子どもの頃に親が作った銀行口座はどうなる?成人後も親が通帳を持っている場合の確認・対処法

貯金

大人になってから銀行口座を開設しようとした際、銀行から「すでに同じ名義の口座があります」と案内され、初めて子どもの頃に作られた自分名義の口座を知るケースがあります。本人にはまったく記憶がなくても、未成年の子どものために親権者が口座を開設していた可能性があります。

ここで気になるのが、子どもの名義で親が銀行口座を作ること自体に問題はないのか、成人後も親が通帳やキャッシュカードを持って利用している場合はどうすればよいのかという点です。特に身に覚えのない最近の出金が確認された場合は、昔の経緯を推測するだけで終わらせず、現在の口座状況を名義人本人が銀行に確認することが重要です。

未成年の子ども名義の銀行口座を親が作ることは珍しくない

子ども名義の預金口座を親権者が開設すること自体は、特別に珍しいことではありません。例えば三菱UFJ銀行では、現在も0歳から15歳未満の子どもについて、親権者が一定の条件のもとで口座開設手続きを行えると案内しています。[参照]

そのため、「本人が幼かったので口座を作った記憶がない」ということだけで、不正に作られた口座だと判断することはできません。幼い子どものお年玉、祝い金、教育資金などを子ども名義で管理する目的で、親が口座を用意することはあります。

例えば5歳の子どものために親が口座を作り、毎年のお年玉をそこへ入れていた場合、20年以上経って本人がその口座を覚えていないことは十分考えられます。現在の銀行でも15歳未満について親権者による口座開設の仕組みがあることからも、「子どもの頃に自分名義の口座が作られていた」という事実そのものと、「現在その口座を誰がどのように利用しているか」は分けて考える必要があります。

なぜ親名義ではなく子ども名義で貯金するのか

親が子どものために貯金する場合、「親自身の口座で貯めればよいのでは」と感じるかもしれません。しかし、子ども用のお金と家計のお金を明確に分けるため、子ども名義の口座を用意する家庭があります。

例えば、親の給与や生活費が入る口座に子どものお年玉まで入れてしまうと、どこまでが子どものお金なのか分かりにくくなります。そこで「この口座は子どものための貯金」と分けて管理するわけです。子どもが小さければ、実際の通帳やカードを親が保管することも自然な流れとして考えられます。

ただし、口座の名義、預金の実質的な所有関係、入金した資金の出所などは個別事情によって異なります。「子ども名義だから過去に入っていたお金がすべて法律上当然に子どものもの」「親が管理していたから親のお金」と単純に断定できる問題ではありません。多額の預金や贈与・相続が関係する場合には、税理士や弁護士などへの確認が必要になることもあります。

成人後も親が通帳やキャッシュカードを持っている場合はどうする?

子どもの頃は親が管理していたとしても、成人した本人が「自分で管理したい」と考えるのであれば、まず銀行に本人として相談し、口座の現在の状態を確認するのが基本です。親との話し合いだけで済ませるのではなく、銀行側に登録されている情報を確認することが大切です。

特に注意したいのは、通帳を止めただけではキャッシュカードまで自動的に使えなくなるとは限らないことです。三菱UFJ銀行は、通帳を紛失として利用停止してもキャッシュカードは引き続き利用できると案内しています。したがって、第三者が通帳やカードを持っている可能性があり、利用を止めたい場合は「通帳だけ」「カードだけ」と自己判断せず、銀行に状況を説明して必要な手続きを確認するのが安全です。[参照]

三菱UFJ銀行では、キャッシュカードや通帳を紛失した場合、アプリまたは電話による利用停止と、その後の再発行手続きが案内されています。手元にない通帳やキャッシュカードについて不安がある場合には、このような公式の手続き方法を銀行に確認するとよいでしょう。[参照]

身に覚えのない最近の出金があるなら確認を優先する

昔に親が口座を作ったことよりも重要なのが、成人後の現在も自分が知らないところで取引が行われている可能性があるケースです。例えば銀行で確認したところ残高がほとんどなく、さらに先月にも出金履歴があるという状況なら、「昔、親が作った口座だから」とそのままにせず、取引内容について銀行へ確認する意味があります。

銀行に相談する際には、「自分名義の口座があることを最近知った」「通帳やキャッシュカードが手元にない」「自分では最近の出金をしていない」といった事実を整理して伝えるとよいでしょう。そのうえで、利用停止、カード・通帳の再発行、暗証番号やインターネットバンキングなどの確認について、銀行から案内を受けます。

なお、三菱UFJ銀行ではキャッシュカードや通帳の紛失時に利用停止手続きを用意していますが、利用停止の対象によって影響する取引が異なります。例えばカード等を利用停止しても、口座振替による引き落としや振込入金は通常どおり行われると案内されています。[参照] 状況に応じた手続きが必要なので、口座そのものをどうしたいのかまで銀行へ伝えることが重要です。

「新しい口座が作れない」と言われる理由

銀行によっては、同一人物が同じ銀行で複数の普通預金口座を作ることに制限があります。三菱UFJ銀行の現在のスマート口座開設では、15歳以上について「三菱UFJ銀行で普通預金口座を持っていない方」が利用条件とされ、原則として2つ目の口座はアプリから申し込めないと案内されています。[参照]

したがって、子どもの頃に作られた口座が現在も存在していると、新しく口座を作ろうとしたときに既存口座の存在を案内されることがあります。この場合、「昔の口座を使い続ける」「既存口座について必要な変更・再発行をする」「解約したうえで今後の口座について相談する」など、選択肢を銀行に確認することになります。

既存口座に抵抗感がある場合でも、まずは口座の状態や取引履歴を確認してから判断した方が安全です。特に身に覚えのない最近の取引があるなら、先に解約して情報を失うのではなく、銀行へその取引について相談しておくとよいでしょう。

銀行に相談するときに確認しておきたいポイント

自分名義なのに長期間まったく管理していなかった口座が見つかった場合は、感情的に親を問い詰める前に、銀行側で確認できる客観的な情報を整理すると状況を把握しやすくなります。

  • 現在の口座残高
  • 確認可能な範囲の入出金履歴
  • 通帳・キャッシュカードの発行状況
  • カードや通帳を利用停止する必要があるか
  • 登録住所・電話番号など本人情報の変更が必要か
  • インターネットバンキングの契約状況
  • キャッシュカードや通帳を本人管理に切り替える方法
  • 既存口座を解約する場合の手続き

特に「自分では出金していない取引」がある場合には、そのことを明確に銀行へ伝えることが重要です。単に残高を確認するだけではなく、第三者による利用の可能性について相談すれば、必要な本人確認やセキュリティ上の手続きを案内してもらえます。

口座番号などが分からない場合でも、三菱UFJダイレクトの利用口座として登録済みであれば、アプリ上に口座番号等が表示され、対象となる手続きを行える場合があります。条件に該当しない場合は、銀行の公式窓口で本人確認書類を用意して相談するのが確実です。[参照]

親に確認する場合も「口座を作った理由」と「現在の利用」は分ける

親に事情を聞く場合、「なぜ勝手に口座を作ったのか」だけを問題にすると話がこじれることがあります。幼少期の口座開設については、単純に子どもの貯金を管理する目的だった可能性もあります。

一方で、成人後も本人が知らないまま口座から出金されているのであれば話は別です。「いつ口座を作ったのか」「何のために使っていたのか」「現在、通帳やカードを誰が持っているのか」「最近の出金は誰が行ったのか」と時系列で確認すると整理しやすくなります。

親子間のお金の問題は感情的になりやすいため、先に銀行で自分の口座の状態を確認し、その情報を基に話す方法もあります。多額の金銭が動いている、無断利用が疑われる、返還をめぐって争いになっているといった場合には、銀行への相談に加え、必要に応じて法律の専門家へ相談することも検討できます。

まとめ:子どもの頃の口座開設より「現在誰が管理しているか」を確認しよう

未成年の子ども名義の銀行口座を親権者が作る仕組みは現在も存在するため、幼い頃に親が自分名義の口座を開設していたこと自体は珍しいことではありません。本人に記憶がないことも十分あり得ます。

一方、成人した現在も通帳やキャッシュカードが本人の手元になく、さらに身に覚えのない出金がある場合には、そのまま放置しない方がよいでしょう。銀行へ本人として相談し、残高・取引状況・カードや通帳の状態を確認したうえで、必要なら利用停止や再発行などを行い、自分で管理できる状態にすることが重要です。

昔の口座開設の理由と、現在の口座利用は別の問題です。まず銀行の公式窓口から客観的な情報を確認し、その後に既存口座を継続するのか、整理・解約するのかを判断するとよいでしょう。

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