Looopでんきを利用していて、普段は安い時間帯を確認しながら家電や調理の時間を調整しているのに、夏になるとエアコンによって電気代が大きく上がる――という家庭は珍しくありません。特にLooopでんきの「スマートタイムONE」は、電気の市場価格に連動して30分ごとに料金単価が変わるため、使いたい時間と安い時間が一致しないと節約に限界があります。
夫婦2人暮らしで、冬が月7,000~8,000円台、春・秋などのオフシーズンが5,000円台、夏が11,000円程度という電気代であれば、金額だけを見て極端に高すぎるとは言い切れません。総務省の2025年家計調査では、二人以上世帯全体の電気代は月平均で約1万1,500円となっています。ただし平均世帯人員は約2.9人であり、地域・住宅性能・オール電化の有無なども違うため、単純比較はできません。
一方、昼間も在宅する人がいて、夜にも電気を使う家庭では、毎日市場価格を確認して使用時間をずらす市場連動型プランよりも、時間帯をあまり気にせず使える固定単価・段階制料金のプランへ変更したほうが生活しやすく、夏の料金変動も抑えやすい場合があります。本記事では、Looopでんきが夏に高く感じやすい理由、夫婦2人の電気代の目安、乗り換え先を選ぶ際のポイントを解説します。
※本記事は2026年8月時点のLooopでんき、総務省統計局、各電力会社の公開情報をもとに作成しています。電気料金は地域、契約容量、使用量、燃料費調整額、再エネ賦課金、キャンペーン等で変動します。実際の比較では直近12カ月分の使用量を使った料金シミュレーションをおすすめします。
- Looopでんきはなぜ時間によって料金が大きく変わる?
- 安い時間へ家電をずらせる家庭にはLooopでんきが向く
- 夏のエアコンは料金より健康を優先してよい
- 夫婦2人で夏11,000円の電気代は高い?
- 金額より「kWh」で比較すると電力会社を選びやすい
- 昼も夜も使う2人世帯は固定単価プランとの相性を確認したい
- 乗り換え候補① 地域の大手電力会社の標準プラン
- 乗り換え候補② オクトパスエナジーなど固定型・従量型の新電力
- 「おすすめ電力会社」は地域を知らないと1社に決められない
- Looopでんきから変える前に12カ月合計で比較する
- 電力会社を比較するときに見るべき6項目
- エアコンの節約は「つけない」より効率を落とさない
- 今回のような家庭ならどのタイプが向いている?
- まとめ|夫婦2人で夏11,000円は極端に高くないが、生活に合わないなら固定型への見直しは十分あり
Looopでんきはなぜ時間によって料金が大きく変わる?
Looopでんきが現在提供している家庭向けプラン「スマートタイムONE」は、一般的な電力会社の固定的な従量料金とは異なる市場連動型の料金プランです。
Looopでんき公式によると、電気を仕入れる日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に連動して、電源料金が30分ごとに変動します。そのため、電気が余りやすい時間帯は安くなり、需要が高い時間帯では高くなることがあります。
一般的には太陽光発電による供給が増える晴天の日中や、需要が少ない深夜は安くなりやすく、朝や夕方は高くなりやすい傾向があります。
つまり、Looopでんきは「電気を使う量」だけではなく、「何時に使うか」が料金へ大きく影響するプランです。
[参照] Looopでんき「いつの時間帯が安いのか・高いのか知りたい」
安い時間へ家電をずらせる家庭にはLooopでんきが向く
市場連動型には明確なメリットもあります。洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、炊飯器などを電気の安い時間へ移動できれば、高い時間帯を避けて電気料金を抑えられるからです。
例えば翌日の市場価格を確認し、「12時~14時は安い」と分かれば、洗濯乾燥や食洗機をその時間へ移すといった使い方ができます。Looopでんきでは翌日の価格を確認できる「でんき予報」も提供されています。
一方、生活に必要な電気まで自由に時間変更できるわけではありません。料理を夕方から深夜へ毎日ずらしたり、気温35度の日に「今は電気が高いからエアコンを使わない」としたりするのは現実的ではありません。
このように、時間帯を選びやすい家電では強みがあるものの、エアコンのように必要な時間に使わなければならない家電とは市場連動型の相性が悪くなることがあります。
夏のエアコンは料金より健康を優先してよい
夏の電気代を下げるためにエアコンを極端に我慢する必要はありません。特に猛暑日には、室内でも熱中症になる可能性があります。
電気料金が高い時間帯だからといって冷房を止め、体調を崩してしまえば本末転倒です。市場連動型プランでは価格が視覚的に見えるため、「今使うともったいない」という心理が働きやすいのですが、冷房は調理や洗濯とは性質が異なります。
例えば食洗機なら3時間後へ変更できますが、室温が33度になっている状況でエアコンを3時間待つことはできません。
生活上必要な時間に電気を使うたびに料金を気にしてストレスになるなら、電力会社・料金プラン自体を変えることも立派な節約です。
夫婦2人で夏11,000円の電気代は高い?
