副業でネットショップを開設し、商品を仕入れて販売しているものの、思ったように売れず赤字になってしまうケースは珍しくありません。売上が少ない場合でも「確定申告は必要なのか」「赤字なら何もしなくていいのか」と疑問に感じる方は多いでしょう。ネットショップ運営では売上金額だけではなく、利益や経費の状況によって確定申告の必要性が決まります。
ネットショップの売上が少なくても確定申告が必要になる場合がある
確定申告が必要かどうかは、単純に売上が20万円を超えたかどうかだけで判断するものではありません。重要なのは、売上から必要経費を差し引いた「所得」がいくらあるかという点です。
例えば、ネットショップで年間売上が10万円しかなくても、仕入れ代金や販売手数料、送料、広告費などの経費を差し引いて赤字になっている場合があります。この場合、所得は0円以下になるため、所得税の納税義務が発生しない可能性があります。
一方で、会社員の副業としてネットショップを運営している場合、利益が発生して一定条件を満たすと確定申告が必要になります。副業の所得が年間20万円を超えるかどうかは、会社員の方が所得税の確定申告をする際の一つの基準になります。
売れなかった商品や仕入れ費用は経費として扱える
ネットショップでは、仕入れた商品が売れ残ることがあります。売れ残った商品は、購入した時点ですべてが経費になるわけではなく、基本的には販売するための商品在庫として管理します。
例えば、10万円分の商品を仕入れ、その年に5万円分の商品しか売れなかった場合、売れた商品の仕入れ分は売上原価として計算し、残った商品は在庫として翌年以降に繰り越します。
また、販売のために発生した送料、梱包資材費、ネットショップの利用料、決済手数料、広告費などは必要経費として計上できる可能性があります。赤字だったとしても、帳簿や領収書を残しておくことが大切です。
ネットショップが赤字でも確定申告をした方がよいケース
赤字だから確定申告が不要とは限りません。特に、今後もネットショップを継続する予定がある場合は、赤字の記録を残しておくメリットがあります。
個人事業として認められる事業所得であれば、条件を満たすことで赤字を給与所得などと相殺できる「損益通算」が利用できる場合があります。ただし、単なる趣味やお小遣い稼ぎと判断される場合は、事業所得として認められない可能性があります。
例えば、毎月商品を仕入れ、販売ページを作成し、利益を出す目的で継続的に活動している場合は事業性が認められる可能性があります。一方で、不用品処分や趣味の延長として sporadic に販売している場合は扱いが異なることがあります。
副業ネットショップで税務上注意したいポイント
ネットショップ運営では、売上だけでなくお金の流れを記録しておくことが重要です。売れなかった商品、廃棄した商品、フリマサイトで安く販売した商品についても、状況を記録しておくと後から確認しやすくなります。
例えば、定価1万円の商品を仕入れたものの売れず、5,000円で販売した場合は、なぜ値下げしたのかを記録しておくことで、事業活動の実態を説明しやすくなります。
また、ネットショップの利益計算では「売上=利益」ではありません。商品代金だけを見るのではなく、仕入れ、送料、手数料、梱包費などをすべて考慮して、本当の利益を把握することが大切です。
確定申告が必要か迷った場合の確認方法
ネットショップの規模が小さい場合でも、確定申告が必要かどうかは個人の状況によって変わります。会社員なのか、専業なのか、事業所得なのか雑所得なのかによって判断が異なるためです。
売上が少なく赤字の場合でも、開業届を提出して事業として運営している場合や、今後利益を出す予定で継続して活動している場合は、帳簿作成や申告準備をしておくと安心です。
判断が難しい場合は、税務署や税理士など専門家に相談することで、自分の状況に合った対応を確認できます。
まとめ
ネットショップの売上が20万円未満だからといって、必ず確定申告が不要になるわけではありません。判断基準は売上ではなく、経費を差し引いた所得や、副業の種類、現在の働き方などによって決まります。
赤字の場合でも、仕入れや販売に関する記録を残しておくことは重要です。今後ネットショップを続けて利益を出していくためにも、収支を正しく把握し、必要に応じて確定申告を行える状態にしておきましょう。


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