会社のガソリン代や備品代をPayPayで支払い、その代金を法人クレジットカード経由で法人口座から引き落としたいケースがあります。これまでPayPayにオリコなどの法人カードを登録して直接決済できていた場合、2026年9月1日になって突然使えなくなり、「カードの不具合なのか」と戸惑うかもしれません。しかし2026年9月1日からはPayPayの他社クレジットカードの利用方法そのものが大きく変わっています。PayPay公式では、2026年9月1日以降、PayPayで直接支払いに利用できる他社クレジットカードは対象となる三井住友カードのみとなり、それ以外の他社カードは原則として「他社カード利用券」を事前購入して利用する方式へ移行しています。そのため、8月31日まで使えていたオリコカードが9月1日から直接決済できなくなったのであれば、今回の仕様変更とタイミングが一致します。この記事では、法人カードから法人口座へ請求をまとめたい場合に何ができるのか、2026年9月現在のPayPay公式情報をもとに整理します。
- 2026年9月1日からPayPayの他社クレジットカード決済が変わった
- オリコカードをPayPayで直接使えなくなった理由
- では法人クレジットカード経由で法人口座から落とすことはできる?
- 現在は「他社カード利用券」という仕組みが用意されている
- 他社カード利用券は1万円単位で購入する
- 他社カード利用券がアプリに表示されない場合もある
- 他社カード利用券を使う基本的な流れ
- 「PayPay残高に法人カードからチャージ」は別の話
- 対象となる三井住友カードなら直接決済を継続できる
- PayPayカードを会社経費用にすれば解決するとは限らない
- ガソリン代を会社経費にするならPayPayにこだわらない方法もある
- 経理上は支払いの記録を残しておくことも重要
- 昨日まで使えたオリコカードが今日使えない場合の確認手順
- 2026年9月以降の支払い方法を比較
- まとめ:オリコカードが9月1日から使えないならPayPayの仕様変更が有力
2026年9月1日からPayPayの他社クレジットカード決済が変わった
最初に確認しておきたいのが、2026年9月1日に実施されたPayPayの大きな仕様変更です。PayPay公式ヘルプでは、2026年9月1日以降、PayPayで直接支払いが可能な他社クレジットカードは対象となる三井住友カードのみと案内しています。[参照:PayPay「クレジットカードで支払いができない」]
PayPayの案内では、PayPayカードと一部の三井住友カード以外のクレジットカードによる従来方式の決済は2026年8月31日に提供終了とされています。[参照:PayPay「クレジットカードを登録する」]
つまり、8月31日まではPayPayの支払い方法として選択できていたオリコ発行カードが9月1日に突然使えなくなったとしても、必ずしもカード会社による利用停止やカード自体の故障とは限りません。日付から考えると、まずPayPay側の他社カード決済の仕様変更を確認すべき状況です。
オリコカードをPayPayで直接使えなくなった理由
従来のPayPayでは、VisaまたはMastercardブランドの他社クレジットカードを登録し、そのカードを支払い元としてPayPay加盟店で決済する方法が利用されていました。
しかし2026年9月1日以降は、対象となる三井住友カードを除き、他社クレジットカードを従来のように決済時の支払い元として直接利用することができなくなりました。PayPay公式も「三井住友カード以外の他社クレジットカードを利用する場合は『他社カード利用券』の購入が必要」と明記しています。[参照:PayPay公式ヘルプ]
したがって、例えば8月31日に「PayPay→登録したオリコカード→カードの引落口座」という流れで支払えていても、9月1日には同じ方法で支払えなくなることがあります。「昨日までできたのに今日からできない」という現象は、2026年9月1日の仕様変更とまさに一致するタイミングです。
では法人クレジットカード経由で法人口座から落とすことはできる?
