保険証が使えない期間の医療費はどうなる？ほくろ除去を例に考える自己負担の実際

会社の設立変更や転職のタイミングで「保険証が一時的に使えない」という状況に直面することがあります。とくに形成外科での治療や美容医療など、急ぎの処置が必要な場面では不安も大きいでしょう。今回は、保険証が使えない期間に受ける医療とその費用について、形成外科での「ほくろ除去」を例に具体的に解説します。

会社変更による保険証の一時的な無効とその影響

会社の設立変更により、旧法人での社会保険資格は失効し、新法人での手続き完了までの間、保険証が一時的に無効になることがあります。この期間中に医療機関を受診する場合、医療費は一旦全額自己負担となります。

ただし、新しい保険証が発行されたあとに「療養費払い（払い戻し請求）」を行えば、差額が返金される制度があります。病院で領収書を必ずもらい、後日提出する準備をしておきましょう。

医師の診断で「治療が必要」と判断されたほくろ除去は、原則として健康保険の適用対象です。たとえば、悪性の疑いがある、あるいは日常生活に支障が出る大きさ・位置のほくろは保険適用となり、通常3割負担で済みます。

一方で、美容目的（見た目が気になるなど）でのほくろ除去は、自由診療となり全額自己負担になります。自由診療であれば保険証の有無は関係なく、誰でも受診可能です。

レーザーによるほくろ除去は、1個あたり5,000円〜20,000円程度が一般的な価格帯です。サイズや個数、施術部位によって変動します。

たとえば、直径3mm程度の顔のほくろを1個だけ除去する場合、自由診療で10,000円前後のクリニックが多く見られます。ただし、複数除去したり、再診が必要なケースではトータルで数万円になることもあるので事前に見積もりを確認しましょう。

こうした注意点を押さえることで、保険証がない状況でも安心して医療機関を利用できます。

保険証が一時的に使えない場合でも、自由診療であればそのまま受診が可能です。ほくろ除去も美容目的であれば自由診療になるため、保険証がないことは問題になりません。ただし、医療的必要性がある治療であれば、保険診療扱いになる可能性があり、保険証があれば費用負担が抑えられます。

一時的に高額になる場合でも、後日払い戻し申請が可能ですので、診療内容と支払い形式を事前にしっかり確認することが大切です。