改定は4〜6月給与をもとに9月から反映されます。
また、17日未満勤務の月は算定対象外になる場合もあります。
ただし、育休復帰後には「育児休業等終了時改定」という制度があり、条件を満たせば通常より早く保険料を下げられる可能性があります。
復職後に時短勤務へ変更した場合は、総務や人事へ確認し、自分が制度対象になるか相談することが大切です。


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