企業型確定拠出年金(企業型DC)では、以前選択できた運用商品が新規購入できなくなることがあります。そのような場合、現在保有している商品を今後どう扱えるのか、スイッチングや配分変更が可能なのか疑問に感じる方も多いでしょう。
この記事では、企業型確定拠出年金で廃止された定期預金商品の意味、保有中の商品を変更できる可能性、60歳前後での運用見直しを行う際の注意点について詳しく解説します。
企業型確定拠出年金でいう「廃止商品」とは何か
企業型確定拠出年金における「廃止」とは、一般的には今後新たに購入することができなくなった運用商品のことを指します。
例えば、以前は選択できたみずほ銀行の定期預金商品が制度上のラインアップ変更によって新規受付を終了した場合でも、すでに加入者が保有している残高まで自動的になくなるわけではありません。
つまり、「廃止」という言葉は商品そのものが消滅するという意味ではなく、企業型DCの商品一覧から外れ、新たな掛金の投資先として選べなくなるケースが多いです。
廃止された定期預金でも保有し続けられる場合がある
企業型DCでは、商品が新規受付終了になった後でも、既に保有している資産については継続して管理されることがあります。
例えば、10年前に購入した定期預金型の商品を現在も保有している場合、その残高はそのまま運用資産として残り、満期や利息などは契約条件に従って処理されます。
ただし、具体的な取り扱いは企業型DCの運営管理機関や商品提供元によって異なるため、自分の加入している制度の規約を確認することが重要です。
廃止された商品へスイッチングできるかは制度によって異なる
スイッチングとは、現在保有している運用商品を売却し、別の商品へ変更する手続きです。
一般的には、新規購入停止となった商品へ新たに資金を移すことはできない場合があります。そのため、現在保有している定期預金を一度売却した後、再び同じ廃止商品へ戻すことができるかどうかは、制度上の取り扱いによって変わります。
例えば、商品一覧から完全に除外されている場合は、スイッチング先として選択できない可能性があります。一方で、既存加入者向けに管理が継続されている場合は、一定の操作が可能なケースもあります。
配分変更とスイッチングは意味が異なる
企業型DCでは、「配分変更」と「スイッチング」は別の手続きです。
配分変更は、これから拠出される掛金をどの商品に振り分けるかを変更する手続きです。
スイッチングは、すでに保有している資産を別の商品へ移す手続きです。
例えば、現在377万円を定期預金で保有していて、今後の掛金をインデックスファンドへ変更したい場合は配分変更になります。一方、定期預金の377万円そのものをインデックスファンドへ移す場合はスイッチングになります。
そのため、「廃止された定期預金に戻せるか」を確認する場合は、どちらの手続きを考えているのか整理する必要があります。
60歳が近づいてから運用商品を見直す場合の注意点
企業型DCでは、老後資金として長期間運用することが前提となっています。そのため、60歳直前になって大きく運用方針を変更する場合は、リスクと目的を考えることが大切です。
例えば、株式型インデックスファンドで運用していた資産を、受け取り時期が近づいたため元本確保型商品へ移すという考え方は一般的に行われています。
一方で、定期預金へ移した後に再び投資商品へ戻したい場合、廃止商品であれば選択できない可能性があります。そのため、将来的な選択肢を残したい場合は、事前に商品の取り扱いを確認しておくことが重要です。
自分の企業型DCで確認すべきポイント
現在保有している商品が廃止扱いになっている場合、以下の点を確認すると状況を把握しやすくなります。
・その商品は現在も残高保有が可能なのか
・新規購入だけ停止されているのか
・スイッチング先として選択できるのか
・運営管理機関のサイト上で表示されているか
企業型DCの商品ルールは会社や運営管理機関ごとに異なるため、インターネット上の一般情報だけでは判断できない場合があります。
確実に確認するには、企業型DCの加入者サイトやコールセンター、勤務先の年金担当部署へ問い合わせることがおすすめです。
まとめ
企業型確定拠出年金で「廃止」と表示されている商品は、必ずしも保有できなくなるという意味ではありません。多くの場合、新規購入ができなくなった状態を指します。
ただし、廃止された商品へ将来的にスイッチングできるかどうかは制度によって異なります。特に60歳前後で運用方針を変更する予定がある場合は、現在の制度上の扱いを早めに確認しておくことが大切です。
自分の企業型DCで具体的に操作できるか確認するには、加入者向けサイトや運営管理機関へ問い合わせることで、最も正確な情報を得ることができます。


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