傷病手当金と有給休暇の関係|有給を使うと支給期間は短くなる?退職前の注意点を解説

社会保険

病気やケガで仕事を休むことになった場合、傷病手当金と有給休暇のどちらを先に使うべきか迷う方は少なくありません。特に退職を予定している場合、「有給を使ったら傷病手当金の期間が減るのではないか」「待機期間はやり直しになるのか」と不安になることがあります。この記事では、傷病手当金の待機期間、有給休暇との関係、退職前に確認しておきたいポイントについて分かりやすく解説します。

傷病手当金の支給開始には3日間の待期期間がある

傷病手当金は、健康保険の被保険者が病気やケガによって仕事ができない状態になり、給与の支払いがない場合に支給される制度です。

支給されるためには、連続した3日間の「待期期間」を完成させる必要があります。この3日間には、土日や公休日も含まれますが、給与が支払われているかどうかは待期完成の判断とは別に考えられます。

例えば、7月13日から欠勤し、7月14日、7月15日と休んだ場合、連続して3日間休んでいれば待期期間は完成します。その後、傷病手当金の支給対象期間に入る可能性があります。

有給休暇を使うと傷病手当金の支給額に影響する

傷病手当金の対象期間中に有給休暇を取得した場合、その日は給与が支払われるため、原則として傷病手当金は支給されません。

ただし、有給休暇を使ったことで傷病手当金の待期期間が最初からやり直しになるわけではありません。一度待期期間が完成していれば、その後に有給を使っても待期期間がリセットされることはありません。

例えば、7月13日から休み始めて待期期間が完成した後、7月16日と7月17日を有給扱いにした場合、その後の7月18日以降が傷病手当金の対象期間になる可能性があります。

有給を使うと傷病手当金をもらえる期間が短くなるのか

傷病手当金の支給期間は、支給開始日から通算して最長1年6か月です。有給を取得した日については傷病手当金が支給されませんが、その分だけ支給期間が単純に消滅するわけではありません。

現在の制度では、傷病手当金の支給期間は「支給された日数」ではなく、支給開始日から通算した期間で管理されます。そのため、有給を使った日がある場合でも、条件を満たせば残りの期間について傷病手当金を受け取れる可能性があります。

例えば、7月中に数日間有給を使った場合、その日数分だけ1年6か月の期限が後ろに延びるという考え方ではありません。そのため、退職後も傷病手当金を受け取りたい場合は、有給をどのタイミングで使うか慎重に考える必要があります。

退職前に傷病手当金を受け取るために確認したい条件

退職後も傷病手当金を継続して受給するためには、退職時点で傷病手当金の受給条件を満たしている必要があります。

一般的には、退職日までに健康保険の被保険者期間があり、傷病によって仕事ができない状態であること、そして待期期間が完成していることなどが重要になります。

例えば、7月31日に退職する場合、退職日当日に出勤してしまうと傷病手当金の継続給付に影響する可能性があります。退職前の勤務状況については、会社や加入している健康保険へ確認することが大切です。

会社から有給取得を勧められた場合の考え方

会社が「有給も使ったほうがいい」と案内することは珍しくありません。有給休暇は本来、労働者が自由に取得できる権利であり、経済的な面では有給期間中は給与が支払われるメリットがあります。

一方で、退職後の生活保障として傷病手当金を利用したい場合には、有給をいつ使うかによって受給開始時期や退職時の条件に影響する場合があります。

具体的には、「すぐに有給を消化するのか」「待期期間完成後に傷病手当金の申請を進めるのか」など、自分の状況に合わせて判断することが重要です。

まとめ

傷病手当金を申請する場合、有給休暇を使ったからといって待期期間が最初からやり直しになるわけではありません。一度3日間の待期期間が完成していれば、その後の有給取得によって待期がリセットされることはありません。

ただし、有給取得中は給与が支払われるため、その期間は傷病手当金の支給対象外になることがあります。また、退職後も傷病手当金を受け取る場合は、退職日までの状況が重要になります。

退職を伴うケースでは判断が複雑になることもあるため、会社の担当者や加入している健康保険組合に具体的な日付を伝えて確認し、自分にとって不利にならない形で手続きを進めることが大切です。

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