社会人になって初めてのボーナス。手取り20万円が手に入ったとき、何に使うのが正解なのか?生活費をクレジットで回し、貯金が0円の状態では、「分割払いを先に完済すべきか」「手元に現金を残すべきか」で悩む人は少なくありません。本記事では、両方の視点から判断材料を解説し、実際の判断ポイントと考え方を整理します。
分割払いの完済を優先すべき理由
まず、クレジットカードの分割払いには年率15%前後の金利がかかるケースが一般的です。仮に5万円を4ヶ月に分けて支払っている場合、利息だけでも数千円はかかっている可能性があります。
金利のある借金は、預金の利息よりも負担が大きいため、早期に返済することでそのぶんの無駄な支出を減らすことができます。特に将来も分割払いを使う予定があるなら、早めに完済し信用情報を良好に保つ意味でも有利です。
現金を残しておくメリット
一方で、貯金0の状態では「急な出費」への備えが全くないというリスクも抱えています。家電の故障、病気やけが、友人の結婚式など、予想外の支出に対応できないと、さらに借金を重ねる可能性が高まります。
生活防衛資金として最低でも10万円程度は確保しておくのが理想です。金融の世界では「借金を返すのも投資だが、貯金もリスク回避の投資」と考えられます。
ボーナス活用のバランス型戦略
もっとも現実的でリスク分散にもなるのが、ボーナスを「分割払いの完済」と「貯金」の両方に分けて使うという方法です。例えば、20万円のうち10万円で分割払いを前倒し返済し、残りの10万円を手元に残しておく。
こうすることで、利息負担を減らしながらも、いざというときの備えも確保できます。
精神的な安定にも注目すべき
お金の使い方は、数字の計算だけではなく「気持ちの安定」にも関わります。分割払いの残高がゼロになることで感じる開放感と安心感。逆に、急な出費に対応できない不安を感じながら生活するストレス。
どちらが自分にとっての精神的負担を軽くできるのか、自分の性格や生活状況に合わせて選択することも大切です。
ファイナンシャルプランナーからの助言
FP(ファイナンシャルプランナー)としての観点では、「生活費がカード払いで貯金がない」という状況は、家計のキャッシュフローに歪みがある証拠です。まずは固定費の見直しと、金融庁が推奨する資産形成の基本(支出管理・緊急資金・投資)の順番を意識しましょう。
ボーナスの使い道は「目先の問題」だけでなく、「将来の生活を安定させる布石」にすべきです。
まとめ:自分に合った「安全」と「安心」のバランスを
ボーナス20万円の使い道は、「借金完済」と「緊急時の備え」の両方を意識してバランスよく使うことが賢明です。一括返済で金利負担を減らすか、現金を持って安心感を得るか、またはその中間を取るのか。いずれにせよ、自分の生活スタイルに合った選択をすることが一番重要です。
社会人1年目から「お金との向き合い方」を考える姿勢は、必ず将来にプラスになります。
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