就職に失敗してフリーターとして働き始めたばかりの方にとって、「初任給からどれくらい引かれるのか?」「手取りはいくら残るのか?」という疑問はとても現実的で切実なものです。今回は、月収20万円ほどのフリーターが社会保険に加入した場合、どの程度の控除があるのか、具体的な数字を交えながらわかりやすく解説していきます。
フリーターでも引かれる社会保険とは?
「社会保険に加入している」とは、以下の4つの保険制度に加入している状態を指します。
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 介護保険(40歳未満は非対象)
これらの保険料は労使折半で、給与からは個人負担分が差し引かれます。これに加えて、所得税や住民税も該当する条件下で引かれます。
月収20万円の場合、引かれるお金の目安
2025年時点の保険料率をもとに、ざっくりと試算すると以下のようになります。
項目 | 金額の目安(円) |
---|---|
健康保険 | 約10,000 |
厚生年金 | 約18,000 |
雇用保険 | 約600 |
所得税 | 約1,000 |
住民税 | 0(前年収入が少なければ) |
合計控除額 | 約29,600 |
したがって、月給20万円(額面)から控除後の手取りは約17万円前後になると見込まれます。
住民税がかからない理由とその期間
質問者のように前年度の収入が少なければ、住民税が非課税となる可能性があります。住民税は基本的に「前年の所得」に応じて6月から翌年5月まで課税されるため、前年に80万円程度しか収入がなければ、今年度(6月以降)は非課税または減免対象となることが多いです。
ただし、翌年は2025年の収入をもとに課税されるため、今年後半からの収入次第では2026年6月以降の住民税負担が発生する可能性もあります。
国民年金の請求が届いている理由と対処法
社会保険(厚生年金)に5月1日付で加入しているのであれば、国民年金は自動的に不要になります。ただし、役所と日本年金機構の情報反映にはタイムラグがあり、古い情報で請求書が届くケースもあります。
その場合は、「勤務先で厚生年金に加入していることを証明する書類(健康保険証など)」を持って市区町村役場に連絡・提出することで、国民年金の請求をストップできます。
6月の手取り給与を予測すると?
質問内容にあるように、5月に20万円(158時間)働いた場合、上記の各種保険料と税金を差し引いた結果、6月にもらえる給与はおおよそ次のようになると考えられます。
- 額面:200,000円
- 控除総額:約29,600円
- 手取り予想:約170,400円
この手取り額は、通勤手当の有無や会社独自の控除制度があるかどうかによって多少前後します。
まとめ:社会保険加入時の初任給は「額面-約3万円」が目安
フリーターでも社会保険に加入すれば、健康保険・厚生年金・雇用保険などが給与から差し引かれます。月収20万円の場合、おおよその控除額は3万円前後となり、手取りは17万円程度が目安となります。
初任給の明細が届いたら、「何が引かれているのか」を確認し、役所から届く請求書などにも早めに対応することが重要です。正しい知識を持つことで、安心してフリーター生活の第一歩を踏み出せます。
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