国民健康保険は、病気やけがをした際の医療費負担を軽くするための公的な医療保険制度です。そのため「保険だから加入するかどうかは自由なのでは?」と疑問に感じる方もいます。
しかし、日本の公的医療保険制度では、原則として誰もが何らかの健康保険に加入する仕組みになっています。会社の健康保険に入っていない人は、基本的に国民健康保険への加入対象になります。
この記事では、国民健康保険を未加入にできるのか、加入しなかった場合の扱いや、保険料の支払いが難しい場合の対処方法について分かりやすく解説します。
国民健康保険は自由加入の民間保険とは違う
国民健康保険は、民間の生命保険や医療保険のように「入りたい人だけが加入する保険」ではありません。
日本では国民皆保険制度が採用されており、すべての国民が何らかの公的医療保険に加入することになっています。
会社員であれば勤務先の健康保険、自営業者や退職者、無職の方などで他の健康保険に加入していない場合は国民健康保険に加入することになります。
国民健康保険に加入しなくてもよいケース
国民健康保険への加入が不要になるのは、別の公的医療保険に加入している場合です。
例えば、以下のような場合は国民健康保険の対象外になります。
- 会社員として健康保険に加入している場合
- 家族の健康保険の扶養に入っている場合
- 後期高齢者医療制度の対象になっている場合
- 生活保護を受給している場合
つまり「国民健康保険に加入しない」という選択ではなく、「別の健康保険に加入しているため国民健康保険に入る必要がない」という状態になります。
国民健康保険を未加入のまま放置するとどうなる?
会社を退職した後などに、国民健康保険への切り替え手続きをせず放置してしまうケースがあります。
この場合、手続きをしていないからといって加入義務がなくなるわけではありません。国民健康保険への加入資格が発生した時点までさかのぼって保険料を請求されることがあります。
例えば、会社を3月末で退職し、4月から国民健康保険の対象になっていたにもかかわらず、翌年に手続きをした場合、数か月分や1年分の保険料をまとめて支払う必要が出る可能性があります。
国民健康保険に入らないメリットはあるのか
一時的に見ると、国民健康保険料を支払わなければ手元のお金が減らないため、メリットのように感じることがあります。
しかし、医療機関を利用した場合、本来なら自己負担3割程度で済む医療費を全額負担することになる可能性があります。
例えば突然の入院や手術が必要になった場合、健康保険未加入だと数十万円から数百万円単位の医療費負担になることもあります。
国民健康保険料が払えない場合は未加入ではなく相談する
経済的な理由で国民健康保険料の支払いが難しい場合でも、単純に未加入のままにすることはおすすめできません。
自治体によっては、保険料の減免制度や分割納付、納付相談などの制度があります。
例えば、失業によって収入が大きく減った場合や、災害などで生活が困難になった場合は、条件を満たせば保険料の負担を軽減できる可能性があります。
退職後や転職期間中は健康保険の選択肢を確認する
会社を辞めた場合、すぐに次の会社へ転職しない期間があると、健康保険の手続きが必要になります。
主な選択肢としては、国民健康保険への加入、以前の勤務先の健康保険を任意継続する、家族の扶養に入るといった方法があります。
自分の収入状況や家族構成によって負担額が変わるため、どの制度を利用するのがよいか比較することが大切です。
まとめ
国民健康保険は、民間保険のように加入するかどうかを自由に選べる制度ではありません。日本の公的医療保険制度では、原則として誰かの健康保険に加入している必要があります。
会社の健康保険などに加入していない場合は国民健康保険の対象となり、未加入のまま放置すると後から保険料を請求されたり、医療費の負担が大きくなったりする可能性があります。
保険料の支払いが難しい場合は、未加入を選ぶのではなく、自治体の減免制度や相談窓口を利用して、自分の状況に合った方法を確認することが大切です。


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