年金は70歳まで繰り下げた方が得?夫婦の受給額や影響をわかりやすく解説

年金

「年金は早くもらった方がいいのか、それとも70歳まで待った方が増えるのか」は、多くの高齢夫婦が悩むテーマです。特に、現在の生活がギリギリの場合は「少しでも増やしたい」という気持ちと、「今すぐ必要」という現実の間で迷いやすくなります。この記事では、年金の繰り下げ受給の仕組みや、夫婦の年金への影響についてわかりやすく解説します。

70歳まで待つと年金額は本当に増える?

老齢基礎年金や老齢厚生年金は、原則65歳から受給できますが、受給開始を遅らせる「繰り下げ受給」が可能です。

繰り下げすると、1か月ごとに年金額が0.7%増額されます。

受給開始年齢 増額率
66歳 約8.4%増
67歳 約16.8%増
68歳 約25.2%増
69歳 約33.6%増
70歳 約42%増

つまり、70歳まで待つと65歳開始より約1.4倍の年金額になる計算です。

例えば、65歳時点で月10万円の年金なら、70歳開始では約14万2千円程度になるケースがあります。

夫婦どちらかが繰り下げても相手の年金には基本影響しない

質問で特に気になるのが「妻が繰り下げすると、今もらっている夫の年金に影響するのか」という点です。

基本的には、配偶者の老齢年金を繰り下げても、相手の老齢年金額そのものは変わりません。

つまり、夫が現在受給している年金が減額されたり停止されたりすることは通常ありません。

ただし、加給年金や振替加算など一部制度では影響する場合があります。

加給年金には注意

夫側に加給年金がついている場合、妻が自分の老齢厚生年金を受け取り始めると終了するケースがあります。

このため、夫婦全体で見ると「繰り下げが本当に得か」は個別確認が重要です。

繰り下げ受給のメリット

繰り下げ最大のメリットは、長生きした場合の受給総額が増えやすいことです。

  • 毎月の生活費に余裕ができやすい
  • 物価上昇時にも助かる
  • 配偶者が亡くなった後の生活資金として安心感がある

特に最近は物価上昇が続いており、「毎月の固定収入が多い安心感」は以前より大きくなっています。

一方でデメリットもある

ただし、繰り下げには注意点もあります。

70歳まで受け取れない

当然ですが、繰り下げ期間中は年金を受け取れません。

現在の生活が厳しい場合、無理に待つことで貯金が減ったり生活負担が増えたりする可能性があります。

元を取るまで時間がかかる

一般的には、70歳まで繰り下げた場合、80歳前後を超えると総受給額で有利になりやすいと言われています。

つまり、長生き前提の制度とも言えます。

夫婦で考えるなら「生活費」と「健康状態」が重要

繰り下げが向いているかは、単純に「増えるから得」とは言い切れません。

例えば、以下のようなケースでは判断が変わります。

状況 向いている考え方
生活がかなり苦しい 早め受給も検討
貯蓄に余裕がある 繰り下げと相性が良い
健康不安が強い 早め受給を考える人も多い
長生き家系 繰り下げ有利になりやすい

実際には、「65歳から一部受給して残りを繰り下げる」など柔軟に考える人も増えています。

まとめ

年金は70歳まで繰り下げると、最大で約42%増額されます。

そのため、「少しでも将来の受給額を増やしたい」という考えは間違いではありません。

また、妻の繰り下げによって、夫が現在受給している老齢年金が直接減ることは通常ありません。

ただし、加給年金など例外制度もあるため、夫婦全体の受給額で確認することが大切です。

現在の生活状況や健康状態も踏まえながら、無理のない受給開始時期を選ぶことが重要と言えるでしょう。

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