子どもの大学資金を育てる運用戦略|NISAで賢く15年育てる方法

貯金

子どもの将来の教育費、とくに大学進学に向けた資金準備は、多くの家庭で重要なテーマとなっています。5歳のお子さんの貯金がすでに100万円あるなら、その資金を賢く運用して、15年後の教育資金として増やす選択肢も視野に入ります。本記事では、新NISAを活用した長期投資の考え方や、リスクとの向き合い方を具体的に解説します。

子どもの学費はどれくらい必要?

文部科学省の調査によると、大学の学費は国公立で約250万〜300万円、私立になると学部にもよりますが400万〜600万円ほど必要になります。さらに一人暮らしとなれば、生活費も含めてトータルで1000万円近くになる可能性も。

このような大きな金額に備えるには、単純な預金では利息がほとんど付かない現代において、資産運用の検討が現実的な手段となります。

NISA制度を活用するメリットとは?

2024年から始まった新しいNISA(少額投資非課税制度)は、運用益にかかる税金が非課税となる制度です。年間360万円までの投資枠があり、生涯で1800万円まで利用できます。

特に子どもの大学進学までに10年以上の時間がある場合、つみたて投資枠(年間120万円)を活用して、長期・分散・積立のスタイルで資産形成を図るのが効果的です。

15年後に向けた運用シミュレーション

仮に100万円を年利4%で15年間運用した場合、元本が約180万円に増える計算になります。これに毎月2万円を積立投資していけば、15年後には500万円以上になる可能性も。

このように、時間を味方につけた複利効果は非常に大きな力になります。もちろん、相場の上下はあるものの、15年という長期間で見ればリスクを抑えながら増やすことも可能です。

運用にあたっての注意点

まず、NISAは成人が対象なので、口座は親名義になります。そのため、実際には親がNISA口座で運用し、将来子どもに資金を渡す形式になります。

また、投資対象は信頼できるインデックスファンドや全世界株式など、分散効果の高い商品を選ぶと安心です。楽天証券やSBI証券など、低コストで優良な商品を扱うネット証券の利用もおすすめです。

定期預金 vs 投資:どちらが安心か?

たとえば、100万円を15年間定期預金にしておいた場合、利率0.01%ならほぼ増えないのが現実です。一方、投資で年利3〜4%でも得られれば、15年後の金額差は明確です。

もちろん、投資には元本割れのリスクもありますが、「安全だから預金一択」という考えは、インフレに弱くなる可能性もあるため注意が必要です。

学資保険やジュニアNISAとの比較

学資保険は返戻率が低下傾向にあり、実質的に元本割れになることも。ジュニアNISAは2023年で新規受付が終了しましたが、新NISAの登場で長期投資の選択肢が広がりました。

資金を流動的に使いたい場合はNISA、確実な積立を希望するなら保険という住み分けが必要ですが、大学資金として15年先を見据えるならNISAが柔軟かつ合理的といえます。

まとめ:お金の「貯め方」から「育て方」へ

お子さんの将来のために貯金を活かすなら、NISAを使った長期投資は非常に有効な手段です。ただし、投資信託の選定や分散のバランスには注意し、無理のない範囲で積立を続けることが重要です。

預金から一歩踏み出し、お金を「眠らせる」から「働かせる」時代へ。長期目線で未来に備えましょう。

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