自動車やバイクを所有すると必ず関係するのが自賠責保険です。任意保険とは異なり、自賠責保険は法律によって加入が義務付けられている強制保険で、車検を受ける際にも有効な自賠責保険への加入が必要になります。
自賠責保険を何年分までまとめて契約できるのかは、車種や車検期間によって異なります。一般的な自家用乗用車の場合、新車の初回車検は3年なので、最長37か月の自賠責保険を契約するのが一般的です。一方、2年車検の自動車では最長25か月、1年車検の自動車では最長13か月が基本になります。
また、車検のない原付や一部の軽自動車などでは最長61か月の契約が可能です。そのため「自賠責は最大37か月」という説明は一般的な車検対象の乗用車については正しいものの、すべての車両に共通する上限ではありません。
- 一般的な自家用乗用車なら最長37か月
- なぜ車検3年なのに37か月契約があるのか
- 継続車検では25か月契約がよく使われる
- 1年車検の車は最長13か月
- 車検期間別の自賠責保険の上限を整理
- 車検がない原付などは最長61か月まで契約できる
- 原付では12・24・36・48・60か月契約が一般的
- 自家用乗用車では48か月・60か月契約は設定されていない
- 車検と自賠責保険の満了時刻には注意
- 37か月契約をしても37か月間車検不要になるわけではない
- 現在の自賠責保険料は車種と契約期間で決まる
- 2026年11月から保険料が変わる予定
- 自賠責保険は任意に途中解約できるとは限らない
- 中古車の場合は必ず37か月というわけではない
- 自賠責は車検期間より短くしないことが最重要
- まとめ:普通の車は最長37か月、原付などは最長61か月の設定がある
一般的な自家用乗用車なら最長37か月
日本損害保険協会の公式案内では、3年車検の自動車について、自賠責保険の保険期間の末日が申込日から37か月を超える契約は原則として設定できないとされています。
新車の自家用乗用車では最初の車検有効期間が3年間なので、自賠責保険については36か月または37か月で契約することが一般的です。
つまり普通のマイカーについて「最大何か月の自賠責へ入れるか」と考える場合には、新車時の自家用乗用車なら37か月が一つの上限と考えると分かりやすいでしょう。
なぜ車検3年なのに37か月契約があるのか
「車検が3年なら36か月で十分なのでは」と疑問に感じるかもしれません。37か月契約が用意されている理由は、車検期間と自賠責保険期間のずれによって無保険状態になるのを防ぐためです。
日本損害保険協会では、自家用乗用車の新規検査で車検期間が3年の場合、自賠責保険を36か月または37か月に設定すると案内しています。
例えば登録や車検の日程が予定より1日ずれた場合、36か月契約では車検の満了時刻より先に自賠責保険が切れてしまう可能性があります。そこで余裕を持たせるために37か月契約を選ぶ方法があります。
継続車検では25か月契約がよく使われる
一般的な自家用乗用車は、新車登録後の初回車検こそ3年ですが、その後の継続車検は通常2年間です。
この場合、自賠責保険は24か月または25か月で契約するのが一般的です。日本損害保険協会の案内でも、2年車検の自動車について契約可能な期間の上限は25か月とされています。
したがって、中古車を購入したときや通常の継続車検を受ける際には「37か月ではなく25か月」となるケースが多くなります。
1年車検の車は最長13か月
トラックなど車種・用途によっては、車検期間が1年間の自動車があります。
1年車検の自動車の場合、自賠責保険は12か月または13か月という契約期間が中心になります。日本損害保険協会では、この区分について申込日から13か月を超える契約は原則として設定できないとしています。
ここでも車検期間より1か月長い契約が存在するのは、車検と自賠責保険の有効期限に余裕を持たせるためです。
車検期間別の自賠責保険の上限を整理
車検対象となる自動車については、車検期間と自賠責保険期間の関係を次のように整理できます。
| 車検の種類 | 自賠責保険期間の上限の目安 | 代表例 |
|---|---|---|
| 3年車検 | 37か月 | 新車の自家用乗用車など |
| 2年車検 | 25か月 | 継続車検の自家用乗用車・軽自動車など |
| 1年車検 | 13か月 | 一部の貨物車など |
「車なら5年分まとめて契約できる」という仕組みではなく、基本的には次回車検までをカバーする期間を中心に設定されています。
車検がない原付などは最長61か月まで契約できる
一方、車検制度の対象にならない車両では事情が異なります。一般原動機付自転車、検査対象外軽自動車、小型特殊自動車などでは、より長期間の自賠責保険契約が用意されています。
日本損害保険協会の案内では、これらの車両について13か月、25か月、37か月、49か月、61か月という契約期間が設定されています。
したがって、自賠責保険全体で見れば最長61か月という契約も存在します。61か月は約5年1か月です。
ただし一般的な自家用乗用車で61か月契約を選べるわけではありません。車検対象車と車検対象外車を分けて考える必要があります。
原付では12・24・36・48・60か月契約が一般的
一般原動機付自転車では、実際の保険料表では12か月、24か月、36か月、48か月、60か月などの期間が設定されています。
例えば日本損害保険協会が公開している保険料表では、一般原動機付自転車について12か月から60か月までの保険料が掲載されています。
長期間契約したほうが1年あたりの保険料は安くなる傾向があります。そのため原付を数年間使用する予定が明確なら、1年ごとに更新するより5年契約を選んだほうが総額を抑えやすいことがあります。
自家用乗用車では48か月・60か月契約は設定されていない
自賠責保険の保険料表を見ると、原付には48か月・60か月という欄がありますが、自家用乗用車の同じ欄は「-」となっています。
