自動車保険の事故歴と等級引き継ぎの仕組み|他社に乗り換えても保険料は高くなる?

自動車保険

自動車保険の更新時に保険料が大幅に上がってしまうのは、過去の事故による等級の下落が原因です。特に、事故による保険金請求があった場合、等級が3等級下がり、翌年以降の保険料に大きく影響します。では、他社に乗り換えた場合はどうなるのでしょうか?この記事では、事故歴の影響と乗り換え時の注意点について詳しく解説します。

等級制度と事故の関係を理解しよう

日本の自動車保険では「ノンフリート等級制度」という仕組みが採用されており、事故がない場合は1年ごとに等級が上がり、保険料が割引されていきます。しかし、保険を使った事故があると、多くの場合3等級ダウン+事故有係数適用期間(3年)となり、保険料が割増されます。

たとえば20等級(最大割引)だった人が事故を起こして保険を使うと、翌年は17等級(事故有)になり、割引率が大幅に下がります。

他社に乗り換えても等級は引き継がれる

結論から言うと、他社に自動車保険を乗り換えても、現在の等級(事故歴含む)はそのまま引き継がれます。これは、すべての損害保険会社が共通の「中断証明書」や「等級情報」を共有しており、保険契約者が有利・不利に保険会社を渡り歩くことを防ぐためです。

そのため、事故の有無に関わらず等級は一貫して管理されており、事故有係数も新しい保険会社でそのまま適用されます。

事故を起こした場合の保険料はどのくらい上がる?

実際に15万円程度の保険金を請求した場合でも、金額に関わらず事故1件として扱われるため、保険料の上昇幅は大きくなります。例えば、事故前が15等級(割引55%程度)だった場合、事故後は12等級(事故有)で割引率が30%程度になることも。

この差により、年間で2〜3万円以上の保険料アップとなるケースも珍しくありません。

保険料を抑えるためにできること

  • 車両保険を外す、もしくは免責金額を上げる
  • 補償内容(人身傷害や弁護士特約)を見直す
  • インターネット型(ダイレクト型)保険への切り替え
  • 安全運転を心がけ、無事故を継続して等級を上げる

また、複数の保険会社で見積もりを比較することで、保険料を抑えられる場合もあります。事故有でも割安なプランを提供している保険会社もあるため、乗り換えを検討する価値は十分にあります。

事故歴が消えるのはいつ?

事故を起こした場合、事故有係数が適用されるのは基本的に3年間です。この期間が過ぎれば「事故歴なし」となり、通常の等級に戻ります。

そのため、事故から3年が経過するまでは、無理に高額な補償を維持せず、コストを見直しながら最低限の補償でしのぐのも一つの方法です。

まとめ:乗り換えても等級は引き継がれるが、対策次第で負担軽減は可能

事故後に保険料が上がるのは避けられませんが、補償内容の見直しや他社比較によって、負担を軽減することは可能です。乗り換えの際も、事故歴や等級は引き継がれる点に注意し、条件の良い保険会社を探して上手にやりくりしましょう。

無事故の継続が保険料を抑える最善の方法です。今後は安全運転を意識しつつ、定期的な見直しで家計への負担を最小限にとどめましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました