31歳で年収700万円は多い?30代前半の平均年収と比較|児童手当2人分は収入に含めて考えるべきか

家計、貯金

31歳で年収700万円の場合、自分の収入が同年代と比べて多いのか気になることがあります。さらに子どもが2人いて児童手当を受給していると、「児童手当まで含めれば収入はどのくらいの水準なのか」「年収700万円でも児童手当をもらえるのか」と疑問に思うこともあるでしょう。

公的統計と比較すると、31歳で給与年収700万円は30~34歳の平均をかなり上回る水準です。国税庁の2024年分民間給与実態統計調査では、30~34歳の平均給与は男女計449万円、男性512万円、女性362万円でした。

一方、児童手当は2024年10月から所得制限が撤廃されているため、現在は年収700万円だから受給できる、あるいは受給しているから所得が低い、という関係ではありません。この記事では、31歳・年収700万円がどの程度の水準なのかを、公的統計や児童手当制度をもとに分かりやすく解説します。

31歳で年収700万円は同年代と比べて高い水準

31歳は国税庁の年齢区分では30~34歳に含まれます。国税庁が公表した2024年分「民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の30~34歳の平均給与は449万円でした。

男女別では、30~34歳男性の平均給与が512万円、女性が362万円です。年収700万円なら、男女計の平均449万円より251万円高く、男性平均512万円と比較しても188万円高い計算になります。

比較対象 平均給与 700万円との差
30~34歳・男女計 449万円 +251万円
30~34歳・男性 512万円 +188万円
30~34歳・女性 362万円 +338万円
全年齢平均 478万円 +222万円

したがって、少なくとも民間給与所得者の平均値と比較する限り、31歳で年収700万円は「平均的」というより明確に高めの給与水準と考えるのが自然です。

[参照] 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

全年齢の平均年収と比べても700万円は高い

国税庁によると、2024年に1年を通じて勤務した民間給与所得者の平均給与は478万円でした。男性の平均は587万円、女性は333万円です。

つまり年収700万円は、31歳という年齢を考慮しなくても、給与所得者全体の平均478万円を大きく上回っています。男性全体の平均587万円と比較しても高い水準です。

もちろん平均値には、年齢、業種、役職、企業規模、地域、雇用形態などが異なる人が含まれます。そのため700万円という金額だけで生活水準や経済的余裕まで判断することはできませんが、給与額そのものについては比較的高収入と評価できるでしょう。

[参照] 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査 概要」

「年収700万円」は手取り700万円ではない

年収を比較するときには、「額面年収」と「実際に使える手取り」を分けることも重要です。一般に会社員の年収700万円とは、税金や社会保険料を差し引く前の給与・賞与の総額を指します。

そこから所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などが差し引かれるため、年間700万円をそのまま生活費として使えるわけではありません。

さらに、配偶者の収入、扶養状況、住宅ローン控除、生命保険料控除などによって税負担は変わります。そのため「700万円だから毎月58万円程度自由に使える」という計算にはなりません。

特に子どもが2人いる家庭では、保育料、教育費、住宅費、車、習い事などの支出によって、同じ年収700万円でも家計の余裕は大きく変わります。

児童手当2人分は「年収700万円」に含まれるものではない

会社員などが一般的に「年収700万円」と表現するとき、その700万円は勤務先から受け取る給与収入を指すことが多く、児童手当は通常その給与年収には含めません。

そのため「年収700万円+児童手当2人分」という形で、家計に入るお金として別々に考えると分かりやすくなります。

また、児童手当は所得税上の課税対象となる通常の給与とは性質が異なる公的給付です。したがって、同年代の「平均年収」と比較するときに児童手当を700万円へ足して比較する必要はありません。

たとえば年収700万円で児童手当を年間24万円受け取っていたとしても、「給与年収724万円」と表現するのではなく、「給与年収700万円とは別に児童手当を受給している」と整理するほうが正確です。

現在の児童手当は年収700万円でも受給できる

以前の児童手当には所得制限があり、高所得世帯では特例給付になったり、所得がさらに高い場合には支給されなかったりする時期がありました。しかし制度は2024年10月に大きく変更されています。

こども家庭庁によると、現在の児童手当は所得制限がありません。そのため年収700万円だから児童手当を受け取れない、という制度ではありません。

これは非常に重要なポイントです。児童手当を2人分受給しているという事実から、その家庭が高収入か低収入かを判断することもできません。現在は所得にかかわらず、対象となる子どもを養育している家庭へ支給されます。

[参照] こども家庭庁「子育て世帯の家計を応援」

子ども2人なら児童手当はいくら?

