自動車をもう1台追加購入する場合、気になるのが自動車保険の「等級」の扱いです。特にすでに1台目で高い等級(たとえば20等級)を持っている場合、「2台目もその等級が使えるのか?」という疑問を持つ方は多いでしょう。この記事では、自動車を複数所有する家庭での保険等級の仕組みと、少しでもお得に保険を契約するための方法を詳しく解説します。
基本ルール:車ごとに等級は個別に管理される
自動車保険の等級制度は「契約ごと」に適用されるため、原則として1台目の保険等級は2台目に引き継がれません。つまり、新たに契約する車両の保険は新規契約扱いとなり、通常は「6等級(もしくはセカンドカー割引で7等級)」からスタートします。
1台目が20等級でも、2台目はあくまで別契約になるため、等級の共有や移動はできないのが基本ルールです。
セカンドカー割引を活用すれば7等級でスタート可能
自家用車を複数所有する人のために「セカンドカー割引制度(複数所有新規)」という制度があります。この制度を使えば、通常の新規6等級ではなく、2台目の車を7等級でスタートさせることが可能です。
ただし、以下の条件を満たす必要があります。
- 1台目の車が既にノンフリート契約であり、等級が11等級以上であること
- 2台目が自家用乗用車や軽四輪などの対象車種であること
- 同一の契約者または配偶者・同居の親族の名義であること
条件を満たせば、7等級(事故有係数適用期間0年)で契約が可能となり、保険料を抑えることができます。
等級の移行は「車両入替」でのみ可能
「等級を2台目に使い回したい」と考える方もいるかもしれませんが、それができるのは基本的に車両入替を行う場合だけです。これはつまり、1台目の車を廃車または譲渡し、2台目の車にその等級を引き継ぐという手続きになります。
2台同時に保有している状態では、等級の共有・併用はできません。ただし、損害保険協会などで事例を確認しながら、特殊なケース(たとえば法人契約や名義変更を伴う場合)については保険会社に直接相談するのがベストです。
実例:家族で車を増やした場合の等級の扱い
たとえば、父親が20等級の保険契約をしている家庭で、子どもが自分用に車を購入した場合、その子どもの車は新規6等級からのスタートになります。
しかし、同居している家族であれば、父親の名前でセカンドカー割引を適用し、7等級での契約も可能です。このとき、契約者や被保険者の名義がポイントになるため、名義の設定には注意が必要です。
保険の見直しと代理店の活用で賢く契約
自動車を複数所有する場合は、保険料の総額が大きくなりがちです。そこで、家族の契約内容をまとめて見直すことでコストを抑えることができます。
たとえば、1社で複数台契約することで団体割引やセット割引が適用される場合もあります。保険代理店を通じて相談すれば、家庭ごとの事情にあわせた最適なプランを提案してもらえるでしょう。
まとめ:2台目の保険は原則新規だが、賢く契約すれば節約も可能
自動車保険の等級は契約ごとに管理されるため、2台目を追加する場合は新規契約扱いになり、通常は6等級またはセカンドカー割引を使って7等級スタートとなります。1台目の高等級がそのまま引き継がれることはありませんが、条件を満たせば有利なスタートを切ることは可能です。
契約の仕方や名義の工夫、保険会社の選び方で保険料は大きく変わります。家族のライフスタイルに合わせた最適な保険選びを心がけましょう。
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