同日得喪で厚生年金は下がったのに健康保険料と介護保険料が一時的に上がる理由を解説

社会保険

定年後の再雇用時に利用される「同日得喪」の制度は、給与が大幅に下がった場合に社会保険料の負担を早期に見直せる仕組みです。しかし、実際には厚生年金保険料はすぐに下がったのに、健康保険料や介護保険料だけが一時的に上がったというケースもあります。この記事では、同日得喪後に健康保険料や介護保険料が一時的に増えることがある理由についてわかりやすく解説します。

同日得喪とはどのような制度か

同日得喪とは、定年退職後に同じ会社へ再雇用された際、退職日と再雇用日を同日に設定して社会保険資格を一度喪失し、同日に再取得する手続きです。

この制度を利用すると、再雇用後の給与額に応じた標準報酬月額が適用されるため、通常の随時改定を待たずに厚生年金保険料や健康保険料を見直せるメリットがあります。

厚生年金保険料がすぐ下がる理由

同日得喪の最大の特徴は、再雇用後の給与を基準に新たな標準報酬月額が設定されることです。

例えば月給が40万円から28万円へ下がった場合、新たな標準報酬月額に基づいて厚生年金保険料が計算されるため、翌月の給与から保険料負担が軽減されることがあります。

そのため、給与が大幅に減少した再雇用者にとって大きなメリットとなっています。

健康保険料と介護保険料だけ上がることはあるのか

実務上、健康保険料や介護保険料が一時的に上昇するケースは存在します。

主な要因としては、保険料率の改定時期や徴収タイミング、会社ごとの給与締日・控除月の違いが挙げられます。

また、健康保険料は協会けんぽや健康保険組合ごとに保険料率が異なり、年度途中で料率改定が行われることがあります。その結果、標準報酬月額が下がったにもかかわらず、一時的に保険料が増加して見える場合があります。

介護保険料が影響するケース

40歳から64歳までの被保険者には介護保険料が加算されます。

介護保険料は健康保険料と一体的に徴収されるため、健康保険料率や介護保険料率の改定時期によっては、再雇用後の数か月間だけ保険料が上昇することがあります。

特に年度替わりや保険料率変更のタイミングが重なると、給与が下がっても一時的な増額が発生することがあります。

確認すべきポイント

実際の原因を把握するためには、給与明細や標準報酬決定通知書を確認することが重要です。

確認項目 内容
標準報酬月額 再雇用後の等級が正しく反映されているか
健康保険料率 年度改定の影響がないか
介護保険料率 改定時期と重なっていないか
控除月 会社独自の徴収タイミングがないか

人事部門や社会保険担当者に確認すると、具体的な計算根拠を教えてもらえる場合があります。

まとめ

同日得喪を利用すると、再雇用後の給与に応じて厚生年金保険料は比較的早く下がります。しかし、健康保険料や介護保険料については保険料率の改定や徴収タイミングの影響を受けるため、一時的に上昇するケースもあります。

そのため、厚生年金だけが先に下がり、健康保険料と介護保険料が数か月後に下がる現象は必ずしも異常ではありません。疑問がある場合は給与明細や標準報酬決定通知書を確認し、勤務先の担当部署へ相談することをおすすめします。

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