年金分割の3号分割とは?相手の厚生年金がどう分割されるのか仕組みを解説

年金

離婚時の年金分割について調べると、「3号分割によって相手の厚生年金が分けられる」という説明を目にすることがあります。しかし、実際にはどの部分が分割されるのか、自分の年金額がどう変わるのか分かりにくい制度です。

この記事では、年金分割の中でも特に「3号分割」と呼ばれる制度について、対象となる期間、分割される年金の範囲、手続きの流れなどを分かりやすく解説します。

年金分割とは離婚時に厚生年金記録を分ける制度

年金分割とは、離婚した夫婦の間で、婚姻期間中の厚生年金の記録を一定の割合で分ける制度です。

会社員や公務員などが加入する厚生年金は、給与額などによって保険料や将来受け取る年金額が決まります。夫婦の一方だけが働いていた場合や、収入差が大きい場合、婚姻期間中の厚生年金記録に差が生じることがあります。

そこで、離婚後の夫婦間の年金格差を調整するために、婚姻期間中の厚生年金記録を分割できる仕組みが設けられています。

3号分割では相手の厚生年金記録の一部が分割対象になる

3号分割とは、国民年金の第3号被保険者だった人が利用できる年金分割制度です。

具体的には、会社員や公務員など厚生年金に加入している配偶者に扶養されていた期間(第3号被保険者期間)について、相手の厚生年金記録の標準報酬を2分の1ずつ分ける制度です。

つまり、3号分割では「相手が受け取る厚生年金そのものを半分もらう」という意味ではありません。婚姻期間中の厚生年金の記録を分割し、その記録をもとに自分自身の将来の厚生年金額が計算される仕組みです。

3号分割で分けられるのは厚生年金部分のみ

年金には国民年金(基礎年金)と厚生年金がありますが、3号分割の対象になるのは厚生年金の報酬比例部分です。

例えば、夫が会社員で厚生年金に加入し、妻が専業主婦として第3号被保険者だった期間がある場合、その期間に対応する夫の厚生年金記録の一部が妻側に分割されます。

一方で、夫婦それぞれの国民年金の納付記録や、婚姻期間以外の厚生年金記録は3号分割の対象にはなりません。

3号分割と合意分割の違い

年金分割には、大きく分けて「3号分割」と「合意分割」の2種類があります。

種類 特徴
3号分割 第3号被保険者期間について、相手の合意なしで2分の1に分割できる
合意分割 夫婦の話し合いや裁判所の決定などで割合を決める

例えば、妻が専業主婦だった期間については3号分割の対象になる可能性があります。一方、夫婦共働きで双方が厚生年金に加入していた期間などは、合意分割を利用するケースがあります。

3号分割をすると相手の年金が減るのか

3号分割を行うと、分割対象となった期間について相手の厚生年金記録が減り、その分が分割を受ける側の年金記録として反映されます。

ただし、相手の現在受給している年金から直接お金を取り分けてもらう制度ではありません。将来、それぞれが自分の年金として受け取る形になります。

例えば、夫の厚生年金記録のうち、婚姻期間中の対象部分が分割される場合、その期間に対応する夫の年金額は減少し、妻側にはその分の年金記録が加算されます。

3号分割を利用するための手続き

年金分割を利用する場合は、年金事務所で手続きを行う必要があります。

一般的には、離婚後に必要書類をそろえて請求します。手続きには期限があり、原則として離婚した日の翌日から2年以内に請求する必要があります。

必要な書類や具体的な手続き方法は状況によって異なるため、離婚前後に年金事務所へ相談しておくと安心です。

まとめ|3号分割は相手の厚生年金記録を分ける制度

3号分割は、離婚時に相手の厚生年金そのものを直接受け取る制度ではなく、婚姻期間中の厚生年金記録を分割して、自分自身の年金として反映させる制度です。

第3号被保険者だった期間については、相手の同意がなくても原則として2分の1で分割できます。

年金分割は将来の生活設計に大きく関わる制度のため、離婚を考えている場合や手続きを検討している場合は、対象期間や手続き期限を確認し、早めに年金事務所へ相談することが大切です。

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