会社の福利厚生として「長期所得補償制度(GLTD)」を導入する企業が増えています。
特に30代前後になると、「医療保険には入っているけど、働けなくなった場合の収入減までは考えていなかった」という人も少なくありません。
この記事では、会社の長期所得補償制度とはどんな制度なのか、医療保険との違い、加入を検討する際のポイントについてわかりやすく解説します。
長期所得補償制度(GLTD)とは?
長期所得補償制度(GLTD)は、病気やケガで長期間働けなくなった場合に、給与の一部を補償する制度です。
一般的な医療保険が「入院費や手術費」を補うのに対し、GLTDは「働けなくなった後の生活費」を支える役割があります。
たとえば、うつ病・がん・脳卒中・事故後遺症などで長期間休職した場合、健康保険の傷病手当金だけでは生活費が不足するケースがあります。
GLTDは“収入そのもの”を補償する点が大きな特徴です。
医療保険と長期所得補償制度の違い
「すでに医療保険に入っているから不要では?」と思う人もいますが、補償内容はかなり異なります。
| 項目 | 医療保険 | 長期所得補償制度 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 治療費補助 | 生活費補助 |
| 対象 | 入院・手術 | 就業不能 |
| 補償期間 | 日額給付中心 | 長期間対応 |
| 精神疾患 | 制限あり | 対象の場合あり |
特に最近は、身体疾患だけでなくメンタル不調による長期休職も増えており、GLTDを導入する企業が増加しています。
30代で健康でも検討する価値はある?
30代で健康状態に問題がないと、「まだ必要ないかな」と感じるかもしれません。
しかし、実際には就業不能リスクは年齢だけで決まるものではありません。
たとえば以下のようなケースがあります。
- 交通事故による長期離脱
- うつ病や適応障害
- がん治療による休職
- 腰痛やヘルニア
特に単身世帯や住宅ローン・家族扶養がある場合、収入停止リスクは想像以上に家計へ影響します。
「治療費より毎月の生活費の方が怖い」というケースは実際かなり多いです。
会社のGLTDは個人加入より割安なことが多い
福利厚生型のGLTDは、団体契約扱いになるため、個人で加入する就業不能保険より保険料が安い場合があります。
今回のように月額900〜2,790円程度で、60歳または65歳まで補償される内容は、比較的手厚い部類です。
さらに、会社負担がある場合は実質コストが抑えられるメリットもあります。
ただし、確認しておきたいポイントもあります。
- 免責期間中の補償有無
- 精神疾患の支払条件
- 退職後継続条件
- 更新時の制度変更可能性
制度資料をよく確認し、「何が対象外か」も見ておくことが重要です。
傷病手当金との違いも理解しておきたい
会社員の場合、健康保険の傷病手当金があります。
これは最長1年6か月、給与のおおむね3分の2程度が支給される制度です。
一見十分に見えますが、実際には以下のような不足が出ることがあります。
- 住宅ローン
- 家賃
- 教育費
- 保険料
- 生活費全般
GLTDは、その不足分を補う位置づけとして考えると理解しやすいです。
加入を考える際のチェックポイント
加入するか迷った場合は、まず「働けなくなった時に何か月生活できるか」を考えてみると判断しやすくなります。
たとえば、貯金が十分ある人と、毎月の固定費が大きい人では必要性が変わります。
また、以下も重要な視点です。
- 独身か家族持ちか
- 住宅ローンの有無
- 会社の休職制度の充実度
- 将来的な転職予定
医療保険だけではカバーできないリスクを補う制度として考えると、位置づけが整理しやすくなります。
まとめ
長期所得補償制度(GLTD)は、病気やケガで長期間働けなくなった場合の「収入減少」に備える制度です。
医療保険が治療費対策なのに対し、GLTDは生活費対策という違いがあります。
30代で健康でも、メンタル不調や事故などで就業不能になるケースは珍しくありません。
特に会社の団体制度は個人加入より条件が良いことも多いため、保障内容と保険料のバランスを見ながら検討する価値は十分あります。


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