精神疾患によって障害年金を受給している方の中には、「老後になったら年金はいくらもらえるのか」「障害年金と老齢年金は同時にもらえるのか」「生活保護を利用できるのか」といった不安を抱える方もいます。特に国民年金の免除期間が長い場合や、厚生年金の加入期間が短い場合は、将来の生活について早めに確認しておくことが大切です。この記事では、精神障害による障害年金を受給している場合の老後の年金制度や、利用できる可能性がある制度について分かりやすく解説します。
精神障害による障害年金2級と老後の年金は別の制度
障害年金と老齢年金は、どちらも公的年金制度ですが、支給される目的が異なります。障害年金は病気やけがによって生活や仕事に制限がある場合に支給されるもので、老齢年金は一定の年齢になった後の生活を支えるための制度です。
そのため、精神障害で障害年金2級を受給している方でも、65歳以降に必ず老齢年金が同じように支給されるわけではありません。これまでの国民年金や厚生年金の加入状況によって、受け取れる老齢年金額は変わります。
例えば、厚生年金に10年未満しか加入していない場合でも、国民年金の加入状況や免除期間によって、将来受け取れる老齢基礎年金の金額が決まります。
国民年金を免除していた期間は将来の年金額に影響する
国民年金保険料の免除制度を利用していた場合、その期間は年金加入期間として計算されますが、将来受け取れる老齢基礎年金額は通常より少なくなります。
例えば、国民年金保険料を全額免除していた期間は、老齢基礎年金の受給資格期間には含まれますが、年金額への反映は一部となります。追納制度を利用できる場合もありますが、利用できる期間には期限があります。
そのため、長期間にわたって国民年金を免除していた方は、65歳以降の老齢年金だけで生活費をすべてまかなうことが難しいケースもあります。
厚生年金の加入期間が短くても年金を受け取れる可能性がある
厚生年金に加入していた期間が短い場合でも、その期間分に応じた厚生年金を受け取れる可能性があります。
厚生年金の金額は、加入していた期間や給与水準などによって計算されます。加入期間が10年未満であっても、加入していた事実がなくなるわけではありません。
例えば、会社員として数年間働き、その期間に厚生年金保険料を納めていた場合は、将来の老齢厚生年金の計算対象になります。
障害年金2級は65歳以降も受給できる場合がある
障害年金2級は、受給要件を満たしている限り、年齢だけを理由に自動的に終了するものではありません。障害の状態が基準に該当しているかどうかによって継続が判断されます。
ただし、障害年金には更新手続きが必要な場合があり、診断書の提出などによって障害状態の確認が行われます。将来的にも受給できるかどうかは、その時点の障害状態によって決まります。
例えば、60歳を過ぎても精神疾患による日常生活や就労への制限が続いている場合は、障害年金の対象となり続ける可能性があります。
老齢年金と障害年金は同時にもらえるのか
障害年金と老齢年金は、原則として同時に満額を受給することはできず、どちらを選択するかという場面があります。ただし、65歳以降は一定の組み合わせが認められる場合があります。
例えば、障害基礎年金と老齢厚生年金を組み合わせて受給できるケースがあります。どの組み合わせが有利になるかは、加入期間や年金額によって異なります。
そのため、65歳が近づいた時点では、年金事務所などで具体的な受給見込み額を確認し、自分に有利な選択を検討することが重要です。
障害年金と生活保護は同時に利用できる場合がある
生活保護は、収入や資産が少なく、最低限度の生活を維持することが難しい場合に利用できる制度です。障害年金を受給している方でも、条件を満たせば生活保護の対象になる可能性があります。
ただし、障害年金を受け取っている場合、その金額は生活保護費を計算する際の収入として扱われます。そのため、「障害年金と生活保護を両方満額でもらう」という仕組みではありません。
例えば、障害年金を月額で受給していても、生活費や住宅費などを含めた最低生活費に満たない場合、その差額分が生活保護費として支給される可能性があります。
将来の生活に備えて確認しておきたいこと
障害年金を受給している方が老後の生活を考える場合、現在の年金加入状況や受給状況を確認しておくことが大切です。
確認しておきたいポイントには以下のようなものがあります。
- これまでの国民年金と厚生年金の加入期間
- 65歳時点で受け取れる老齢年金の見込み額
- 障害年金の更新予定や受給状況
- 利用できる福祉制度や生活支援制度
例えば、ねんきん定期便や年金事務所で加入記録を確認することで、将来どの程度の年金になるのか具体的に把握できます。
また、精神疾患によって働くことが難しい場合は、年金だけでなく自治体の相談窓口や福祉制度についても早めに情報を集めておくと安心です。
まとめ|障害年金受給者の老後は加入歴と利用できる制度の確認が重要
精神障害による障害年金2級を受給している場合でも、老後にもらえる年金額はこれまでの国民年金や厚生年金の加入状況によって変わります。
国民年金の免除期間が長い場合や厚生年金の加入期間が短い場合は、老齢年金だけでは生活が難しい可能性もありますが、障害年金の継続受給や生活保護などの制度を利用できる場合があります。
将来の生活について不安がある場合は、年金事務所や自治体の相談窓口で現在の状況に合った制度を確認し、早めに準備しておくことが大切です。


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