「社会保険に加入したはずなのにマイナポータルに反映されない」「給料から保険料が引かれたのに登録されていない」…こうしたトラブルは派遣社員や短期就業者によくある問題です。本記事では、社会保険の未加入・未登録が疑われるケースで何を確認し、どう対応すべきかを具体的に解説します。
社会保険の加入条件と派遣社員の場合の扱い
社会保険(健康保険・厚生年金)は、原則として週30時間以上勤務している人が加入対象です。派遣社員でも、契約期間が2カ月以上見込まれる場合は加入義務があります。
加入日が明記された通知がある場合、派遣会社は法的に手続きを済ませている義務があります。
マイナポータルに反映されない理由とは?
「マイナポータルに表示がない=未加入」とは限らず、以下のような原因が考えられます。
- 派遣会社が届出を遅延している
- 社会保険加入の届け出は出しているが、年金機構の処理が未完了
- 氏名やマイナンバー情報の不備で登録エラーになっている
たとえば、5月14日に加入手続きをしたと通知があっても、実際の登録完了が6月中旬〜下旬になるケースも珍しくありません。
給料から保険料が引かれているのに未登録のときの対処法
給与明細に「健康保険料」「厚生年金保険料」が記載されているにもかかわらず、マイナポータルで未反映であれば、派遣会社へ以下の点を確認しましょう。
- 加入届の提出日と、実際の保険証の発行状況
- 日本年金機構への届出番号(控え)
- 保険料が誤って天引きされていないかの説明
「5月分は払わなくていい」と言われた場合でも、日割りで3日間分引かれていれば説明責任があります。
トラブル時の相談先と救済方法
派遣会社に問い合わせても埒が明かない場合は、以下の外部機関への相談を検討しましょう。
特に「保険料が引かれているのに未加入だった」場合は、違法性が高く、返金請求や遡及加入の手続き対象になる可能性があります。
メール通知が届かないときの確認方法
派遣会社によっては、社会保険加入完了後にメール通知や保険証の郵送がありますが、これも内部処理により遅れることがあります。
契約終了後であっても「退職時の被保険者資格喪失証明書」の発行を求め、加入・喪失の証拠を明確にしましょう。
まとめ:不明確な保険加入状況は放置せず早めに確認を
社会保険の未加入や情報未反映は、将来の年金や医療制度に影響を及ぼす重要な問題です。派遣社員でも加入義務がある状況で、保険料が引かれているのに記録がない場合は、速やかに派遣元企業に問い合わせましょう。
説明が不十分な場合は、公的機関への相談や証拠保全を行い、安心して次のステップに進めるようにしておくことが大切です。
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