車を購入する際、ローン契約者と実際に使用する人が異なるケースは珍しくありません。特に働いていない本人の代わりに家族がローンを組む場合、「使用者を変更できるか」「名義の取り扱いはどうなるか」といった点が気になるでしょう。本記事では、中古車購入時に契約者と使用者が異なるケースの実態と注意点をわかりやすく解説します。
ローン契約者と車の使用者を分けることは可能？
原則として、自動車ローンの契約者と使用者の名義を分けることは可能です。自動車の登録においては「所有者（ローン会社や販売店）」「使用者（実際に使用する人）」の区分があり、使用者は契約者本人である必要はありません。
たとえば、おじいさんがローン契約者になり、お孫さんが実際に運転する「使用者」として登録するケースは、販売店やローン会社に事前相談すれば対応可能なことが多いです。
ローン会社による対応の違い
ただし、ローン会社によっては契約者と使用者が異なることに慎重な対応を取る場合があります。特に信販系ローンでは、使用者が別人となることで返済責任の所在が不明確になるリスクがあるからです。
一方で、ダイハツの販売店などで提携している自動車ローンは、親族名義の契約・使用が可能な事例も報告されています。具体的には事前に販売店の営業担当と相談し、必要な書類（住民票の続柄証明など）を準備すれば対応可能なケースもあります。
所有権が「ローン会社」や「ディーラー」になる点に注意
ローンを利用した場合、車の所有者は信販会社やディーラー名義になります。これは「所有権留保」と呼ばれ、ローンが完済されるまで車の売却や名義変更に制限がかかります。
つまり、契約者である祖父に返済義務がある一方で、使用者である本人（質問者）は自由に車を売却することはできません。この点も含め、車の管理や修理代の負担などについて事前に家族間で話し合っておくことが大切です。
名義が異なることで発生しうるデメリット
名義が分かれていると、自動車保険や税金関係にやや手間がかかる場合があります。たとえば、自動車保険の契約は使用者名義が基本となるため、契約時に車検証の記載と一致しているか確認が必要です。
また、自動車税の納税通知書が契約者に届くため、支払い責任の所在や管理方法について家族で事前に役割分担を明確にしておきましょう。
ケーススタディ：祖父が契約者、孫が使用者となる例
ある事例では、20歳の学生が就職前に車を使いたく、祖父がローンを契約者として組みました。使用者は孫として登録され、車検証上もそのように反映。自動車保険も孫名義で契約し、運転も問題なく行われました。
ただし、保険加入や事故時の連絡先など、すべてにおいて両者で明確な役割分担をしていたことが、スムーズな利用のポイントとなっていました。
まとめ：使用者変更は可能だが事前確認と連携が重要
中古車をローンで購入する際、契約者（たとえば祖父）と使用者（たとえば孫）を分けることは可能です。しかし、ローン会社・ディーラー・保険会社との連携や書類の整備、家族間の役割分担など、事前にクリアしておくべき事項が多数存在します。
まずは購入を検討している販売店に相談し、「使用者を家族にできるか」「どんな書類が必要か」などの具体的な情報を確認するのが確実な第一歩です。
コメント