日々の業務の中で、現金の出し入れや両替を行う際に「帳尻が合わない」「お釣りや手数料の処理が曖昧」といった混乱は誰しも経験します。特に金庫からの現金を使って両替を行い、自腹から一時的に補填した場合は、金庫・ポケットマネー・手数料の処理をきちんと切り分けて考えることが大切です。この記事では、実際のケースを例に、手元の現金管理の流れと処理方法をわかりやすく解説します。
まずは状況の整理：出金と金庫残高の確認
金庫に10万円あったうち、棒金（500円×50枚＝25,000円、50円×50枚＝2,500円）に必要な合計27,500円を金庫から取り出しました。この時点で金庫残高は72,500円になります。
この金額を元に両替をする流れで、ATMでは硬貨が使えず、やむなく紙幣27,000円＋自腹1,000円＝合計28,000円を入金し、500円のお釣りが返ってきました。加えて、手数料200円も自腹で負担。
最終的な手元にあるものを整理
最終的に手元に残ったものは。
- 500円棒金（25,000円）
- 50円棒金（2,500円）
- お釣りの500円
- 職場から持ってきた500円硬貨
この合計金額は28,500円です。両替時に必要だった27,500円を上回っている理由は、自腹の補填があったためです。
自腹（ポケットマネー）との整合性を取る方法
今回の自腹出費は次の通り。
- ATMに紙幣が足りなかったための補填：1,000円
- ATM手数料：200円
合計で1,200円の出費をポケットマネーから行っています。
手元にある「お釣り500円＋職場から持ってきた500円＝1,000円」は、ポケットマネーに返して問題ありません。残る200円分（手数料）は、会社の金庫ではなく業務外のお金（経費）から清算するのが理想です。
金庫の最終状態と整合性の確認
最終的に金庫には。
- 既存の現金：72,500円
- 両替後の500円棒金：25,000円
- 両替後の50円棒金：2,500円
合わせて再び10万円が揃いました。つまり、業務上の帳簿では「金庫10万円を使って両替し、金庫の中は変わらず10万円を維持している」と見なして問題ありません。
ズレが出る原因は、自腹分の補填が混ざったためであり、それを切り離して処理することで整合性が取れます。
次回の両替をスムーズに行うためのポイント
- 両替に必要な金額を全て紙幣で準備しておく
- 硬貨が必要な場合は、窓口に直接相談する（手数料は高くなるが確実）
- 金庫用と私用の現金を混ぜないよう、トレーや袋などで明確に分ける
- 支出ごとの明細を簡易的にメモしておく（ノート・スマホメモなど）
こうした工夫をすることで、混乱や確認ミスを防ぎやすくなります。
まとめ：自腹と業務現金は明確に分けて処理しよう
現金管理においては、出金・補填・返金の流れを一つずつ丁寧に区切って考えることが重要です。特に自腹で一時的に補填したお金は、手元に戻った分を返金し、残る費用（手数料など）は経費処理として記録することで整合性が取れます。
次回からは、事前に金種の準備や入金方法の確認をしておくことで、よりスムーズな両替処理が可能になります。現金管理に自信が持てるよう、ルールと記録をしっかり整えていきましょう。
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