退職前に健康保険証を返却しても大丈夫？マイナ保険証がある場合の注意点と手続きまとめ

退職前に健康保険証を会社に返却することを考えている方にとって、マイナ保険証が代替になるのかは大きな関心事です。この記事では、マイナ保険証が使えるケースと使えないケース、そして退職時の医療費対応について詳しく解説します。

健康保険証はいつ返却すべき？

会社から支給される健康保険証は、在職中に限り使用が認められています。退職日までは正式な保険加入者であるため、その間の医療機関の受診には保険証を使うことが可能です。

ただし、退職日が近づいていて有給休暇に入る場合でも、会社からの指示があれば先に返却することもあります。その場合は、医療機関での対応が変わってくるので注意が必要です。

マイナ保険証はマイナンバーカードに保険資格情報をひもづけることで利用可能になる仕組みです。ただし、会社を退職した場合、その保険資格も同時に失効するため、マイナ保険証も無効になります。

つまり、健康保険証が無効になった状態では、マイナ保険証も利用できません。健康保険の資格喪失は退職日の翌日から適用されるため、その日以降は自費診療になります。

退職後すぐに病院へ行く必要がある方は、次の健康保険制度へ切り替える手続きが必要です。選択肢としては以下の3つがあります。

手続きには退職証明書や離職票などが必要で、完了までは時間がかかることもあるため、スムーズに受診したい場合は一時的に全額負担して、あとから保険適用で還付を受ける方法も検討しましょう。

引越しなどの事情で退職日に出社できない場合、健康保険証の返却は郵送でも対応可能です。封筒に「健康保険証在中」と記載し、簡易書留など追跡可能な方法で送ると安心です。

その際、同封のメモに「〇月〇日退職予定。健康保険証返却いたします。」と記載しておくと、会社側も手続きしやすくなります。

マイナ保険証の利便性は高まっているものの、現時点では単独で有効な保険証の代替とはなりません。退職後も継続して医療費の補助を受けるには、次の保険制度へのスムーズな移行が重要です。

事前に保険の切り替えについて役所や保険組合に相談しておくと、退職後にトラブルを避けることができます。

マイナ保険証があるからといって、退職前に健康保険証を早めに返却してしまうと、保険資格が切れたあとに医療費全額自己負担になるリスクがあります。退職後の医療費負担を抑えるには、適切な保険への切り替えと手続きが不可欠です。計画的な行動を心がけましょう。