傷病手当金申請書の「期間中の報酬」の書き方とは?給与の支給後に返還した場合の扱いも解説

社会保険

傷病手当金の申請書には「療養のため休んだ期間中の報酬」について記入する欄があります。休職中にもかかわらず給与が支払われた場合や、後から給与の過払い分を会社へ返還した場合、この欄をどのように記載すればよいのか迷う方は少なくありません。この記事では、傷病手当金申請書の報酬欄の考え方や、給与の締日・支払日の関係で先に給与を受け取った場合の対応について詳しく解説します。

傷病手当金申請書の「期間中の報酬」とは?

傷病手当金申請書にある「期間中の報酬」とは、傷病手当金の支給対象となる休業期間中に、会社から給与などの報酬を受け取ったかどうかを確認するための項目です。

健康保険の傷病手当金は、病気やけがによって仕事を休み、その期間について給与の支払いがない場合に生活保障として支給される制度です。そのため、休んでいる期間に給与が支払われている場合は、その給与額によって傷病手当金の支給額が調整されることがあります。

ここで重要なのは、「給与の振込日」ではなく「どの期間の給与なのか」という点です。給与がいつ支払われたかだけで判断すると、正しい申告ができない場合があります。

給与の締日と支払日が傷病手当金に与える影響

会社によっては、給与の締日と支払日の関係によって、実際に休職している期間の給与が先に支払われるケースがあります。

例えば、月末締め当月25日払いの会社の場合、6月8日から休職したとしても、6月25日に6月分の給与が支払われることがあります。この給与は、支給時点ではまだ休職期間中の給与調整が反映されていないため、一時的に通常どおりの金額が振り込まれることがあります。

その後、会社側で欠勤期間分の給与を計算し直し、払い過ぎた分を返還するよう求められるケースがあります。このような場合でも、傷病手当金申請書では「実際に休んだ期間」と「その期間に対する給与の有無」を基準に記載することになります。

期間中の報酬欄で「受けた」を選択するケース

傷病手当金申請書の報酬欄では、休業期間中に給与などの報酬を受けた場合は「受けた」を選択します。

例えば、6月8日から6月30日まで休職していた場合で、6月分給与として一度給与が支払われ、その後に会社へ過払い分を返還することになった場合は、単純に「給与が振り込まれた日」だけを見るのではなく、給与の対象期間を確認する必要があります。

給与が6月1日から6月30日までの期間に対するものであれば、申請書の「期間中の報酬」の期間欄には、その給与の対象期間を記載することになります。ただし、実際の記載方法は加入している健康保険組合や協会けんぽの判断によって異なる場合があるため、提出前に確認すると安心です。

特に給与を一度受け取った後に返還した場合は、「最終的に給与を受け取っていない」と判断するのか、「一時的に給与支給があった」と判断するのかが重要になります。

給与を返還した場合でも傷病手当金は支給されるのか

傷病手当金は、休業期間について給与の支払いがないことが基本的な条件ですが、給与が支払われた場合でも、必ず不支給になるとは限りません。

給与額が傷病手当金の日額より少ない場合は、その差額が支給されることがあります。また、給与の支給対象期間や返還の状況によっては、傷病手当金の判断に影響する可能性があります。

例えば、6月8日から休職し、6月分給与が一度支給されたものの、欠勤分に該当する給与を会社へ返還した場合、実質的に給与が支給されていない期間については傷病手当金の対象になる可能性があります。

ただし、傷病手当金の支給可否は、申請書に記載された内容だけでなく、会社が記入する「事業主記入欄」や給与の支給状況などをもとに健康保険者が判断します。

傷病手当金申請書を書くときの注意点

傷病手当金申請書を作成する際は、自分の判断だけで給与を除外したり、実際とは異なる期間を記載したりしないことが大切です。

給与の締日と支払日の関係で複雑になる場合は、給与明細、会社からの返還依頼書、休職期間が分かる資料などを確認しながら記入すると正確に申請できます。

また、会社の担当部署に「傷病手当金申請書に記載する報酬期間はどの期間になるか」を確認することも有効です。会社側は給与計算の情報を把握しているため、申請内容とのズレを防ぐことができます。

健康保険の制度について詳しく確認したい場合は、全国健康保険協会(協会けんぽ)など加入している健康保険者の案内も確認しましょう。

まとめ

傷病手当金申請書の「期間中の報酬」は、単に給与が振り込まれた日ではなく、どの期間の給与なのかを基準に判断します。

月末締め当月払いなどの会社では、休職開始後に一度給与が支払われ、その後に欠勤分を返還するケースがあります。この場合も、給与の支給状況を正しく記載し、必要に応じて会社や健康保険者へ確認することが大切です。

給与を一度受け取ったからといって、必ず傷病手当金が受け取れなくなるわけではありません。休職期間、給与の対象期間、返還の有無などを整理して申請することで、適切な給付判断につながります。

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