現在の児童手当は、高校生年代までの子どもが対象です。第1子・第2子の場合、3歳未満は1人あたり月額1万5,000円、3歳以上から高校生年代までは1人あたり月額1万円となっています。

子どもの年齢 第1子・第2子の月額
3歳未満 1人15,000円
3歳以上~高校生年代 1人10,000円

たとえば2人とも3歳以上であれば合計月2万円、年間では24万円です。2人とも3歳未満なら合計月3万円、年間36万円になります。

1人が3歳未満、もう1人が3歳以上なら月2万5,000円、年間30万円です。実際の金額は子どもの年齢などによって変わります。

児童手当は毎年2月、4月、6月、8月、10月、12月の偶数月に、原則として前月までの2カ月分が支給されます。

[参照] こども家庭庁「児童手当制度のご案内」

年収700万円でも「裕福」と感じるかは家族構成で変わる

平均年収との比較では31歳・700万円は高い水準ですが、それがそのまま「生活にかなり余裕がある」という意味にはなりません。

たとえば独身で家賃7万円の人と、配偶者と子ども2人を扶養し、住宅ローン、自動車2台、保育費や教育費を負担する人では、同じ年収700万円でも自由に使える金額はまったく違います。

さらに東京都心など住宅費の高い地域と、住居費の比較的低い地域でも家計状況は変わります。そのため、生活の余裕を判断するなら「年収はいくらか」だけでなく、世帯全体の手取りと年間支出を見る必要があります。

「同年代より年収が高いか」と「家計に余裕があるか」は別の質問と考えると分かりやすいでしょう。

本人年収700万円と世帯年収700万円では意味が大きく違う

もう一つ区別しておきたいのが、本人年収と世帯年収です。「31歳で年収700万円」という場合、本人1人だけで700万円を稼いでいるのであれば、同年代の個人給与との比較では高い水準です。

一方、夫婦それぞれ350万円ずつで世帯年収700万円という場合には、「31歳個人の年収700万円」と同じ意味ではありません。世帯所得を比較するなら世帯統計を使う必要があります。

たとえば本人が700万円、配偶者が300万円なら世帯の給与収入は合計1,000万円です。そこへ児童手当などの給付が別途加わるという構造になります。

家計管理では個人年収よりも「夫婦の手取り収入+公的給付-年間支出」で確認するほうが、実際の経済状況を把握しやすくなります。

年収700万円なら今後は貯蓄率も重要になる

31歳で700万円という給与水準を生かすには、収入額だけでなく、どれだけ資産として残せているかを見ることも重要です。年収が上がると生活水準も同時に上がり、ほとんど貯蓄できない「生活水準のインフレ」が起こることがあります。

たとえば年間手取りから100万円を継続的に貯蓄・資産形成できれば、単純計算でも10年間で1,000万円です。一方、年収700万円でも毎年ほぼ全額を使ってしまえば金融資産は増えません。

特に子どもが2人いる場合、今後は教育費や住宅費が増える可能性があります。児童手当を日常生活費へ混ぜず、教育費用として積み立てる方法も考えられます。

たとえば児童手当が年間24万円なら、10年間そのまま積み立てるだけでも元本240万円です。子どもの進学費用を準備するうえで無視できない金額になります。

年収だけで他人と比較しすぎないことも大切

平均年収は、自分の収入水準を確認する参考にはなります。しかし、平均より高いか低いかだけで家計の良し悪しを判断することはできません。

年収700万円でも住宅ローンや借入が大きければ資産形成が進まないことがありますし、年収500万円でも固定費を抑えながら毎年100万円以上貯めている家庭もあります。

また、会社員なら今後の昇給、退職金、企業年金なども家計へ影響します。子どもの年齢によって教育費のピークも異なります。

そのため平均との比較で「高い」と確認できた後は、他人との年収比較よりも、自分の家計で毎年いくら残せているかを確認するほうが将来設計には役立ちます。

まとめ:31歳・年収700万円は同年代ではかなり高め。児童手当は別に考える

国税庁の2024年分民間給与実態統計調査では、30~34歳の平均給与は男女計449万円、男性512万円、女性362万円でした。したがって、31歳で年収700万円なら、同年代の平均を大きく上回る給与水準です。

また、給与所得者全体の平均給与478万円、男性全体の平均587万円と比較しても700万円は高い金額です。個人の給与年収という尺度で見れば「収入は多いほう」と考えてよい水準でしょう。

一方、児童手当2人分は通常の給与年収700万円とは別に考えます。現在の児童手当は2024年10月から所得制限が撤廃されているため、年収700万円でも対象条件を満たせば受給できます。児童手当を受け取っていること自体は収入の多い・少ないを示すものではありません。

そして実際の生活余裕は、本人年収だけでは決まりません。配偶者の収入、住宅費、子どもの年齢、教育費、車、地域などによって大きく変わります。

31歳で700万円という比較的高い収入を長期的な家計の強みにするなら、「平均より高いか」だけでなく、年間手取りのうちいくら貯蓄・教育資金・資産形成へ回せているかまで確認することが重要です。

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