電気代の平均を確認するときには、「2人なら○円が普通」と一律に決めることはできません。地域、戸建てかマンションか、住宅の断熱性能、在宅時間、エアコンの台数などによって大きく変わるためです。
総務省統計局の家計調査では、2025年の二人以上世帯の電気代は月平均約1万1,500円でした。ただし、この統計の平均世帯人数は約2.9人であるため、純粋な2人世帯だけの平均ではありません。
また、東京都の家庭の省エネ関連データをもとにした2026年の目安では、2人世帯の電気使用量は集合住宅の場合、冬や夏に増え、春・秋に減る傾向があります。住宅形態によっても消費量にはかなり差があります。
そのため、夫婦2人でオフシーズン5,000円台、冬7,000~8,000円台、夏11,000円前後という金額は、冷房を日常的に使う家庭として明らかに異常な金額とはいえません。
金額より「kWh」で比較すると電力会社を選びやすい
電力会社を見直す場合、請求額だけでなく毎月の電気使用量(kWh)を確認することが重要です。
例えば同じ月1万円でも、200kWh使って1万円なのか、350kWh使って1万円なのかでは料金プランの評価が大きく違います。また政府による電気代支援が入った月と入っていない月を金額だけで比較すると、本来の料金差が分かりにくくなることがあります。
Looopでんきのマイページや請求明細から、過去12カ月について「使用量」「支払額」を表にしておくと乗り換え比較がしやすくなります。
特に確認したいのは夏の使用量です。エアコンを使わない月が5,000円台、冷房を使う月が11,000円なら、エアコンによって使用量がどれだけ増えたのかを見ることで、乗り換えによる効果を予測しやすくなります。
昼も夜も使う2人世帯は固定単価プランとの相性を確認したい
一人が昼間に在宅することがあり、もう一人が帰宅後の夜に電気を使う家庭では、電気使用時間が一日の広い範囲へ分散します。
このタイプの家庭では、「安い時間だけ大量に使う」という市場連動型のメリットを最大化しにくい場合があります。特に夕食の調理やエアコンなどが高い時間帯と重なると、毎日節電努力をしても限界があります。
その場合、30分ごとの市場価格に左右されるプランではなく、使用量に応じて単価が決まる従量電灯型や固定単価型を比較する価値があります。
固定型なら、市場価格が高騰した日の18時だからといって、その30分だけ極端に高い電源料金になる仕組みではありません。節約の最大値より、毎月の料金の読みやすさを重視する家庭に向いています。
乗り換え候補① 地域の大手電力会社の標準プラン
最初に比較しておきたいのが、東京電力、関西電力、中部電力など各地域の大手電力会社が提供する標準的な料金プランです。
例えば東京電力エリアのスタンダードSでは、契約アンペアに応じた基本料金と、使用量に応じた段階制の電力量料金で計算されます。2026年8月時点では、120kWhまで29.80円/kWh、120kWh超300kWhまで36.40円/kWh、300kWh超は40.49円/kWhとなっています。これとは別に燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金などがあります。
市場価格が下がったときのLooopでんきほど安くならないことはありますが、30分単位で市場価格を確認する必要はありません。
特に「電気代を最安にしたい」こと以上に「高い時間に冷房をつける罪悪感をなくしたい」という場合には、基準となる比較先です。
乗り換え候補② オクトパスエナジーなど固定型・従量型の新電力
大手電力会社以外では、オクトパスエナジーなど、市場連動型とは違った料金体系を採用する新電力も比較候補になります。
オクトパスエナジーには、地域によって利用できる「グリーンオクトパス」などの料金プランがあります。また一部地域・条件では、一定期間の使用量単価を固定する「シンプルオクトパス」のような商品も提供されています。
オクトパスエナジー公式では、住所や世帯人数などを入力して料金を試算できるため、Looopでんきの直近の使用量を使って比較すると判断しやすくなります。
ただし、「新電力なら大手より必ず安い」というわけではありません。燃料費調整の仕組み、基本料金、キャンペーン終了後の単価などを含めて比較する必要があります。
「おすすめ電力会社」は地域を知らないと1社に決められない
電気料金は全国一律ではありません。同じ会社でも北海道、東京、関西、九州など供給エリアによって基本料金や電力量料金が異なります。
さらに東京電力エリアではアンペア契約が重要になる一方、関西電力エリアでは料金構造が異なるなど、地域によって比較方法そのものが違います。
そのため「2人暮らしなら○○電力が必ず最安」と断定する比較には注意が必要です。最適な会社を探すには、郵便番号・契約アンペア・直近12カ月の使用量を使ったシミュレーションが必要です。
料金比較サイトを使う場合も、初年度だけのキャンペーン額だけで順位を見るのではなく、2年目以降の通常料金まで確認すると失敗を減らせます。
Looopでんきから変える前に12カ月合計で比較する
夏の請求が高かったからといって、その1カ月だけで乗り換えを決めると、年間ではLooopでんきのほうが安かったということもあり得ます。
例えばオフシーズンに毎月1,000円安く、年間8カ月その状態が続くなら8,000円の差になります。夏に2カ月だけ2,000円高くなったとしても、年間ではまだLooopでんきのほうが安い計算になります。
反対に、夏だけでなく冬の夕方などにも市場価格の高い時間帯で電力を多く使用し、年間を通して固定型のほうが安いのであれば乗り換えの効果があります。
したがって、最低でも直近12カ月の電気使用量を確認し、候補となる電力会社の料金シミュレーションへ入力することをおすすめします。
電力会社を比較するときに見るべき6項目
月額シミュレーションの金額だけではなく、料金の仕組みも確認しましょう。特に次の項目は重要です。
- 基本料金:契約アンペア・契約容量による固定費
- 電力量料金:1kWhあたりいくらか
- 市場連動の有無:30分ごとなどで料金が大きく変わるか
- 燃料費調整:上限の有無や計算方式
- 解約金・契約期間:途中解約で費用がかからないか
- キャンペーン:初年度だけ安く見えていないか
例えば月7,000円になるプランAと月7,300円になるプランBがあったとしても、Aはキャンペーン終了後に高くなる、市場価格によって大きく変動するという条件なら、Bのほうが家計管理しやすいケースがあります。
「最安値」だけではなく、料金の予測しやすさも電気プランの価値として考えるとよいでしょう。
エアコンの節約は「つけない」より効率を落とさない
電力会社を見直しても、夏の電気使用量の中心が冷房なら、エアコンの効率改善にも一定の効果があります。
代表的なのは、フィルターを定期的に掃除する、室外機の吹き出し口を物でふさがない、日中はカーテンや遮熱用品で日射を減らす、サーキュレーターや扇風機を併用して室内の温度むらを減らすといった方法です。
また古いエアコンの場合は、新しい省エネ型へ買い替えることで使用電力量を減らせる場合もあります。ただし、本体価格との比較が必要なので、電気代だけを理由にすぐ交換すべきとは限りません。
重要なのは「暑いけれど我慢して消す」という節約ではなく、必要な冷房を使いながら無駄な消費を減らすことです。
今回のような家庭ならどのタイプが向いている?
昼間に在宅することがあり、夜は会社員の家族が帰宅して食事・入浴・家電・冷房などを利用する家庭では、一日の中で電気を使う時間が比較的長くなります。
さらに「できるだけ安い時間へ家事を移しているのに、それでも高い」「毎日アプリを確認することに疲れている」という状態なら、市場連動型のメリットを活かすための負担が大きくなっていると考えられます。
この場合は、地域大手の標準プランや、固定・従量型の新電力を一度シミュレーションし、年間料金がLooopでんきと大きく変わらないなら乗り換える価値があります。
年間で数千円高くなったとしても、暑い日に市場価格を見ずエアコンを使える、夕食の時間を電気料金に合わせなくてよいという生活上のメリットを重視する考え方もあります。
まとめ|夫婦2人で夏11,000円は極端に高くないが、生活に合わないなら固定型への見直しは十分あり
夫婦2人暮らしで、オフシーズン5,000円台、冬7,000~8,000円台、夏11,000円程度という電気代は、現在の電気料金水準やエアコン利用を考えると、金額だけで「使いすぎ」と判断するような水準ではありません。二人以上世帯全体の2025年平均電気代も月約1万1,500円となっています。
ただしLooopでんきのスマートタイムONEは、30分ごとに市場価格へ連動する仕組みです。そのため、夕方・夜や猛暑時など「高くても使わざるを得ない時間」に電力使用が多い家庭では、安い時間へ家事を移す努力をしても料金を抑え切れないことがあります。
特に、毎日アプリを確認し、料理や家電の時間を調整し、それでもエアコン利用時の料金が気になってしまうのであれば、市場連動型が現在の生活スタイルに合っているかを見直すタイミングと考えてよいでしょう。
乗り換え候補としては、まず現在住んでいる地域の大手電力会社の標準プランを基準にし、オクトパスエナジーなど固定・従量型の新電力も比較します。ただし地域によって料金が大きく違うため、特定の1社が全国で最安とは言えません。
最も確実なのは、Looopでんきのマイページから直近12カ月の使用量(kWh)を確認し、候補会社の公式シミュレーションへ同じ使用量を入力することです。夏だけではなく年間合計で比較し、料金差が小さいのであれば、価格変動を気にせず必要な時間にエアコンを使える固定型プランへ変更することも十分合理的です。


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