扶養内バイトと社会保険の仕組み:損しないために知っておきたいポイント

社会保険

パートやアルバイトで働いている方の中には「扶養内で働けば社会保険に入らなくていいの?」という疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。実は、扶養という言葉と社会保険加入のルールは似ているようで少し異なります。本記事では、扶養内バイトと社会保険の関係について、わかりやすく整理して解説します。

扶養内の「扶養」とは?

一般的に「扶養内で働く」とは、親や配偶者の社会保険に被扶養者として入っている状態を指します。被扶養者は自身で保険料を払う必要がなく、扶養者(多くは会社員)の保険制度に入ることができます。

被扶養者の収入が一定額を超えると、自分で社会保険に加入する必要が出てきます。そのボーダーラインを理解することがとても大切です。

社会保険に加入する条件とは

社会保険(健康保険・厚生年金)に加入するかどうかは、勤務条件によって決まります。次のような条件にすべて該当する場合、社会保険への加入が義務化されます。

  • 1週間の労働時間が20時間以上
  • 月収が88,000円以上
  • 勤務期間が2ヶ月超見込み
  • 学生でない
  • 勤務先の従業員が101人以上(※2026年からは51人以上)

この条件を満たすと、たとえ扶養内で働いていたつもりでも、社会保険に加入することになります。

「130万円の壁」と「106万円の壁」の違い

130万円の壁とは、年収130万円を超えると健康保険の被扶養者から外れ、自分で国保や社保に加入しなければならなくなるラインです。これは小規模事業所で働く人や、社会保険に該当しない働き方の人が対象です。

一方、106万円の壁は、前述の5条件を満たす人に対して適用されるラインで、それを超えると強制的に社会保険に加入します。パート先が大手企業だとこの壁に注意が必要です。

実例でわかる扶養内バイトと保険加入

例①:週3日・1日5時間(15時間/週)、月収7万円 → 社会保険加入義務なし。扶養内でOK。

例②:週5日・1日4時間(20時間/週)、月収9万円、社員数150人のスーパー → 106万円の壁を超える見込みがあるため、社会保険に加入する可能性大

例③:年収135万円・週30時間勤務・中小企業 → 扶養から外れ、国民健康保険+国民年金加入が必要

社会保険に入ると損?得?

一見「保険料を払うから損」と思いがちですが、社会保険は老後の年金が増える・傷病手当がある・出産手当があるなどのメリットもあります。年収がある程度見込まれるなら、将来のために加入しておくのも賢い選択です。

ただし、学生や扶養内で働くことが家計的に優先される人は、勤務時間や収入を調整して扶養内にとどまるという選択も当然アリです。

まとめ:条件を把握して、自分に合った働き方を

扶養内でバイトをする場合でも、条件を満たすと社会保険への加入が義務になります。「働く時間」「収入」「勤務先の規模」をしっかりチェックし、自分にとってベストな働き方を選びましょう。

不安な場合は、勤務先の人事や地域の年金事務所に相談するのがおすすめです。正しい知識で、損せず安心して働ける環境を整えましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました