年収130万円以内で働く方にとって、扶養の範囲内で働きたいという希望は非常に多いものです。特に週24時間勤務・月9.6万円ほどの収入であれば、ギリギリ扶養のラインに収まりつつ社会保険の加入義務も気になるところです。この記事では、実際の勤務時間や収入に基づいて、扶養と社会保険の扱いについて詳しく解説していきます。
130万円の壁とは?年収ラインの基礎知識
「130万円の壁」とは、被扶養者として健康保険などの社会保険に加入するための年収要件です。通常、年間収入130万円未満であれば、配偶者の扶養に入ることができ、保険料の負担なしで社会保険に加入できます。
ただし、これは「恒常的な収入」が130万円未満であることが条件です。一時的な繁忙期などで一時的に130万円を超えても、事業主(勤務先)がその旨を証明することで、扶養認定を継続できる場合もあります。
週24時間勤務の社会保険加入条件
社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が義務付けられる条件には、「週所定労働時間が20時間以上」「月額賃金が8.8万円以上」などがあります。つまり、今回のケースでは条件を満たしており、社会保険加入対象になる可能性があります。
ただし、勤務先が「従業員数501人以上の企業」や「社会保険適用拡大企業」でない場合、本人の希望や企業側の加入状況によって加入が必要かどうかが異なります。事業所が社会保険適用事業所かどうかの確認がまず必要です。
扶養の申請は「会社を通じて」行う
扶養に入るには、自分で手続きをするのではなく、被保険者(配偶者など)の勤務先を通じて申請します。保険証の発行や認定には審査があり、勤務状況・収入証明などを提出します。
また、扶養申請の際は「収入見込み額」の提示が求められるため、月収や勤務日数が変動する場合は注意が必要です。
130万円を超えてしまったら?事業主証明で救済措置も
130万円を超える一時的な収入増加があった場合でも、「臨時・一時的なもの」と認められれば扶養継続が可能です。この際に必要となるのが、勤務先の事業主からの証明書です。
たとえば、「年末の繁忙期で一時的にシフトが増えただけ」「来月からまた通常の勤務に戻る」などの事情が明記されていれば、認定される可能性が高くなります。
社保加入と扶養のバランスを考える
月収96,000円で年収ベースでは約115万円程度の場合、通常であれば扶養内で問題ない水準です。しかし、繁忙期などで月収が一時的に増えると年間換算で130万円を超える可能性もあるため、「収入見込み管理」と「勤務シフトの調整」が重要になります。
また、将来的にもっと働きたいと考える場合は、社会保険に加入することで将来の年金額も増えるなどのメリットもあります。扶養内にこだわるよりも、長期的な視点で判断することもおすすめです。
まとめ
年収130万円以内で扶養に入りたい方にとっては、週24時間勤務や月9〜10万円の収入設定はギリギリのラインです。社会保険への加入義務が生じる条件も踏まえ、以下の点を押さえておきましょう。
- 扶養申請は配偶者の勤務先を通じて行う
- 社会保険加入条件は週20時間以上・月収8.8万円以上
- 一時的な収入増加には「事業主証明」で対応可能
- 長期的には社保加入も視野に
不安な点がある場合は、勤務先の労務担当や健康保険組合に早めに相談することで、トラブルを避けることができます。
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