ここは「PayPayで法人カードを使うこと」と「最終的に法人口座から代金を支払うこと」を分けて考える必要があります。
法人カードの利用代金が会社の銀行口座から引き落とされる契約であれば、その法人カードを適切な方法で決済に利用できれば、最終的な資金の流れは「カード利用→カード会社から会社へ請求→法人口座から引き落とし」となります。ただし、PayPayでその法人カードを利用できるかどうかは別問題です。
PayPay公式では登録可能なクレジットカードについてVisaとMastercardを挙げる一方、「ご本人名義のクレジットカードを登録してください」と案内しています。[参照:PayPay「登録可能なクレジットカードの種類」]
そのため、会社名義のみの法人カード、法人名と使用者名が併記されるカード、個人事業主向けビジネスカードなどを一括して「法人カードなら全部使える」と考えるのは適切ではありません。カード券面・契約上の名義、カード発行会社側の利用条件、本人認証への対応などを個別に確認する必要があります。
現在は「他社カード利用券」という仕組みが用意されている
PayPayは他社クレジットカードの従来方式による直接決済を終了する一方、他社カードを継続利用するための新しい方法として「他社カード利用券」を提供しています。[参照:PayPay「他社カード利用券について」]
他社カード利用券とは、登録済みのクレジットカードを使ってあらかじめPayPay上の利用券を購入し、その利用券を対象のPayPay加盟店での支払いに充てる仕組みです。
従来が「3,000円の給油→PayPay→登録カードへ3,000円請求」という直接的な流れだったとすれば、新方式では「登録カードで他社カード利用券を購入→給油時にPayPayで利用券を使用」という一段階多い流れになります。
他社カード利用券は1万円単位で購入する
注意したいのは、他社カード利用券を決済金額と同じ金額だけ毎回購入する仕組みではないことです。PayPay公式によると、購入金額は10,000円単位で設定します。また月間の購入上限は25万円、保有できる利用券残高は最大100万円です。[参照:PayPay・他社カード利用券]
例えば会社の営業車で毎月3万円程度のガソリン代をPayPay払いするなら、対象カードで3万円分の他社カード利用券を購入しておき、給油のたびにそこから支払う、といった使い方が考えられます。
ただし一部のクレジットカードでは利用券を購入できない場合があります。PayPay公式も、購入できないカードの場合は別のクレジットカードを試すよう案内しています。そのため、オリコの法人カードなら必ず他社カード利用券を購入できる、とまでは断定できません。
他社カード利用券がアプリに表示されない場合もある
2026年9月1日時点では、ここが非常に重要な注意点です。PayPay公式によると「他社カード利用券」はPayPayアプリに表示された一部の利用者から提供されており、順次拡大されています。[参照:PayPay「利用できるお支払い方法」]
そのため「オリコカードが直接使えなくなったから、今すぐ全員が他社カード利用券へ切り替えればよい」とは限りません。PayPayアプリの「すべて」に「他社カード利用券」が表示されるか確認する必要があります。
表示されていない場合、公式案内上は利用可能になるまで待つことになります。会社の経費決済で毎日必要になるのであれば、利用券が使えるようになるまで別の支払い手段を用意した方が現実的でしょう。
他社カード利用券を使う基本的な流れ
PayPay公式が案内している購入手順は、おおむね次の流れです。
- PayPayアプリの「すべて」を開く
- 「他社カード利用券」を選択する
- 購入金額を設定する
- 購入に使用する登録済みクレジットカードを選択する
- 「今すぐ支払う」を選択する
- 購入した利用券を対象のPayPay加盟店で使用する
利用券の自動適用を有効にしている場合は、対象店舗で通常どおりPayPay決済すると他社カード利用券が自動的に適用されます。
ただしオンライン加盟店など一部のPayPay加盟店は他社カード利用券の対象外です。ガソリンスタンドについても、店舗のPayPay対応状況だけでなく、その決済が他社カード利用券の対象になるかを実際のアプリ・店舗側で確認しておくのが安全です。
「PayPay残高に法人カードからチャージ」は別の話
もう一つ混同しやすいのが、「法人クレジットカードをPayPayへ登録して決済すること」と「法人クレジットカードからPayPay残高へチャージすること」です。この二つは同じではありません。
PayPay公式では、PayPayカード以外のクレジットカードはPayPay残高へのチャージに対応していないと案内しています。[参照:PayPay・クレジットカードを登録]
したがって「オリコの法人カードからPayPay残高へ1万円チャージし、その残高でガソリンを買う」という方法へ単純に置き換えることはできません。他社カードを使う場合に現在用意されている仕組みが「他社カード利用券」です。
対象となる三井住友カードなら直接決済を継続できる
例外として、PayPayでは2026年9月1日以降も一部の三井住友カードを登録して直接支払いに利用できます。PayPay公式が例示している対象カードには、三井住友カード(NL)、Oliveフレキシブルペイ、ANAカードのVisa・Mastercard、Amazon Mastercardなどがあります。[参照:PayPay・三井住友カードをお持ちの場合]
これらの対象カードは他社カード利用券を購入せず、従来に近い形で1円単位から直接PayPay決済に利用できます。
ただし、ここでも「三井住友カードなら法人カードを含めてすべて対象」とは限りません。法人カードへ変更することを検討する場合は、カード名称・カード番号帯などがPayPayの対象カードに含まれるかを事前に確認する必要があります。
PayPayカードを会社経費用にすれば解決するとは限らない
PayPayと最も連携しやすいクレジットカードはPayPayカードです。PayPayカードをPayPayアプリに設定すると「PayPayクレジット」を利用でき、当月のPayPay利用分を翌月にまとめて登録口座から支払うことができます。[参照:PayPay「PayPayクレジットとは」]
