ボーナスがないと家計はカツカツ?賞与を生活費に頼る家計と頼らない家計の違いを解説

家計、節約

「ボーナスがなければ家計が回らない」という家庭もあれば、毎月の給与だけで生活し、ボーナスは貯蓄や旅行などに使っている家庭もあります。どちらが普通なのか気になるところですが、家族構成、住居費、収入、子どもの有無、住宅ローンなどによって状況は大きく異なります。

大切なのは他の家庭との比較よりも、毎月の通常収入だけで通常の生活費をまかなえているかを確認することです。ボーナスは会社の業績や勤務状況などによって変動する可能性があるため、毎月必ず受け取る給与とは性質が異なります。

一方で、固定資産税や自動車税、家電の買い替えなど年に数回しか発生しない支出へボーナスを充てる家庭もあります。「ボーナスを使っている=家計が危険」と単純には判断できず、何に使っているかを分けて考える必要があります。

ボーナスがないと生活できない家庭は珍しい?

賞与を含めた収入で年間の家計を組んでいる家庭はあります。特に住宅ローン、教育費、自動車関連費など負担の大きい支出が重なる時期には、月給だけを見ると余裕が少なくなりやすいでしょう。

一方、賞与制度そのものがない会社や、年俸制で賞与を前提としない働き方もあります。そのような家庭では当然、月々の収入を中心に家計を組むことになります。そのため「みんなボーナスがないとカツカツなのか」という問いに、一律の答えはありません。

家計を判断するときは、ボーナスの有無より年間の手取り収入と年間支出のバランスを見るほうが実態を把握できます。毎月赤字でも賞与で補填して年間では黒字の家庭と、毎月黒字でも賞与がない家庭では、お金の流れが異なるだけの場合もあります。

「ボーナスを使う家計」には2種類ある

ボーナスを使っている家庭を考えるときには、毎月の赤字補填と年単位の特別支出を区別すると分かりやすくなります。

例えば手取り月収30万円に対して、家賃・食費・光熱費・通信費・保険料・日用品など通常の生活費だけで毎月32万円かかり、2万円の赤字を賞与で埋めているとします。この場合はボーナスが減ると日常生活そのものが赤字になるため、賞与への依存度が高い家計です。

一方、毎月の生活費が27万円で3万円を残せており、年2回のボーナスから固定資産税、旅行、車検、家具・家電の買い替えなどを支払っている家庭なら状況は違います。ボーナスを使っている点は同じでも、日常生活が恒常的に赤字というわけではありません。

ボーナス頼みで特に注意したい支出

家計の安定性を考えるうえで注意したいのは、賞与が減っても簡単には減らせない固定的な支出です。代表例には住宅ローン、家賃、自動車ローン、教育費、保険料、通信費などがあります。

特に住宅ローンの「ボーナス払い」は、賞与が予定どおり支給されることを前提に返済計画を立てやすくなります。ボーナスが減額・不支給になっても返済義務がなくなるわけではないため、余裕を持った返済計画が重要です。

「ボーナスがなくても毎月の固定費は払える。ボーナスがあれば貯蓄や臨時支出に回せる」という状態ほど、収入変動への耐性は高くなります。賞与を前提に固定費を増やしすぎないことがポイントです。

年払いの支出は「毎月の生活費」に換算すると分かりやすい

「毎月は黒字なのに、なぜかボーナスが全部なくなる」という家庭では、年単位で発生する支出が家計簿から抜けていることがあります。

例えば自動車税・車検・固定資産税・帰省・旅行・家電買い替え・冠婚葬祭などを合計すると年間48万円必要だとします。月平均に換算すれば4万円です。毎月3万円黒字でも、この年間48万円を考慮すれば実質的には年間12万円不足している計算になります。

こうした支出は「突然の出費」に見えますが、税金や車検など時期を予測できるものも少なくありません。年間支出を12か月で割り、毎月積み立てておけば、ボーナスがなくても対応しやすい家計になります。

家計がカツカツか判断する簡単なチェック方法

ボーナスが必要かどうかを確認するには、まず賞与をゼロとして1年間の家計を計算してみます。給与など毎月受け取る手取り収入から、通常の生活費と年間の特別支出を差し引きます。

確認したい項目は次のとおりです。

  • 毎月の手取り給与
  • 住宅費
  • 食費・日用品費
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 保険料
  • 教育費
  • 自動車関連費
  • ローン返済
  • 税金・車検など年単位の支出
  • 医療費・家電故障などへの予備費
  • 毎月の貯蓄・資産形成額

これらを含めても給与だけで黒字なら、ボーナスへの依存度は比較的低いと考えられます。反対に賞与を入れないと年間収支が大幅な赤字になるなら、一度固定費や年間支出を見直す価値があります。

ボーナスはどう使うと家計が安定しやすい?

家計を安定させる方法の一つは、ボーナスを「最初から全額使う予定のお金」にしないことです。賞与が支給されたら、生活防衛資金、将来の大型支出、貯蓄・資産形成、娯楽などへ目的別に分けると管理しやすくなります。

例えば50万円のボーナスなら、20万円を貯蓄、10万円を車検や税金など将来支出用、10万円を旅行や買い物、残り10万円を予備費にする、といった考え方があります。もちろん適切な配分は家庭によって異なります。

金融庁も家計管理について、収入と支出を把握し、収支を黒字にして黒字分を貯蓄することを基本として紹介しています。給与を受け取ったら先に一定額を貯蓄し、残った金額で家計をやりくりする方法も示されています。[参照:金融庁 金融経済教育資料]

ボーナスがなくても生活できる家計を目指すメリット

毎月の給与を基本として生活できる家計にすると、賞与が減った年にも対応しやすくなります。転職、休職、会社業績の悪化などによって収入が変化した場合にも、家計への衝撃を小さくできます。

またボーナスを生活費の穴埋めに使わなくて済めば、貯蓄、住宅ローンの繰上返済、教育資金、老後資金、旅行など選択肢が増えます。賞与が「ないと困るお金」から「あると選択肢が増えるお金」に変わるわけです。

ただし、すでにボーナスを生活費へ使っているからといって悲観する必要はありません。住居費や教育費が高い時期など、一時的に支出が増える家庭もあります。重要なのは現在の状況を数字で把握し、必要なら徐々に依存度を下げることです。

まとめ:ボーナスがないとカツカツかどうかは家庭ごとに違う

ボーナスがなければ生活が厳しい家庭もあれば、給与だけで日常生活をまかない、賞与をほぼ貯蓄している家庭もあります。家族構成や収入、住宅費、教育費、自動車の有無などが違うため、他人の家計と単純比較してもあまり意味はありません。

家計の安定性を見るなら、「ボーナスがあるか」ではなく「ボーナスをゼロとしても通常の生活費と年間支出を払えるか」を確認するのが分かりやすい方法です。

毎月の赤字を賞与で補填しているなら、固定費を中心に見直す余地があります。一方、月々の家計は黒字で、税金・車検・旅行など年単位の支出にボーナスを使っているのであれば事情は異なります。まず年間収支を計算し、自分の家庭が「ボーナスを使っている」のか「ボーナスがないと生活そのものが成り立たない」のかを切り分けることが、無理のない家計改善の第一歩です。

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