障害年金を受給している方の中には、後から別の病気や障害が発生し、「新しい病気でも障害年金の対象になるのか」「今もらっている年金とどちらが優先されるのか」と疑問に感じる方もいます。特に精神疾患で障害基礎年金を受給している場合、別の病気の初診日に厚生年金へ加入していたケースでは判断が複雑になります。
障害年金は病気ごとに単純に2つ受け取れるわけではありません
障害年金は、病気やけがによって日常生活や仕事にどの程度支障があるかを基準に判断されます。そのため、複数の病気がある場合でも、それぞれ別々に障害年金が支給されるとは限りません。
例えば、精神疾患ですでに障害基礎年金を受給している人が、後から別の身体的な病気について障害年金を申請する場合、その病気単独で障害等級に該当するか、また現在受給している障害と合わせて判断する必要があります。
障害年金には「併合認定」という考え方があり、複数の障害を合わせて等級を判断する場合があります。単純に精神科の年金か、新しい病気の年金かを選ぶという仕組みではありません。
別の病気の初診日に厚生年金だった場合はどうなる?
障害年金では、原則として「初診日」に加入していた年金制度が重要になります。初診日とは、その病気やけがについて初めて医療機関を受診した日のことです。
例えば、精神疾患の初診日が国民年金加入中で障害基礎年金を受給している一方、別の病気の初診日が会社員として厚生年金加入中だった場合、その別の病気については障害厚生年金の対象になる可能性があります。
ただし、実際にどの年金が支給されるかは、病気の種類、障害の状態、診断書の内容、現在受給している年金との関係によって決まります。年金事務所などで個別に確認することが大切です。
精神疾患と他の病気がある場合の代表的な判断例
例えば、精神疾患によって障害基礎年金2級を受給している人が、その後に心臓疾患や視覚障害など別の障害を発症した場合を考えます。
新しい病気だけで障害厚生年金の対象になる状態であれば、別途請求できる可能性があります。また、複数の障害を合わせて現在より上位の等級に該当するか判断されることもあります。
一方で、新しい病気があっても障害等級に該当しない場合や、既存の精神疾患による障害状態だけで判断される場合もあります。
現在受給している障害年金を変更できる場合もある
障害年金を受給中に別の障害が加わった場合、状況によっては「額改定請求」や「障害年金の新規請求」などの手続きを検討できます。
例えば、以前より症状が重くなった場合や、新たな病気によって生活能力が大きく低下した場合には、現在の等級が適切か見直してもらうことができます。
ただし、手続きには診断書や初診日の証明などが必要になるため、自己判断で進めるよりも、年金事務所や社会保険労務士に相談しながら準備すると安心です。
障害年金の判断で重要になるポイント
複数の病気がある場合、特に重要になるのは「どの病気がいつ発症したか」「初診日はいつか」「その時点でどの年金制度に加入していたか」です。
また、障害年金は病名だけで決まるものではありません。同じ病名でも、日常生活への影響や就労状況によって認定結果が変わることがあります。
そのため、精神疾患と別の病気がある場合には、現在の診断書や受給状況を整理したうえで、自分の場合にどの請求方法が適切なのか確認することが重要です。
まとめ
精神疾患で障害基礎年金を受給している方が、別の病気について障害年金の対象になる可能性はあります。ただし、必ず新しい年金が追加でもらえるわけではなく、障害の状態や初診日の年金加入状況によって判断されます。
別の病気の初診日に厚生年金へ加入していた場合は、障害厚生年金の対象となる可能性もあるため、現在の受給内容だけで判断せず、年金事務所などで具体的な状況を確認することが大切です。

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