算定基礎届の社宅・現物給与評価額はどう変わる?畳数基準から総面積基準への変更点を解説

社会保険

算定基礎届や月額変更届を作成する際、社宅や寮などを従業員に提供している場合は「現物給与」として報酬に算入する必要があります。近年、住宅に関する現物給与価額の算定方法が見直されており、畳数基準から面積基準への変更について疑問を持つ担当者も少なくありません。この記事では、社宅の現物給与評価における面積の考え方や、内法面積と総面積の違いについて解説します。

現物給与として評価される社宅とは

会社が従業員に住宅を無償または低額で貸与した場合、その利益は現物給与として取り扱われます。

健康保険・厚生年金保険の標準報酬月額を決定する際には、金銭で支払われる給与だけでなく、社宅や食事などの現物給与も報酬に含める必要があります。

従来の畳数基準ではどの面積を使うのか

従来の住宅に関する現物給与価額は、居住用住宅の畳数を基準として算定されていました。

畳数は一般的に実際に居住可能な室内部分を基準として計算されるため、実務上は内法面積に近い考え方で評価されることが多くありました。

ただし、現物給与価額表では厳密に「内法面積」と規定されているわけではなく、住宅の居住部分の面積を基準として算定する運用が行われていました。

総面積基準への変更で何が変わるのか

令和8年10月1日以降の住宅に関する現物給与価額では、畳数ではなく住宅の面積による評価へ移行します。

ここでいう「総面積」は、一般的には建築確認や登記などで用いられる住宅全体の面積を指し、壁芯ベースの面積が採用されるケースが想定されています。

そのため、従来の内法面積に比べると、壁厚部分も含まれることから面積がやや大きくなる場合があります。

内法面積と壁芯面積の違い

区分 特徴
内法面積 壁の内側から内側までを測定した実際の居住空間
壁芯面積 壁の中心線で囲まれた面積で壁厚も含まれる

マンション広告などでは壁芯面積が使用されることが多く、登記面積では内法面積が用いられるケースがあります。

現物給与評価で使用する面積については、今後公表される通知や事務処理要領などの確認が重要です。

実務担当者が確認すべきポイント

社宅の現物給与価額を算定する際は、住宅の図面や賃貸借契約書に記載された面積がどの基準によるものかを確認しましょう。

また、算定基礎届作成時には、日本年金機構や厚生労働省が公表する最新の現物給与価額表や事務連絡を確認することが重要です。

面積基準の変更により、従来と同じ住宅でも評価額が変わる可能性があります。

まとめ

社宅の現物給与価額は、従来は畳数を基準として評価されていましたが、令和8年10月以降は面積基準へ変更されます。

従来の畳数基準は実質的に居住部分を重視した考え方であり、面積基準への移行後は壁厚を含む総面積が使用される可能性があります。ただし、実際の取り扱いは公表される通知や現物給与価額表を確認し、最新の運用に従うことが大切です。

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