会社を退職した後、転職先から源泉徴収票の提出を求められるケースがあります。しかし、前職の会社から「年末にまとめて発行している」「今は必要ない」と言われ、困ってしまう人も少なくありません。中途退職した場合の源泉徴収票の発行時期や、会社側に求められる対応について詳しく解説します。
中途退職した場合の源泉徴収票はいつ発行されるのか
源泉徴収票は、1年間に会社から支払われた給与や、源泉徴収された所得税の金額を記載した重要な書類です。転職する場合は、新しい勤務先で年末調整を行うため、前職の源泉徴収票を提出する必要があります。
給与所得者が年の途中で退職した場合、会社は原則として退職後1か月以内に源泉徴収票を交付する義務があります。これは年末に一括発行する通常の源泉徴収票とは別の扱いです。
例えば3月30日に退職した場合、一般的には4月末頃までに源泉徴収票を受け取れるように会社側が対応することが求められます。転職先から早めの提出を求められている場合でも、前職の会社が「年末まで待ってほしい」と一律に対応することは適切ではありません。
「年末にまとめて発行している」という会社の説明は正しいのか
会社が年末に源泉徴収票を発行することが多いのは、在職中の従業員に対して年末調整後の源泉徴収票を渡すためです。しかし、中途退職者については別のルールがあります。
退職者の場合、年末調整を待つ必要がないため、退職時点までの給与や社会保険料などを計算して源泉徴収票を発行することになります。そのため「全員分を11月や12月にまとめて発行している」という社内運用だけを理由に、退職者への交付を遅らせることはできません。
特に転職先で年末調整を受ける予定の人は、前職の源泉徴収票がないと手続きが進まない場合があります。退職後に速やかに請求することが大切です。
源泉徴収票を発行してもらえない場合の対処方法
まずは会社の人事部や給与担当者に、退職者分の源泉徴収票の交付時期について改めて確認しましょう。その際は「所得税法上、退職後1か月以内の交付が必要と認識しています」と伝えると、担当者にも状況が伝わりやすくなります。
それでも会社が対応しない場合は、税務署へ相談する方法があります。税務署では源泉徴収票が交付されない場合の手続きについて案内を受けることができます。
例えば、退職日や会社へ請求した日付、会社からの回答内容を記録しておくと、相談する際の資料になります。メールや書面で依頼して証拠を残しておくことも有効です。
転職先への提出が間に合わない場合はどうするか
転職先から源泉徴収票の提出を求められている場合、前職の会社が発行してくれない事情を説明することも必要です。多くの会社では、提出予定日を伝えることで一時的に対応してもらえる場合があります。
例えば4月入社で前職の源泉徴収票がまだ届かない場合、「前職へ発行依頼済みで、到着次第提出します」と人事担当者へ伝えることで手続きを進められるケースがあります。
ただし、年末調整の時期までに提出できない場合は、自分で確定申告が必要になる可能性もあるため、早めに確認しておくことが大切です。
退職後の源泉徴収票で覚えておきたいポイント
中途退職者の源泉徴収票は、年末まで待つ書類ではなく、退職後に発行されるべき書類です。転職や確定申告に必要になるため、退職したら早めに受け取れるよう依頼しましょう。
会社によっては担当者が制度を正しく理解していない場合もあります。そのため、単なる社内ルールではなく、退職者への交付義務がある書類であることを確認することが重要です。
退職後に源泉徴収票の発行で困った場合は、会社への再依頼、転職先への事情説明、必要に応じて税務署への相談という順番で対応すると、スムーズに解決しやすくなります。
まとめ
中途退職した場合の源泉徴収票は、年末にまとめて発行するものではなく、原則として退職後1か月以内に交付されるものです。転職先から提出を求められている場合、前職の会社には速やかな対応が求められます。
「年末まで待ってほしい」と言われた場合でも、そのまま諦める必要はありません。退職者向けの発行ルールを確認し、必要であれば税務署へ相談することで適切に対応できます。


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