傷病手当金を受給しながら退職するベストなタイミングとは？扶養や制度の注意点も解説

長期で体調を崩した際、経済的支えになる「傷病手当金」。特に退職のタイミングによって受給の可否が分かれるため、正確な知識が必要です。本記事では、在職中から傷病手当金を受給している場合の退職時期や、退職後の扶養制度との関係、生活支援制度についてわかりやすく解説します。

傷病手当金の支給条件と受給期間

傷病手当金は、健康保険に1年以上加入し、労務不能状態で4日以上連続して仕事を休んだ場合に支給される制度です。支給期間は最長1年6カ月。

退職しても、退職日前日までに受給要件を満たしていれば、退職後も引き続き受給可能です。ただし、退職時点で「傷病手当金の受給を開始していること」が前提です。

退職後も傷病手当金を受給するには、健康保険の被保険者期間が継続して1年以上ある必要があります。

例えば2023年7月1日が資格取得日であれば、2024年7月1日以降の退職で「1年経過」となります。6月末退職では条件を満たさない可能性があるため、退職日は7月1日以降に設定するのが安全です。

退職後にご主人の扶養に入っても、「退職時点で傷病手当金の受給をしていた場合」は支給継続されます。ただし、国民健康保険や扶養保険に切り替わった後は、加入保険からは新たな手当は出ません。

手続きとしては、会社の退職と同時に「資格喪失証明書」を発行してもらい、保険者へ傷病手当金の継続申請を行う必要があります。

在職中で無給状態の場合、社会保険料の負担が重くなることがあります。その場合、「社会保険料の減免・免除申請」を検討しましょう。

条件によっては、厚生年金保険料の特例免除や健康保険料の軽減措置が認められる場合があります。会社の人事や保険者に相談することが大切です。

これらの制度を併用すれば、治療と生活の両立がしやすくなります。

退職後も傷病手当金を受給するためには、「資格取得日から1年以上経過後の退職」が条件です。6月末ではなく、7月1日以降の退職が安全です。

その後は夫の扶養に入り、医療費支援や社会保険料の軽減策を活用しながら、安心して療養に専念できる環境を整えましょう。