CICの信用情報を開示して、延滞や異動など気になる情報が見当たらなければ、ローンを申し込むうえで安心材料の一つになります。しかし、信用情報がきれいだからといって、住宅ローン・自動車ローン・カードローンなどの審査に必ず通るわけではありません。
CIC自身も、ローンやクレジットの審査は各社が独自の審査基準に基づいて総合的に行うと説明しています。つまり、CICの信用情報は審査材料の一つであって、ローン審査そのものではありません。
「CICに問題なし」という結果をどう受け止めればよいのか、ローン会社がほかに何を確認するのかを整理しておくと、審査の仕組みが分かりやすくなります。
CICに問題がないのはプラス材料だが合格保証ではない
CICには、クレジットやローンの申込情報、契約内容、毎月の支払状況、残債額などが登録されています。本人開示を行えば、現在登録されているこれらの情報を確認できます。[参照:CIC 開示で確認できる情報]
そのため、開示報告書を確認して支払い状況などに特段の問題が見当たらないのであれば、少なくとも「CICに登録された重大な支払トラブルが審査上の障害になる」という可能性は低くなると考えられます。
ただし、これは「審査に通りやすいことが保証された」という意味ではありません。CICは審査を行う会社ではなく、信用情報を収集・管理して加盟会社へ提供する信用情報機関です。CICも、審査結果や否決理由については各クレジット会社が独自に判断するものと説明しています。[参照:CIC 審査について]
ローン会社はCIC以外の情報も含めて審査する
ローン会社は信用情報だけを見て「問題なし=可決」と機械的に決めているわけではありません。申込先によって基準は異なりますが、申込者から提供された属性情報や借入条件などを含めて総合的に判断します。
例えば、一般的には次のような要素が審査に関係する可能性があります。
- 年収や収入の安定性
- 勤務先・雇用形態・勤続状況
- 現在の借入残高や毎月の返済負担
- 希望する借入額
- クレジット・ローンの利用・支払状況
- 直近の申込状況
- ローン会社独自の審査基準
- 商品によっては担保や保証会社の審査
例えば、支払い遅延が一度もなく信用情報が良好でも、年収に対して希望借入額が大きい場合には審査結果が厳しくなる可能性があります。反対に十分な返済能力があると判断されれば、信用情報と合わせて総合的に評価されます。
CICのクレジット・ガイダンスも審査結果そのものではない
CICでは、保有する信用情報のうち客観的な取引事実を分析して「指数」を算出するクレジット・ガイダンスという仕組みがあります。指数は200~800の数値で示され、支払状況、残高、契約数、契約期間、申込件数などが算出に利用されます。[参照:CIC クレジット・ガイダンス]
ここでも重要なのは、指数が高ければ自動的にローンへ通るわけではないことです。CICは「何点以上なら審査に通るのか」という質問に対し、CIC自体は審査を行っていないため分からないと明確に説明しています。[参照:CIC 指数と審査の関係]
またCICによると、クレジット会社等の審査は信用情報やクレジット・ガイダンス情報だけでなく、各社が自ら収集する情報なども踏まえて総合的に行われます。この点からも、CICだけで可否を予測するのは難しいことが分かります。
「問題なし」と「信用情報がほとんどない」は意味が違う
注意したいのが、長期間きちんとクレジットを利用・返済してきた結果として問題がないケースと、そもそもクレジットやローンの利用履歴がほとんど登録されていないケースです。
後者の場合、「延滞情報がない=非常に高く評価される」とは限りません。CICも、クレジット契約をしたことがなく延滞情報がない場合でも、各社は信用情報がないこと自体を一つの参考資料として総合的に審査すると説明しています。[参照:CIC 信用情報がない場合の審査]
そのため開示結果を見るときは、「悪い情報がない」という点だけではなく、現在の契約、残高、支払状況、申込情報などがどのように記録されているのかを全体として確認することが大切です。
借入残高があるから即NGというわけでもない
CICに延滞や異動がなくても、現在利用しているクレジットやローンの残高は確認対象になります。CICのクレジット・ガイダンスでも、残高は指数を算出する要素の一つです。
ただし、既存借入があるだけで自動的に審査落ちになるわけではありません。例えば同じ年収500万円でも、借入がほぼない人と、複数のローンを返済している人とでは、新たなローンを追加した場合の返済負担が異なります。最終的には申込先が自社基準で判断します。
ローンを申し込む前には、CIC上の異動の有無だけを見るのではなく、現在の借入残高、毎月の返済額、希望借入額を整理しておくとよいでしょう。
短期間に何社も申し込む場合にも注意する
CICにはローンやクレジットを申し込んだ際の申込情報も登録されます。CICのクレジット・ガイダンスでも「申込件数」は指数算出に使われる項目の一つとされています。
したがって「審査に通るか心配だから、とりあえず一度にたくさん申し込む」という方法が有利になるとは限りません。必要な商品を比較したうえで、自分の返済能力に合った借入額で申し込むことが基本です。
また、審査に落ちた場合でもCICへ問い合わせれば理由を教えてもらえるわけではありません。CICは審査を実施していないため、個別の否決理由は分からないと案内しています。
ローン申込前に確認しておきたいポイント
CICを開示したのであれば、申込前に内容を一通り確認しておくと安心です。特に契約内容、支払状況、残債額、申込情報などについて、自分の認識と登録内容に食い違いがないかを確認します。
そのうえで、信用情報とは別に「希望する借入額を現在の収入で無理なく返済できるか」を考えます。ローンは審査に通ること自体が目的ではなく、契約後に無理なく返済できることのほうが重要です。
例えば自動車ローンなら、車両価格だけでなく任意保険、税金、車検、燃料、駐車場、メンテナンスなどの維持費も発生します。借入可能額ではなく、毎月無理なく返せる金額から購入予算を考える方法が安全です。
まとめ:CICに問題がなくてもローンが確実に通るわけではない
CICの信用情報を確認して延滞や異動などの問題が見当たらないことは、ローン審査を受けるうえで安心材料の一つです。しかし、それだけで「ローンが確実に通る」と判断することはできません。
ローン会社はCICの信用情報だけでなく、申込内容や自社で収集した情報などを含め、独自の審査基準によって総合的に判断します。CIC自身も審査を行っておらず、何点なら通る、どの状態なら必ず可決される、といった基準は示していません。
したがってCICに問題がなければ「信用情報上の大きな懸念が見当たらない」と捉えるのが適切です。そのうえで現在の借入残高、収入と返済額のバランス、希望借入額などを確認し、無理のない条件で申し込むことが重要です。

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