クレジットカードを使った覚えがないのに突然利用通知が届き、その直後に同じ金額の「取消」「返品」などの通知が届くことがあります。最終的に取り消されているため安心したくなりますが、身に覚えがない場合は少し注意が必要です。
このような通知は、加盟店がカードの有効性や利用可能額を確認する「オーソリ(オーソリゼーション・信用承認)」に関連して発生する場合がある一方、第三者がカード情報を使用し、決済後に取消処理された可能性も否定できません。
取消通知が来たことは「カード情報が絶対に漏れていない」という証明にはなりません。金額が19,360円など明確な買い物に見える金額で、本人にも家族にも心当たりがないのであれば、カード会社の公式アプリ・Web明細を確認し、必要に応じてカード会社へ相談するのが安全です。
利用通知の直後に取消通知が届くのはなぜ?
クレジットカードは、店舗からカード会社へ利用情報が送られた瞬間に最終的な売上が確定するとは限りません。まずカードが利用できる状態か確認する承認処理が行われ、その後に売上情報が送られる仕組みがあります。
例えばオンラインショップやアプリへカードを登録した際、カードの有効性を確認する目的で利用照会を行い、その照会を取り消す処理が行われることがあります。三井住友カードも、インターネットショッピングサイトなどへのカード登録時に利用照会と取消が行われる場合があると案内しています。[参照:三井住友カード]
ホテルや商品の予約などでも、実際の利用日より前にカードの有効性を確認する処理が行われる場合があります。そのため「利用通知→取消通知」という流れ自体は、必ずしも不正利用を意味しません。
19,360円のような金額なら「単なるカード確認」と決めつけない
カードの有効性確認では数十円・数百円などの少額が使われる例がありますが、すべての確認処理が少額とは限らず、サービスによって処理方法は異なります。一方、19,360円のような金額は実際の商品・サービス代金としても十分あり得ます。
そのため「すぐ取消されたから、カード会社がカードの有効性を確認しただけだろう」と自己判断するのは避けたほうがよいでしょう。最近予約したホテル、ネット通販、サブスクリプション、ガソリンスタンド、レンタカー、チケットなどがないか確認します。
家族カードがある場合は家族の利用も確認します。また、通知された日時と実際の購入日時が一致するとは限りません。カード会社によっては、インターネット通販、通信料金、保険料、定期購入などで実際の利用日時より遅れて通知されることがあると案内しています。
取消通知が来ても不正利用の可能性がゼロになるわけではない
もっとも注意したいのが、本人にまったく心当たりがないケースです。第三者が何らかの方法でカード番号、有効期限、セキュリティコードなどを入手して決済を試み、その取引が加盟店側やカード会社側の処理によって取り消された可能性も理論上はあります。
取消の理由は通知だけでは特定できません。加盟店自身がキャンセルした可能性もあれば、注文処理の都合で一度承認を取り消した可能性もあります。したがって、「取消された=不正利用ではなかった」とまでは判断できません。
身に覚えのない利用通知について三井住友カードは、第三者による不正利用が心配な場合にはカードを一時停止または無効化できると案内しています。これはカード会社によって手続きが異なるため、実際には利用しているカード会社の公式案内を確認してください。[参照:三井住友カード 身に覚えのない明細や利用通知]
最初に確認するのはメールのリンクではなく公式アプリ・Web明細
利用通知がメールやSMSで届いた場合、そこに書かれているリンクをすぐ開くのは避けましょう。「カードが不正利用されました」「利用を取り消しました」などと表示して偽サイトへ誘導し、カード番号やパスワードを盗むフィッシング詐欺もあるためです。
スマートフォンにインストールしてあるカード会社の公式アプリを直接起動するか、ブックマークなどから公式会員サイトへログインして利用状況を確認します。通知そのものが本物なのかを切り分けることが第一歩です。
公式画面にも19,360円の利用と取消が表示されていれば、実際にカード決済ネットワーク上で何らかの処理が行われた可能性が高くなります。ただし利用通知と正式な利用明細は性質が異なるため、最終的に請求明細へどう反映されるかも確認します。
身に覚えがなければカード会社へ確認する
本人・家族とも利用しておらず、最近利用したサービスにも該当するものがない場合は、カード裏面に記載された窓口やカード会社の公式アプリから問い合わせるのが確実です。「19,360円の利用通知が届き、直後に取消通知が来たが、自分では利用していない」と具体的に伝えます。
カード会社によっては、通知段階では加盟店名などの詳細情報が十分に届いておらず、正式な利用明細へ反映されてから確認できるケースがあります。三井住友カードでは、実際の利用店名が通知の翌日から2週間程度でWeb明細へ表示される場合があると案内しています。[参照:三井住友カード]
カード会社へ連絡した結果、第三者利用の疑いが強いと判断されれば、カード停止やカード番号変更を伴う再発行などを案内される場合があります。
カードを止めるべきか迷ったときの判断
心当たりのない取引が一度だけ発生してすぐ取り消された場合、必ずカード番号を変更しなければならないと一律には言えません。しかし、同じカードで別の身に覚えのない通知も発生している、海外加盟店など不審な表示がある、少額決済が何度も試されているといった場合は警戒度を上げる必要があります。
カード会社に一時利用停止機能がある場合には、調査する間だけカードをロックする方法もあります。三井住友カードでも、不正利用が心配な場合に一時的な利用停止ができる仕組みを案内しています。[参照:三井住友カード]
特にその後も心当たりのない決済が続く場合には、「最初の取引は取り消されたから大丈夫」と放置せず、速やかにカード会社へ連絡することが重要です。
利用通知と請求確定は同じではない
クレジットカードの利用通知は、不正利用を早期発見するうえで非常に便利ですが、「通知が来た=その金額が請求確定した」という意味ではありません。加盟店から利用情報が送られた段階などで通知され、その後に取消や金額変更が行われることがあります。
今回のように利用通知の直後に同額の取消通知があり、正式な明細でも取引が取り消されているのであれば、その19,360円がそのまま最終請求されない可能性は高いでしょう。ただし、カード会社や加盟店の処理タイミングによって明細への反映には時間差が生じる場合があります。
確認すべきなのは「今回の19,360円が請求されるか」だけではありません。本人が利用していないのであれば、なぜ自分のカードにその承認処理が発生したのかという点も重要です。
まとめ:取消済みでも身に覚えがなければ確認しておく
身に覚えのない19,360円のクレジットカード利用通知が届き、その直後に取消通知が来た場合、加盟店による承認・取消処理、予約や注文に伴う処理など複数の原因が考えられます。取消通知が来たことだけで不正利用と断定することも、反対に完全に安全だと断定することもできません。
まず本人と家族の利用、ネット通販・予約・定期購入などを確認し、メールやSMS内のリンクではなくカード会社の公式アプリ・Web明細から取引状況を確認します。それでも19,360円にまったく心当たりがなければ、カード会社の公式窓口へ問い合わせるのが安全です。
最終的に請求されていないことの確認と、カード情報が第三者に利用されていないかの確認は別問題です。身に覚えのない取引が繰り返される場合や不正利用が疑われる場合は、カードの一時停止・無効化・再発行を含め、カード会社の案内に従って早めに対応しましょう。


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