定年後もパートで働いていた方が退職を考える際、健康保険の任意継続や年金の支払いがどうなるのか、不安を感じる方も多いかもしれません。今回は、66歳でパートを退職する際に押さえておきたい、社会保険と年金制度の基本をわかりやすく解説します。
任意継続とは?退職後も健康保険を継続できる制度
退職後、健康保険の「任意継続被保険者制度」を利用することで、最長2年間は今までと同じ健康保険を継続できます。ただし、保険料はこれまで会社が負担していた分も自己負担になるため、負担額が約2倍になるケースもあります。
例えば、月額保険料が会社と折半で15,000円だった場合、任意継続後は30,000円程度になることもあります。継続するかどうかは費用とサービス内容を比較して判断しましょう。
66歳で退職した場合、年金はどうなる?
すでに66歳であれば、基本的に老齢年金の受給対象です。この場合、退職後に「国民年金」に加入する必要はありません。65歳以降は年金保険料の支払い義務がないため、退職=年金支払い発生とはなりません。
ただし、厚生年金に加入していた場合、退職後はその分の加算があるため、手続きの確認はしておきましょう。
退職後の健康保険、3つの選択肢
退職後の健康保険については、以下の3つの選択肢があります。
- ①任意継続被保険者制度を利用する
- ②国民健康保険に切り替える
- ③家族の扶養に入る(可能な場合)
保険料は自治体や扶養者の保険組合によって大きく異なりますので、複数の保険料見積もりを取って比較することが重要です。
年金の手続きと受給の注意点
年金の受給には手続きが必要です。すでに年金受給中であれば、特に新しい手続きは不要ですが、
もしまだ受給していなければ、「年金請求書」の提出などの手続きを年金事務所で行う必要があります。加えて、任意継続を選んだ場合は、保険証が切り替わるため医療機関での対応にも注意が必要です。
無職になる前に相談しておきたい窓口
退職前には、以下の窓口で相談しておくと安心です。
- お住まいの自治体の国民健康保険窓口
- 年金事務所
- 加入していた健康保険組合
いずれも予約制の場合がありますので、事前に連絡してから訪問するとスムーズです。
まとめ:任意継続と年金の負担を冷静に見極めよう
66歳でパートを退職しても、年金の新たな支払いは基本的に発生しません。ただし、健康保険については任意継続や国保への切り替えなど、いくつかの選択肢があります。
保険料や補償内容をよく比較して、ライフスタイルに合った選択をすることが大切です。退職前に一度、年金と保険の窓口で相談しておくことをおすすめします。
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