パート主婦のための扶養と収入の壁:103万・106万・130万円の違いと社会保険加入の条件とは?

社会保険

パート主婦として働く際、「扶養の範囲内で働きたい」と考える方は多いでしょう。ですが、103万円・106万円・130万円の壁や社会保険の加入条件については、少し複雑で分かりづらいところもあります。本記事では、これらのポイントをわかりやすく解説し、損をしない働き方のヒントをお届けします。

まず知っておきたい「3つの壁」とは?

パート収入に関してよく聞く「103万円・106万円・130万円の壁」は、それぞれ意味が異なります。

  • 103万円の壁:所得税がかからないライン。配偶者控除が受けられる。
  • 106万円の壁:社会保険の扶養から外れる可能性が出てくる。一定の条件を満たすと、自分で厚生年金や健康保険に加入することに。
  • 130万円の壁:従業員数が少ない会社で働く場合など、社会保険の加入対象外でもこの金額を超えると扶養から外れる可能性がある。

これらの壁はそれぞれ「税制」または「社会保険制度」によって設定されており、全く別の基準です。

社会保険の加入条件はどこで決まる?

社会保険(健康保険・厚生年金)の加入対象になるかどうかは、主に以下の5つの条件に当てはまるかで決まります。

  • 週の労働時間が20時間以上
  • 月収が88,000円以上(年収約106万円以上)
  • 雇用期間が2カ月を超える見込み
  • 学生ではない
  • 勤務先の従業員数が常時101人以上

つまり、ご質問のように「勤務先が50人以下」であれば、106万円を超えても社会保険加入の義務は基本的にありません。ただし、夫の勤務先が50人以上であることは、妻の社会保険加入義務には無関係です。

「130万円の壁」と扶養の外れるタイミング

扶養内で働きたい場合、130万円を超えると「扶養から外れる=自分で国民年金・国民健康保険に加入する必要が出てくる」可能性があります。ただし、働いている会社で社会保険に加入できれば、国民保険に加入する必要はありません。

つまり、勤務先が50人未満の場合でも、130万円を超えると夫の扶養から外れる可能性が出てくるため、「130万円以内」に収めるか、「自分で保険に入る覚悟を持って働く」かを選ぶ必要があります。

節税・保険負担を踏まえた働き方の例

具体的にどのように働くのが賢いか、以下の例で確認しましょう。

  • 年収103万円以内:税金・保険ともに非課税。配偶者控除を受けられる。
  • 年収106万円〜130万円未満:条件を満たすと社会保険加入が必要。勤務先が50人未満なら加入義務なし。
  • 年収130万円以上:扶養から外れて国民年金・国民健康保険に加入が必要。

このように、収入の増加とともに各種負担も変わるため、単純に「稼げば得」とは限りません。

よくある誤解と注意点

よくある誤解の一つに「夫の勤務先の規模によって自分の社会保険加入が決まる」というものがありますが、これは誤りです。あくまで自分が働く勤務先の従業員数で判断されます。

また、勤務先が複数ある場合や派遣社員として働く場合など、より複雑になるケースもあるため、不安な場合は社会保険事務所や税理士に確認するのが確実です。

まとめ:自分の働き方に合ったラインを知っておくことが大切

扶養内で働きたいパート主婦にとって、103万・106万・130万円のラインは重要なポイントです。働く先の会社の規模、収入見込み、今後のライフプランに合わせてベストな選択をしましょう。

特に130万円を超えるかどうかは、保険料負担にも直結するため、定期的な収入見直しと勤務先への確認を怠らないことが大切です。

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