退職から再就職までの間、無保険状態になってしまう方は少なくありません。特に国民健康保険と国民年金の加入・支払いに関する知識がないと、思わぬ出費や手続きの遅れにつながります。今回は広島市の例を踏まえ、収入が少ない方や一時的に無職の方が知っておくべき手続きや支払いの考え方について解説します。
国民健康保険は退職翌日から必要
健康保険の切れ目があった場合、無保険でいることは法律上できません。退職後は会社の社会保険から抜けるため、原則として次の就職までの間は国民健康保険への加入が義務となります。
仮に病院へ行かなくても「加入しない」という選択はできず、後から加入したとしても退職翌日まで遡って保険料が請求されます。
支払いの猶予や分割は可能?
支払いが難しい場合、役所で「納付相談」や「分割払いの申請」を行うことができます。たとえば、「仕事を始めてから支払いたい」「冬のボーナスでまとめて支払いたい」などの希望があれば、事情を説明して納付計画を組むことが可能です。
支払い月の指定まではできなくても、将来の納付月や分割方法を相談して計画的に納めることができる点は安心材料となるでしょう。
保険料の目安(年収230万円・単身世帯)
広島市で年収230万円の場合、国民健康保険料の年間額はおおよそ20万〜25万円前後になります。月額換算で約1.6万円〜2.1万円程度となるため、2か月分では約3.2万円〜4.2万円が目安です。
正確な金額は世帯構成や扶養の有無、前年所得、各種控除によって変動します。広島市の国保年金課で個別試算が可能です。
国民年金も加入義務あり
国民年金も同様に、退職後は第1号被保険者としての加入が義務です。保険料は2024年度で月額16,980円となっており、2か月で33,960円となります。
こちらも免除申請や納付猶予の制度があるため、無職や収入が少ない間は「免除申請」を活用しましょう。免除期間も将来の年金額に一部反映されます。
まとめ:知らなかったでは済まされない!早めの手続きを
退職後の国民健康保険と国民年金の加入は義務であり、未加入でいると後から一括で請求されてしまいます。支払いが難しい場合は、分割や猶予の相談もできるため、必ず役所に相談するようにしましょう。
概算として、年収230万円・無職期間2か月での合計費用は、約7万円〜8万円程度が目安となります。
無保険状態はリスクが高いため、まずは加入と納付相談を早めに行っておくことが重要です。
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