デビットカードを利用した際にアプリの取引明細で「authorization(オーソリゼーション)」という表示を見たことはありませんか?これは一見すると不安に思える言葉ですが、実は日常的に発生する正常な処理の一部です。この記事では、デビットカードに表示される「authorization」の意味や仕組み、注意点などをわかりやすく解説します。
「authorization」とは何か?
「authorization(オーソリゼーション)」とは、カード会社が利用者の口座残高や限度額を一時的に確認・確保するための処理のことです。これにより、店舗側は「この人は支払能力がある」と判断して決済を進められます。
具体的には、購入金額に応じて即時に引き落とされるのではなく、まず「仮押さえ」のような形で金額が保留されます。数時間〜数日後に正式な引き落とし処理が行われ、ステータスが「確定」「清算」などに変わります。
デビットカードとクレジットカードのauthorizationの違い
クレジットカードでもauthorization処理は発生しますが、クレジットカードでは「請求の確約」程度の意味合いです。後日請求される仕組みのため、タイムラグがあります。
一方、デビットカードの場合は「即時引き落とし」が特徴ですが、authorization段階では実際の引き落としが完了していないこともあります。タイミングによっては残高が一時的に減っていても正式には引かれていない場合があります。
実際に起こる事例とその処理の流れ
例:昼食を1,200円で支払った場合
- 店舗で支払い時に「authorization」が行われ、1,200円が仮押さえされる
- 利用者のアプリに「authorization」や「保留中」などと表示される
- 後日、1,200円が確定処理され、正式に引き落とされる
この流れで、特に問題がなければ「気にする必要はない」のが基本です。支払い済みなのに「authorization」と表示されているのは、処理が完了していないだけです。
いつまで「authorization」が残るのか?
通常、authorizationは数日以内に正式な決済として処理されます。ただし、店舗側が処理をしなかった場合やシステムの遅延などが起こると、仮押さえが数日間続くことがあります。
多くの金融機関では5〜7日以内に自動的に解除または確定します。それ以上残っている場合は、カード会社に問い合わせてみると安心です。
不安な場合に確認すべきポイント
- 支払いが二重で引かれていないか
- 仮押さえが長期間解除されないか
- 「支払い拒否」や「未決済」のアラートが出ていないか
上記に該当しない限り、「authorization」の表示だけで不安になる必要はありませんが、念のため明細は定期的に確認しましょう。
まとめ:authorization表示は通常処理の一部
デビットカードの「authorization」は、店舗と銀行間で支払い処理を安全に行うためのステップです。仮押さえの処理が行われた後、正式に支払いが確定すれば自然と表示も変わります。
処理が完了すれば残高にも正しく反映されますので、通常であれば気にする必要はありません。ただし、不自然な表示や金額の違いがある場合には、カード発行元のサポートに相談することをおすすめします。
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