つまり「長く乗る予定だから自家用車も5年分まとめて払いたい」と希望しても、一般的な自家用乗用車について60か月契約を選択することはできません。
車検対象車では、車検期間を確実にカバーする範囲を基本として契約期間が設定されるためです。
車検と自賠責保険の満了時刻には注意
自賠責保険の期間を選ぶ際には、単純に年月日だけを見ると不足することがあります。
車検証の有効期間と自賠責保険の有効期間では満了する時刻の扱いが異なるため、同じ日付で終了する契約にすると、自賠責保険が車検期間を完全にカバーできないケースがあります。
そのため新車で37か月、継続車検で25か月など、「車検期間+1か月」の契約がよく利用されています。車検業者や保険代理店が1か月長めの期間を案内するのは、この無保険期間を防ぐ目的があります。
37か月契約をしても37か月間車検不要になるわけではない
自賠責保険と車検は別の制度です。そのため37か月の自賠責保険へ加入したからといって、車検期間まで37か月になるわけではありません。
例えば新車の自家用乗用車で車検有効期間が3年間の場合、37か月の自賠責保険へ加入しても、車検は通常3年後までに受ける必要があります。
余分な1か月は車検期間を延長するものではなく、自賠責保険の期限切れを防ぐための余裕と考えると分かりやすいでしょう。
現在の自賠責保険料は車種と契約期間で決まる
自賠責保険は法律に基づく保険なので、任意保険のように保険会社によって補償内容や基本保険料が大きく違うものではありません。
保険料は主に地域、車種、契約期間によって決められています。そのため「A社なら37か月契約できるがB社なら60か月契約できる」というような違いは基本的にありません。
なお損害保険料率算出機構では2026年4月に新しい自賠責保険基準料率を届け出ており、新料金は2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約から適用されます。契約時期によって保険料は変わるため、実際に加入する時点の料金表を確認する必要があります。
2026年11月から保険料が変わる予定
2026年8月現在、2026年10月31日までに始期を迎える契約には現行の基準料率が適用されています。
一方、2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約には、2026年4月に届け出られた新しい基準料率が適用されます。
例えば新基準料率では、自家用乗用車の24か月契約が18,560円、36か月契約が24,690円とされています。加入期間そのものの基本的な考え方は変わりませんが、契約時期によって支払額が異なる点には注意しましょう。
自賠責保険は任意に途中解約できるとは限らない
長期間契約する際に知っておきたいのが、自賠責保険は任意保険のように「車をあまり使わなくなったから」という理由だけで自由に解約できる保険ではないことです。
日本損害保険協会では、自賠責保険の解約は制限されており、廃車した場合や重複契約となった場合など、所定の条件を満たした場合に手続きを行う仕組みと案内しています。
特に原付で5年契約をする場合には、数年間その車両を使用する見込みがあるかも考慮して契約期間を決めるとよいでしょう。
中古車の場合は必ず37か月というわけではない
「乗用車なら37か月」と覚えてしまうと、中古車や継続車検の際に混乱することがあります。
37か月が代表的なのは、3年間の車検期間がある新車登録時などです。すでに初回車検を終えた一般的な自家用乗用車なら、次の車検期間は2年間なので24か月または25か月契約が中心になります。
また中古車を新規登録する場合でも、車種や登録状況によって必要な保険期間は異なります。実際の登録日・車検満了日を確認して契約することが大切です。
自賠責は車検期間より短くしないことが最重要
自賠責保険では、「最大何か月入れるか」以上に重要なのが、車検有効期間中に自賠責保険が切れないようにすることです。
自賠責保険が切れた車を運行すると、自動車損害賠償保障法違反になります。さらに無保険状態では車検も受けることができません。
契約期間を節約目的で短く設定するのではなく、次回車検まで確実にカバーできる期間を選ぶことが基本です。
まとめ:普通の車は最長37か月、原付などは最長61か月の設定がある
自賠責保険の契約可能期間は、すべての車両で同じではありません。車種と車検期間によって上限が異なります。
一般的な自家用乗用車では、新車時の3年車検をカバーする場合に最大37か月の自賠責保険を設定できます。車検期間そのものは36か月ですが、登録日などのずれで自賠責保険が先に切れることを防ぐため37か月契約が用意されています。
その後の継続車検では通常2年車検となるため、24か月または25か月の自賠責保険が一般的です。2年車検の自動車については25か月、1年車検の自動車については13か月が契約期間の上限の目安です。
一方、車検制度の対象外となる原動機付自転車、検査対象外軽自動車、小型特殊自動車などについては、13か月、25か月、37か月、49か月、61か月という期間が設定されています。そのため自賠責保険制度全体で見れば、最長61か月の契約も存在します。
つまり「車の自賠責は最大何か月か」という疑問については、普通の自家用乗用車なら37か月、車検のない原付などまで含めれば61か月と整理すると分かりやすいでしょう。
なお自賠責保険料は2026年11月1日以降に始まる契約から新しい基準料率が適用されます。契約期間のルールだけでなく、実際に加入するときには最新の保険料も保険会社・代理店または損害保険料率算出機構の公式情報で確認することをおすすめします。

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