しかし、会社の経費を法人口座から引き落としたいという目的の場合、「個人向けPayPayカードを作れば解決」と安易に考えない方がよいでしょう。法人の経費管理ではカード契約者、利用者、引落口座、会計処理などを一致させる必要があります。
会社の法人カードを使うことが前提なら、そのカードがPayPayの新方式で利用できるかを確認する方が先です。
ガソリン代を会社経費にするならPayPayにこだわらない方法もある
目的が「PayPayを使うこと」ではなく「ガソリン代を会社の銀行口座から支払い、経費として管理しやすくすること」なら、決済手段をPayPayに限定する必要はありません。
例えばガソリンスタンドがクレジットカードのタッチ決済やIC決済に対応しているなら、法人カードそのものを直接使用する方法があります。この場合は「ガソリンスタンド→法人カード→法人口座」というシンプルな流れになり、PayPayを間に挟む必要がありません。
頻繁に給油する会社であれば、ガソリンカード・法人向け給油カードなどを検討する方法もあります。利用車両や利用者が複数いる場合には、PayPayより経費管理がしやすくなることもあります。
経理上は支払いの記録を残しておくことも重要
法人経費としてPayPayを利用する場合、決済できるかどうかだけでなく、誰が・いつ・どの店舗で・何のために利用したのかを説明できる状態にしておくことも重要です。
例えば営業車へ5,000円分給油したのであれば、PayPayの取引履歴だけに頼らず、店舗から交付されるレシートや領収書なども保存し、車両や業務目的が分かるように社内ルールを整えておくと経理処理がしやすくなります。
特に個人のPayPayアカウントを会社経費にも利用すると、私的な支払いと業務上の支払いが同じ履歴に混在します。経理担当者や税理士へ説明しやすい運用になっているかも含めて決済方法を選ぶことが大切です。
昨日まで使えたオリコカードが今日使えない場合の確認手順
2026年9月1日に突然PayPayでオリコカードを使えなくなった場合は、次の順番で確認すると原因を切り分けやすくなります。
- PayPayアプリを最新版へ更新する
- 支払い元がオリコカードになっていることを確認する
- 2026年9月1日からの他社カード直接決済終了に該当していないか確認する
- アプリの「すべて」に「他社カード利用券」が表示されるか確認する
- 表示される場合は登録カードで利用券を購入できるか確認する
- カードの本人認証(3Dセキュア)が設定済みか確認する
- 利用券を購入できない場合はカード発行会社側の制限も確認する
PayPayではクレジットカード利用時に本人認証サービス(3Dセキュア)の設定が必要です。また利用可能額の範囲内でも、決済モニタリングなどによって利用できない場合があります。[参照:PayPay「クレジットカードご利用時の上限金額」]
ただし今回のように「2026年8月31日まで使えたが9月1日から使えない」というケースでは、最初に疑うべきなのはカード故障ではなく、PayPayの他社カード決済方式変更です。
2026年9月以降の支払い方法を比較
| 方法 | PayPayでの使い方 | 法人口座からの支払いとの関係 |
|---|---|---|
| オリコなど一般の他社カード | 従来の直接決済は原則終了。他社カード利用券を利用 | 利用券購入に対象の法人カードを使える場合、そのカード契約の引落口座から請求される |
| 対象の三井住友カード | 対象カードなら直接決済可能 | 法人カードが対象か、引落口座をどう設定できるかはカード契約を確認 |
| PayPayカード・PayPayクレジット | PayPayとの連携性が高い | 法人経費用途ではカード契約・引落口座などを個別確認 |
| 法人カードを店舗で直接利用 | PayPayを使用しない | 法人カードの登録口座から引き落とせるためシンプル |
| 法人向け給油カード | PayPayを使用しない | 車両・給油経費の管理に向く場合がある |
「法人口座から最終的に引き落としたい」という目的なら、PayPayを使うこと自体を目的にせず、経費処理まで含めて最もシンプルな方法を選ぶのがおすすめです。
まとめ:オリコカードが9月1日から使えないならPayPayの仕様変更が有力
2026年9月1日から、PayPayにおける他社クレジットカードの利用方法が大きく変わりました。PayPay公式によると、9月1日以降に直接支払いへ利用できる他社クレジットカードは対象となる三井住友カードのみで、三井住友カード以外は「他社カード利用券」を購入して利用する方式が基本となります。[参照:PayPay公式ヘルプ]
したがって、オリコの法人カードをPayPayに登録し、8月31日まで「PayPay→オリコカード→法人口座」という形で利用できていたものが9月1日から直接決済できなくなったのであれば、今回の仕様変更とタイミングが一致しています。
PayPayアプリに「他社カード利用券」が表示されており、登録している法人カードで購入可能であれば、利用券を事前購入してPayPay加盟店で使用する方法を検討できます。ただし、利用券は1万円単位、月25万円までで、一部カード・一部加盟店では利用できません。また2026年9月1日時点では利用券機能自体が一部利用者から順次提供されているため、アプリに表示されない場合もあります。[参照:PayPay「他社カード利用券について」]
なお「法人カードだからPayPayで必ず利用できる」「法人名義カードなら必ず法人口座からPayPay代金を落とせる」と一律には判断できません。PayPayは登録カードについて本人名義を求めているため、カードの名義形態やカード会社の規約、3Dセキュアへの対応なども確認する必要があります。
ガソリン代など会社経費を法人口座から支払うことが本来の目的なら、他社カード利用券を使う、PayPayで直接利用できる対象カードを検討する、あるいは現在の法人カードをガソリンスタンドで直接使うという3方向で比較するとよいでしょう。特に法人カードの直接払いができる店舗なら、PayPayを経由しない方が経理上もシンプルになる場合があります。


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