厚生年金の保険料は人によって大きく異なります。「月に5万5000円払っている人と、3万7000円払っている人では、将来どれくらい年金額に差が出るの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
厚生年金は、支払った保険料そのものではなく、「標準報酬月額」に応じて将来の年金額が決まる仕組みです。
この記事では、厚生年金の保険料差が、将来の受給額にどの程度影響するのかを、具体例を交えながらわかりやすく解説します。
厚生年金は「払った額」でなく「給与水準」で決まる
まず知っておきたいのは、厚生年金は単純な積立ではないという点です。
月5万5000円払っている人は、一般的に給与水準が高く、月3万7000円の人はそれより標準報酬月額が低いということになります。
保険料が高いほど、将来受け取れる厚生年金も増える傾向があります。
ただし、支払額がそのまま将来返ってくるわけではありません。
1年間で保険料はいくら差が出る?
まずは単純に、年間でどれくらい保険料差があるのか見てみましょう。
| 毎月の厚生年金保険料 | 年間負担額 |
|---|---|
| 55,000円 | 660,000円 |
| 37,000円 | 444,000円 |
年間差額は以下になります。
660,000円 − 444,000円 = 216,000円
つまり、1年間で約21万6000円の差があります。
将来の年金額はどれくらい変わる?
厚生年金は加入期間と平均報酬によって決まります。
そのため、同じ年数働いた場合、保険料が高い人の方が将来の年金額も高くなります。
ただし、差額は「払った差額そのまま」ではありません。
ざっくりしたイメージとしては、標準報酬月額に差がある状態が長期間続くほど、将来の年金差も大きくなります。
| 比較 | 影響 |
|---|---|
| 1年だけ差がある | 将来差は小さい |
| 20〜30年続く | 年金差がかなり広がる |
たとえば20年以上高い報酬で加入し続けると、老後の受給額に年間数十万円単位の差が出るケースもあります。
会社負担分も実は存在する
厚生年金では、実際には会社も同額程度を負担しています。
つまり、本人が5万5000円払っている場合、会社側もほぼ同額を負担している形です。
そのため、制度全体としてはかなり大きなお金が年金原資として積み立てられています。
- 本人負担
- 会社負担
- 加入期間
- 平均報酬
この仕組みが、国民年金より厚生年金の受給額が高くなりやすい理由の一つです。
「損得」だけでは判断できない理由
厚生年金は、単なる積立貯金とは違います。
老齢年金だけでなく、以下のような保障も含まれています。
- 障害厚生年金
- 遺族厚生年金
- 終身給付
そのため、「払った額と受取額だけ」で単純比較できない部分もあります。
特に高収入層は保険料負担が大きく見えますが、その分、将来の保障水準も上がりやすい仕組みです。
まとめ
厚生年金を月5万5000円払う人と、月3万7000円払う人では、年間で約21万6000円の保険料差があります。
ただし、将来の年金額は単純な積立ではなく、標準報酬月額と加入期間によって決まるため、差額がそのまま返ってくるわけではありません。
それでも、高い保険料水準が長期間続けば、老後の受給額には大きな差が生まれやすくなります。厚生年金は老齢年金だけでなく、障害・遺族保障も含む制度であることを踏まえて考えることが大切です。


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