障害年金の遡及請求だけ不支給になることはある?本体は認定されても過去分が認められないケースを解説

税金、年金

障害年金の申請では、現在の障害状態による年金請求と、過去にさかのぼって受給する「遡及請求」を同時に行うケースがあります。しかし、申請者の中には「障害基礎年金そのものは認定されたのに、遡及分だけ不支給になった」という結果を受ける人もいます。この記事では、障害年金の本体請求と遡及請求の違いや、遡及分だけが認められない主な理由について解説します。

障害年金の本来請求と遡及請求の違い

障害年金には大きく分けて「認定日請求(遡及請求)」と「事後重症請求」があります。

認定日請求は、障害認定日時点で障害等級に該当していたことを証明し、過去にさかのぼって年金を受給する制度です。一方、事後重症請求は現在の障害状態によって年金を受給する制度です。

そのため、現在の障害状態は認められても、認定日時点の状態を証明できなければ、遡及部分だけが認められないことがあります。

遡及分だけ不支給になるケースは珍しくない

実務上、障害基礎年金の受給自体は認められたものの、遡及請求だけ不支給となるケースは一定数存在します。

特に精神疾患や発達障害などでは、認定日時点の診療記録が不足している場合や、当時の症状が障害等級に該当していたと判断できない場合があります。

現在の障害状態と過去の障害状態は別々に審査されるため、結果が分かれることは珍しいことではありません。

遡及請求が認められない主な理由

遡及請求が不支給となる理由はいくつかあります。

主な理由 内容
診断書が取得できない 認定日時点の医療記録が残っていない
症状が軽いと判断された 認定日時点では等級に該当しないと判断された
資料不足 日常生活状況などの証明が不十分だった
初診日の問題 初診日の証明に不備があった

遡及請求では過去の状態を証明する必要があるため、現在の状態を示すよりも難易度が高くなります。

実際によくある具体例

例えばうつ病で障害年金を申請したケースでは、現在は障害等級2級相当であっても、障害認定日時点では就労していたり日常生活への支障が比較的小さいと判断されたりすることがあります。

その場合、現在からの年金支給は認められても、認定日当時は等級非該当として遡及分のみ不支給となることがあります。

逆に認定日時点の診断書が十分であれば、数年分の遡及支給が認められるケースもあります。

不支給だった場合に確認したいポイント

遡及請求のみ不支給となった場合は、決定通知書や理由書を確認することが重要です。

審査結果に疑問がある場合は、社会保険労務士や年金相談窓口へ相談し、審査請求や再審査請求が可能か検討することもできます。

ただし、単に結果に納得できないという理由だけでは覆らず、新たな証拠や資料が必要になることが一般的です。

まとめ

障害基礎年金の受給自体は認められても、遡及請求だけが不支給になるケースは実際に存在します。

これは現在の障害状態と認定日時点の障害状態が別々に審査されるためです。特に認定日時点の診断書や医療記録が不足している場合は、遡及分だけ認められないことがあります。

障害年金の申請では、現在の症状だけでなく、過去の状況をどれだけ客観的に証明できるかが重要なポイントになります。

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