失業保険(雇用保険の基本手当)を受給する際、基本手当日額の基準となる「賃金日額」の計算方法について、退職前に休職や傷病によって給与が支給されなかった期間がある場合は注意が必要です。
退職前6ヶ月の給与だけを見ると、給与がない月を0円として計算するのではないかと不安になる方もいます。しかし、雇用保険では一定の理由で給与が少ない、または支給されていない期間について特別な扱いがあります。この記事では、傷病や妊娠中の体調不良などで休んだ場合の賃金日額の考え方について解説します。
失業保険の賃金日額はどのように計算されるのか
失業保険の基本手当を計算する際に使われる賃金日額は、原則として離職前6ヶ月間に支払われた賃金の合計を180で割って算出します。
計算式だけを見ると「給与がなかった月は0円として含めるのでは」と考えてしまいますが、実際には雇用保険の計算では対象期間の考え方があります。
基本となるのは、退職前6ヶ月間の給与額ではなく、雇用保険の被保険者期間として認められる賃金支払基礎日数などを確認しながら算定される点です。
傷病で給与がなかった期間は賃金日額の計算でどう扱われるか
病気やケガなどの理由で会社を休み、給与が支払われていない期間がある場合、その期間を単純に0円として計算すると、本来の収入状況とかけ離れた金額になる可能性があります。
そのため、雇用保険では一定の条件を満たす場合、離職前の算定期間をさかのぼって計算する取り扱いがあります。
例えば、退職前2ヶ月間を悪阻などの体調不良で休職し給与がなかった場合、その2ヶ月をそのまま0円として扱うのではなく、条件に該当すればさらに前の給与が支払われていた期間を基準に計算される可能性があります。
給与が支払われなかった理由によって扱いが変わる
賃金日額の計算では、給与がなかった理由が重要になります。単純に欠勤した場合と、病気や妊娠による体調不良などやむを得ない事情で休んだ場合では取り扱いが異なることがあります。
特に、傷病によって長期間働けなかった場合は、離職票の内容や会社から提出される資料によって判断されます。
例えば、会社から休職扱いになっていた場合や、傷病手当金を受給していた場合などは、その状況をハローワークで確認してもらうことが大切です。
離職票の内容を確認することが重要な理由
失業保険の手続きでは、会社から発行される離職票が重要な資料になります。離職票には退職前の賃金情報が記載されており、その内容をもとにハローワークが受給額を決定します。
もし退職前に給与がない期間があった場合は、離職票を受け取った時点で賃金欄を確認しましょう。
例えば、給与支払いがない期間がそのまま記載されている場合でも、傷病などの事情がある場合は、そのことをハローワークの窓口で伝えることで適切な確認を受けられます。
妊娠中の悪阻による休職の場合に確認したいポイント
妊娠中の悪阻によって仕事を休んだ場合も、体調不良による就労困難な事情として扱われる可能性があります。
ただし、実際の取り扱いは休職期間、給与の支払い状況、雇用保険上の条件などによって変わるため、自己判断で給与ゼロとして諦める必要はありません。
具体的には、母子健康手帳や医師の診断書、会社での休職状況など、事情を説明できる資料があると相談がスムーズになります。
まとめ|傷病で給与がない月は単純に0円計算とは限らない
失業保険の賃金日額を計算する際、退職前に傷病などで給与が支給されなかった期間がある場合、その月を必ず0円として計算するとは限りません。
病気や妊娠に伴う体調不良など、やむを得ない事情で働けなかった期間については、雇用保険上の特別な取り扱いが適用される場合があります。
最終的な判断はハローワークが行うため、離職票を確認したうえで、給与がなかった理由や休職期間について窓口で相談することが大切です。


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